プロローグ4
昨日18時頃投稿と言ったな?あれは嘘だ。…ごめんなさい!20時になって申し訳ないです!
7,26改稿
「おぎゃあ! おぎゃああああ! 」
涙が止まらない。
守れなかった。家族同然、いやそれよりも大事なパーティーメンバーを。
最初から奥義を打っていれば、もっと良い結果になっていたかもしれない。ライアンが最初に警告してくれたときに逃げていれば、逃げきれたかもしれない。そもそもあんなダンジョンに行かなければ……
後悔が、そして憎しみが溢れ出す。僕のせいでみんな…… あんなことに…… あんな……
「おぎゃあああ! おぎゃあああ!」
涙が止まらな……い……?
なんで僕は泣けているんだろう。
死後の世界ってこんな感じなんだな。
ボーッとしながら、そんな取り留めの無いことを考える。
そんな時
「お母さん、おめでとうございます! 元気な男の子ですよ! 」
「はぁはぁ……。こんにちは赤ちゃん、やっと会えたね! 」
「よくやったぞ瑠美! 」
聞いたことのない、けれども理解できる言語で3つの声が聞こえた。
「おぎゃあ! おぎゃあ! 」
赤ちゃんがいるのだろうか?
でも声の向きから割り出せる、届け先には僕がいて……
手の感覚。耳の感覚。目は…… 見えないけど、耳の感覚、鼻の感覚。全身が必死でメッセージを伝えてくる。
「「君の名前は光人。これから宜しくね!」」
僕の名前はらいと。何の因果か復活した、元冒険者の赤ちゃんである、と。
(は、は…… 僕はいいから、他の2人を復活させてくれれば良かったのに)
―――十六年後―――
「初めまして! 更土 光人です。趣味はゲームと読書。気軽に話しかけてね! これから一年間よろしく!」
異世界に転生してしまってから早十六年。僕は高校に入学した。
転生した当初は、
『悪魔め!』『ユミ、ライアン……』『魔法が! 魔法が発動しない!』『科学技術すごおおお! 魔法いりませんやん』『モンスターいないってマジですか?』
なんて呪詛吐いたり、環境の違いに驚いたりしててんてこ舞いだった。
でも16年も経てば、色々変わってしまう。未だにユミやライアンのことを思い涙する夜はあるけれど、元の世界よりこちらの世界に染まっていくのは早かった。
今ではもう、すっかりジャパニーズの一員だ。
今思い返してみれば、ユミはおそらくここ出身だ。あの頃は『そんな場所あり得ないだろ! 』って笑い飛ばしてたけど……
まぁ、小さい頃は苦労した。精神が身体に引っ張られてたんだろうな。幼稚園で友達に故郷の話をして、危ない子扱いされたりした。
「ままー、らいとくんはまほーがつかえるんだって! ぼくもつかいたーい!」
「きっとおもちゃの話よ。誕生日になったら買ってあげるから、それまで我慢しなさい。」
なんて会話が周囲で行われるのは日常茶飯事だった。
そんなこともあり、今では『普通の地球人』を意識して生きている。
「矢田 明美です。よっろしくねー! 」
おっと矢田さんか。五十音順だから、そろそろ自己紹介も終わりそう。
「最後に、改めまして担任になりました。工藤 恵よ! よろしくね! 」
「「「「よろしくお願いしまーす!」 」」」
あ、やっぱ最後だったみたいだ。最後に先生が自己紹介して、それに声を揃えて返答。実にジャパンらしい。
「さて、今日の予定はこの自己紹介で終わりね…じゃあ予定よりちょっと早いけど、下校にしましょう。 尼崎君、挨拶お願い!」
おっ! どうやら今日はこれで帰れるらしい。出席番号一番尼崎君が立ち上がる。
「きりーっつ! 」
そんな掛け声と共に立ち上がりながら、僕は頭の中で放課後のタイムスケジュールを考え出す。
「きょーつけー、れー、」
「「ありがとうございましたー! 」」
そして挨拶と共にリュックを掴み教室の外へ!
「あ、光人今日帰りマックよらね? 」
「ごめん今日は無理! 前から言ってたゲームの発売日だからさ!」
廊下ですれ違った中学からの友人である真島の誘いに断りを入れて、急いで外に出て自転車に乗る。
地球に来ても僕は故郷での冒険がどうしても忘れられなかった。そして、本やフルダイブのVRゲームの中に故郷の影を見いだしていた。
……でもそれらは結局所詮ゲームや本で、楽しいけどコレジャナイ感が拭えなかった。
そんな状況が10年続いたある日、唐突に事前登録が始まった全く新しいVRゲーム『YLo』こと『Your Life online』
貴方のもう一つの人生をというキャッチコピーで世に出されたこれは超リアルなグラフィックと、一つの世界のような広大なオープンフィールド、そして人間と見紛うかのような高度なAI搭載のNPCを売りにしていた。
僕は事前に公開されたプレイ動画をみて
……心奪われた。これが故郷の続きだと、僕の冒険の場所だと確信した。そうしてすぐ事前登録をしたんだ。
それから2か月。
今日が待ちに待った正式オープンの日! 僕は自転車を飛ばし家へ一直線に走り出した。
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