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VSゴブリン

ジャンル別日刊31位でした! これやばくないですか? ヤバいですよね? ありがとうございます!

  ゴブリン。ファンタジー世界の定番の存在で、大体一番最初に倒される雑魚敵の象徴。

  僕の故郷にも彼らはいたし、よく戦ってもいた。初心者の頃はともかく、晩年は瞬殺だったんだけど。


「よし、できたわよ! でもこれで本当に大丈夫なのかしら?」

「うーん、4割くらいの確率で成功すると思うよ! 」

「ヨンワリっ!? はー、まぁ何もしないまま殺られるよりはいっか。」


  いくら雑魚とはいえ、僕らはまだまだステータスが低い。ゴブリンは連携が上手く、後衛職の僕らじゃ荷が重い。


  「まぁ、コレを使えばきっと各個撃破ができる……筈だよ!」


  まぁこの世界のゴブリンが故郷のゴブリンと同じっていう確証はないんだけど、ここのAIは本当に凄い。きっと多分大丈夫maybeだ。


「あっ、来た来た。それじゃあ始めるよ! 」


  そう言うと、僕はゴブリン集団の後方に向かってホノカが作ってくれた道具――釣り用の仕掛けを投げつけた。


  そう、僕が今使ったものこそ、前世のルーキー冒険者御用達便利道具……硬貨付き釣竿なのだ!!


  あっ、痛いっ、痛いっ……散々引き伸ばしといて釣竿かよって視線が痛いっ!


  まぁ兎に角、この硬貨付き釣竿はそこら辺の蔦や木の枝を使いホノカに作って貰った簡素な道具だ。

  だがしかし、その効果は単純にして強力で……


  群れの一番後ろにいたゴブリンの目の前に投げ出された硬貨を見て、ゴブリンはニヤリと笑った。

  そして仲間が誰も自分の方を見ていない事を確認して硬貨を拾おうと屈んだ。


  きたーーーー!


  僕は釣竿の角度を少しずつ上にあげ、蔦を引き寄せる。

  するとゴブリンはちょこちょこと硬貨を追い掛け始める。


「やったよホノカ! 成功だ!」

「え、えぇ……本当に効果あったのね。アイツなんて馬鹿なのかしら……」


  そうして少し離れた僕らがいる場所に、ゴブリンが到着する。


  と、同時に……


「【ストレングス】! 攻撃力強化よ! やっちゃって!」

「【強弓(ストロングアロー)】【火矢(ファイヤーアロー)】あっ、そういえばこんなスキルも……【眉間打ち】!」


  僕の持つ見習いの弓から一筋の赤い矢が放たれゴブリンの額に衝突。


「ギギギッギャーーー!!」


  ゴブリンの断末魔が聞こえると同時に真っ赤な火柱とポリゴンが爆発した。


「ラ、ライト? あのさ……オーバーキルじゃない?」

「こんなに威力が出るとは思ってなくって……」


  確かに思い返してみればゴブリンと同格の草狼も一撃で倒せるたのに、その時より2つもスキルを多くの載せたんだ……そりゃあオーバーキルになるよね。

 

  この世界での僕は初心者、そして前世で初心者殺しとの異名を持っていたゴブリンとの戦闘で警戒しすぎていたみたいだ。


「あのさ、不意打ちすれば残りの群れも殲滅できるんじゃないかな?」


  ホノカが言ったことにハッとさせられる。

 

「そうだね……バフお願い、()ろっか!」


  そうだよ、僕は闘いに来たんだ。ビビってばっかじゃつまんないじゃないか! ……釣りは楽しかったけど。


  「わかったわ! 【ストレングス】」


  バフに身を包んだ僕は、走りながら詠唱、火矢をつがえる。木の隙間からは呑気に木の実を食べるゴブリンの姿が見え……放つ!


  爆発が起こり、当たったゴブリンは死亡。他の4匹も余波で吹き飛ぶ。ダメージは与えられているみたいだ。


  僕は4本の見習いの矢を手に取り……上空に向かって射る。矢達は弧を描き、木々の隙間を縫い……


着弾。


 ゴブリンの群れがいた場所には、一つのドロップと、4本の矢。そして矢を覆うポリゴンだけが残った。


『レベルがアップしました! ―――――――――』


「ふぅ、戦闘終了!」


  終わったことを確認して、後ろを振り返った時……ホノカが駆け寄ってきて―――


「ラ、ライト! あなたすごいわね!」

「わっ! あ、ありがとう…」


  抱き着いてきた。彼女の赤い髪が顔にかかる。

 こう言うのに全く耐性がない僕の顔も真っ赤だ。


「まぁ、なんとかなってよかったよ! 」


 こうして、僕らは初めてのクエストを終えた。

【眉間打ち】

放った弓が眉間に当たる確率が上がる。また、眉間に当たったときの攻撃の威力は3倍になる。

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