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工房と必殺技の謎

  さて、冒険者にとって最も大事な者はなんであろうか。

 

  そう、命である。

 

  そして命を守ることに直結する物こそ……


 装備である。つまり()()であり、なのである。


 冒険者は自分の装備に厳しい。

  ダンジョンに潜る前、ボス部屋の前、デートの前、食事の前後。

 

  機会ができる度に僕らは装備そうび整備せいび…… ふふっ


  ごほん、装備を整備する。


  それが命を救うことを知っているからだ。


  さて、扉の前で聞こえた言葉はつまるところ僕の命を奪おうという行為で……


「許せないなぁ」


  僕は木のノブを回し、木工工房に足を踏み入れる。


  自分の存在を知らしめるかの様に足音をたて……


「ちょっと! 触るなって言ってるじゃない!【必殺(オリジナル) : 高速変化ハイチェン】! 出来上がれ封印お守り! 」


  ―――るが、その足音は更なる大きな声に書き消されてしまう。


  なんらかのスキルの宣言がエルフ姉さんによって発され……

 

  僕が工房全体を視界に入れたときにはもう、そこには美人エルフの他には誰も居なかった。


「えーっと…… こんにちは?」

「あら、ライトいらっしゃい!」


  えー、めちゃんこ平気な顔をしておる。大の男を跡形も無く消し飛ばした数秒後には見えないぜ……


「あぁ、今のなら大丈夫よ。あいつは今ココに入ってるからね!」

 

  そう言って彼女が指差した先には、木で出来たお守りが1つ。

  あぁ、そういえば宣言されていたスキルも封印お守りとかだっけ……


  でも封印状態、かぁ。

  閉じ込められて動けなくなるなんて、クレーム必須のアイテムなんじゃないだろうか?


「それ、人間に使っても良いやつなんですか……?」

「大丈夫よ。2分で外に排出されるようになってるし、中は案外広いの。あくまで護身用ね。」


  そう言いながら彼女はそのお守りを窓から道にポイっと捨てた。


「お店のブラックリストに入れてーっと。これでよし! 」


  うーん、便利。

  でもこんなスキルがあるなら、どうして昨日は使わなかったんだろう。


「あぁ、一昨日のアイツは刃物を持ってたからね。封印ポイ捨てなんて軽すぎたのよ。それに私の【必殺オリジナル】は制圧はできるけど戦闘に向かないから…… まぁ、ライトに殺らせちゃったのは本当に悪かったわ。ごめんなさいね。」

「なるほど。それにその件に関しても折り合いがついたので謝らなくても大丈夫ですよ。」

「そう? じゃあこの恩は仕事で返していかないとね!」

 

  顔に疑問が出ていたのか、解説の上謝罪までしてくれた。

  でも、全然大丈夫だからそんな気にしないで欲しい。


  そしてこの会話の中で気になることが1つ。

 

「あのー、おりじなる? ってなんでしょう?」

「んー、ライトは条件を満たしてるみたいだから教えていいかしら……」

「是非!」

「わかったわ。オリジナルっていうのはね……

 この世界の生物一人一人、一匹一匹にそれぞれ備わった【固有のスキル】よ。」

「固有のスキル?」


  おぉ、なんかワクワクする響きだってばよ。僕には【魔法弓術】があるけれど、あれは技術であってスキルじゃないしね。


「そう、生物全てが持っているの。ただしそれが発現するには2つ、条件があってね……」

「条件? って、さっき言ってたやつですが?」


  うーむ、焦らしてくるなぁ。ワクワクしてさっきから僕は殆どオウムですよ。


「そう、君が満たしている条件は1つ目。《Lvが30以上である》の部分よ。」

「あー、なるほど…… 」


  鳥人で言うならtype成鳥とか、一人前になったら出てくる感じかなのかな。


「そして2つ目が…… 」

「2つ目が……?」

「強い気持ちよ!」

「つよいきもち……!」


 思わず復唱。ベタだけどそういう感じか…… これはいつ手に入るのかわからないなぁ。


「参考までにお姉さんはどう言った状況で?」

「私? 私はねぇ…… 仕事面倒いなぁ…… 辞めたいなぁなんて、前いた木工オフィスで考えてたら急に生えてきたわ。」

「あっ、成る程…… 身を焼くような激情とかじゃ無いんですね」

「まぁ、皆がみんなそんな経験をしてる訳じゃないからねぇ。まぁその気持ち、そしてその大きさに応じた効果のスキルになるから、やっぱりそっちの方が強くなったりするとは思うけど…… 私のなんて木を一瞬で登録した既製品に仕上げる、だからね。思いは大きくっても、方向が仕事辞めたい、だからね! 」


 そう言って彼女はニヤリと笑った。

 

 僕はクスリと笑い返した。


 


 と、笑いあって数秒、僕は大事なことを尋ね忘れていたことを思い出した。


「あっ、そういえば…… いや、そういえばでも無いんですが、ホノカはどうしたんでしょう? あと装備も……」

「あぁ、ホノカは20分くらい前に軽食を取りに元の世界に帰ったわ。なんかアラーム? が鳴ったらしくてね。装備はあの子が帰って来てからで良いかしら? ライトに渡すんだって、あの子張り切ってたから…… いい?」

「全然大丈夫ですよ。楽しみです!」

 

  そんな会話をした瞬間、工房内に光が溢れ――――


  赤髪が飛び出した。

読んで頂きありがとうございました。面白かった! 続きが気になる! 等々思われた方は、良ければ『評価』『ブクマ』『感想』お待ちしております!


どうやったら面白くなりますかね? 謎です。頑張ります。


@aki_naro ←作者Twitterです。更新情報や執筆状況等々書いてます。良ければ

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