素材集めはお一人で
4話目。現在六話目執筆中です。次回は6時になります。
「それじゃあこれと、これと…… あとこれね!採ってきてちょうだい!」
お姉さんはホノカの弟子入りを認めるとともに、僕におつかいを頼んできた。
まぁおつかいと言っても採ってくるものは全部僕の装備になるみたいだけど。
いい装備のために頑張るぞ!
………
「てなわけで、やって来ました西の草原」
頼まれた素材は三つ。その中の二つを手に入れることができるここ、西の草原に僕はやって来た。
あっ、ホノカは工房に残ってスキルの習得を目指して作業中だ。
「んーっと、ヤーンキャタピラはどこだろう?」
西の草原には氷烏の影響は届いていないみたいで、先ほどから何匹か腰の大きさほどある角の生えた兎、ホーンラビットが生息しているのが確認できた。そして倒した。
また、ほかのプレイヤーの姿も結構見かけるようになった。どうやら初心者用の狩場として掲示板などで紹介されているらしい。
エルフの魔法使いに、ロリっ子にしか見えないドワーフの槌使いetc.
様々なプレイヤーがスキルや魔法を飛ばして一心不乱にホーンラビットを狩っている。
でも僕みたいに一撃で勝負が決まる場面は見られない。
さす魔きゅ、さすぜん。父上ありがとう。
そんな感じでほかのプレイヤーを尻目に見つつ、僕は芋虫を探した。
しかし、見つからない。
「んー…… 仕方ないもう一つの方に先行きますか。」
いつまで経っても埒が明かないので、次の素材に取り掛かることにした。
もう一つの納品物は金色の兎角。エルフのお姉さん略してエルフ姉いわく、この草原エリアのボスであるゴールデンホーンラビットを倒した時にドロップするもので、いい矢尻になるらしい。
「えっと…… ボス空間は草原の中心っと」
索敵しながら数百mの距離を中央へ向かって走る。
周囲への注意は欠かさない。たとえ格下であっても不意打ちは怖いからね。
途中でまた普通のホーンラビットを一匹見つけたので、遠距離から【風矢】で一発。ポリゴンが舞い散った。
「よしっ、他のプレイヤーは居ないみたいだね。」
走り抜ければ、一度の遭遇以外は敵とエンカウントすると事無く周囲と異なり一か所だけ草が生えていない円形広場の手前までたどり着くことができた。
来るときにチラッと覗いた掲示板によるとこの草がない部分に足を踏み入れた瞬間にボス戦が始まるらしい。
一度に参加できる人数は一人。ソロプレイ専用のようだ。
それで、この情報を調べた人たちは全滅。調べられた限りではまだプレイヤーが挑むには難易度が高そうで、勝った人は一人って。
掲示板で有名なレベル13の剣士さんが負けてからはそもそも挑む人が殆ど居なくなったそうだ。
有名な強プレイヤーでもレベルは13とかなのか。
でも、僕には氷獄鴉戦で上昇したレベルと前世で培った戦闘経験がある。
昔は何度依頼で兎型魔物を狩ったことだろう。
弓の張りを確認し、一度深呼吸。
「よし、やるぞっ!」
僕は気合を入れて戦場へ踏み込んだ。
……まぁ遮蔽物のない平原は弓兵にとって最悪のフィールドなんですけどねっ!
多少の不安を感じつつ、戦闘が始まる。
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