オリジナル
次回18:03エピローグ
1.オリジナルはLv.30から使えるようになる
2.オリジナルは強い感情によって目覚める
3.オリジナルは1人に1つ
Q.1人が2人だったら?
―――A.
「【必殺:装備は命】∽【必殺:命は装備】」
なぞる言葉は2つ。
サーラッド家に伝わる家訓が僕の口から滑り落ち、僕と黒金弦月を中心に円形に光の柱が上がる。
横に居たホノカは外へとふわりと弾かれた。
そして光が晴れた後、彼女の代わりにそこには……
「行こっかぴちょ丸」
ちょっと間抜けな呼び名。
黒金弦月を触媒として召喚されたのは、装備の元となったモンスター《ぴちょ丸》。
そしてぴちょ丸になってしまった弓の代わりに出現したのは……
透明な弓。銘を《サーラッド》
少しの見覚えがあるソレは、前世で僕の最後を創り出した弓。
どこからともなく出現し、弓が折れた僕に復讐の機会をくれたモノ。
今なら分かる。コレは僕だ。
危機に瀕した僕を守る為に生まれる僕自身の分身。
倒すべき敵は空にいる。僕は飛んだままは戦えないから。
―――兎に跨る。
「跳んでぴちょ丸!!」
月に向かって跳び上がった兎は、背に狩人を乗せる。
「【強弓】【神焔矢】【神雷矢】【矢の雨】【四矢】【三矢】【二矢】………」
闇を固め足場を創り、兎は故郷へとどんどん近づいていく。
背には星を背負い、地面から離れていく。
人々が見上げる中……
「射程…… 圏内だ!」
空に浮かぶ鴉は安心仕切っていた。
あの昏い魔術も、あの巨大な腕も、あの目障りな蒼鳥も、ここまでは昇ってこれまい。
このまま此処から氷塊を落とすだけで、痛くもない攻撃を放つ虫けら共は蹴散らすことが出来る。
多少の心残りはあるものの、意趣返すことが出来ればまぁ十分だ。
だから再び氷塊を作っていた。
だけどそれは悠長過ぎた。
氷塊が砕ける。
それは兎の角から発せられた死への予告状。
体中の氷塊を使い切り、無防備になった唯の獄鴉を襲うのは……
「新式:サーラッド流奥義【恒星】」
歴戦を経た命の記録から生み出されたスキル。
新たな命が作り出した、まだ弱々しいスキル。
2つの人生を重ねた2本の矢は放たれた瞬間に膨張。
4800筋の焔と雷の星が鴉を中心に発生し……
1拍後。2万の瞳は、ソラに浮かぶ大輪の花火と、ゆっくりと堕ちゆく蒼い鳥をその目に収めた。
『レベルがアップしました! スキル【五矢】【バランス】……… を手に入れました! 称号 《ラストアタック》《氷獄鴉殺し》……を手に入れました! 進化が可能です!』
「かったぁ……」
誰も居ない空で天を仰ぐ。
勝利の余韻を感じながら静かに地面に堕ちて。
「おかえり、ライト」
「ただいま、ホノカ」
透明な膜に受け止められ、蒼鳥は帰還した。




