VS金色角兎(?)
5話目です。次は7時です。
一歩足を踏み入れると共に周囲に透明な壁が発生。外界とボス空間を遮断する。壁にはタイマーがついているらしく、足を踏み入れた瞬間から一分の猶予がもらえる様だ。
「【強弓】【四矢】【眉間打ち】【雷矢】っと。最初はとにかく全力でいくぞ!」
その間にスキルを発現させ、エフェクトをまとった山吹色の矢を弓にセットしボスの登場を待つ。
さぁ、やるぞっ!
タイマーが0になると共に白色の光が集まり、メタリックに輝く僕の身長より二倍ほど大きい巨大ホーンラビットが発生した。
「ぷぅぷぅっ ……ぷぅぅぅぅぅぅっ!?」
発生を視認するとともにその額に向かって限界まで引き搾った矢を放つ。
金色の矢が四筋緑の草原の上を走る。そのまま角のすぐ下部分にある眉間に着弾。
クリティカルとスキルの効果が発動し、派手な雷のエフェクトとともに大ダメージが与えられた。
うーん、これはいい立ち上がりなんじゃないか?
そんなことを考えつつ雷矢の効果でスタンを食らっているホーンラビットに【火矢】を浴びせかける。
しかし不可解なことが一つ。
僕が狙っていたのは金色の兎ではなかっただろうか? こんな明らかにメタリックに輝いているウサギは知らない。
どーしてだろうなぁ……
「ぷぅ、ぷぅぅぅ!」
とりとめのない、でも結構大事そうなことを考えながら、スタンが切れたのだろう角に凶悪なエフェクトを発生させ突撃してくる兎の相手をする。
「ほっ、よっ」
「【水矢】ふっ… 【風矢】っと」
サイドステップでかわしながら、火と雷以外の属性の矢をちまちま使ってダメージの違いを比べ、より良い属性を探る。有利属性が取れれば後々楽になるだろうからね。
見たところ、火矢がもっともダメージが大きそうだった。まぁそうだよね、金属だもんね。
しかし、火矢を打てば打つほど相手の体が赤く熱を持ちはじめる。
「あーーあっつい!」
どんどん温度が上がり、ボス空間中に熱気が広がる。
「ちっ、スリップダメージってマジか!」
気付けばホーンラビット唯一の攻撃で、今もヤツが繰り出している【突進】を受けていないにも関わらず、かなりの量のHPを飛ばしててしまっていた。
「あー、これどうだろ……」
僕はこのゲームの中では死ねないし、死ぬとしても自分の放った熱で死ぬのは勘弁してほしいと思う。
前世の終わりがリフレインするし。
「いやぁ、どうしたもんかなぁ。【二矢】」
とりあえず、最初にダッキーに貰った初心者の矢でちまちま攻撃するけれど、どうにも物理攻撃の通りが悪い。
「ほっ、はっ!」
突進を避け避け、矢をちまちま。
突進を避け避け、矢をちまちま。
と、ヤツが急に立ち止まった。
「ぷぅ、ぷぅぷぅ! ポリポリ」
「あっ、そっか熱いなら冷やせばいいじゃん!」
ヤツが毛皮の中から真っ黒の人参を取り出し食べるという新モーションを取り始める。
と同時に同時に僕は閃いてしまった。
ヤバい、天才かもしれん。
「え、あー、うっわ!」
攻撃をしてこないので回復薬を飲みながら自画自賛をしていると、ヤツの体が黒色の闇に包まれた。
どうやら変身するタイプのボスだったらしい。
「ぶぅ、ぶぶぶぅぅぅ!」
「痛った!」
闇が晴れると同時に、弾丸のような強く黒い衝撃波が飛んでくる。
遠距離攻撃を予想していなかった僕は咄嗟のことに回避できず、愚かにもこの勝負始まって以来の被弾を許してしまった。
スリップダメージも含めてHPはもう危険域だ。
なので取り敢えずスリップダメージを消そうと、氷の矢を用意する。
同時にヤツも角に闇を集めて攻撃の予備動作をとる。
「【強弓】【眉間打ち】【四矢】【氷矢】」
「ぶぅぶぅ!」
冷たく静かな空色の矢達と
禍々しく、黒く変化した角から発生する衝撃波
2つが両者の間で激突。
そして……
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あの…… 下の星を青くするだけで救われる命があるので…… 良ければ1~5のこの作品にふさわしいと思うだけ灯していただければ…… 頑張れるので…… はい……




