豊胸お姉さま
「うはぁっ」
その豊満な胸に顔を沈められ、窒息しそうになる。
「んもぅ、可愛らしいわっ。それに人間の女の子なんて、とっても珍しい!
ねぇ、カノン。貴女何処から来たの?趣味は?好きな人は?」
「……ジャンヌ様、まずはカノンさんをお放し下さい。窒息死してしまいます」
ニードがそういうとジャンヌはパッと私を離した。
「あらやだ、ごめんなさいね。私ったら可愛いものを見るとつい抱き締めたくなる性分で……悪気はないのよ?」
「ぇ…えぇ…。
えっと……私はこの世界で精霊王と呼ばれる人に地球からこの世界に連れて来られました」
「まぁ!」
ジャンヌが何か胸の前で十字を切るみたいなしぐさをする。
「理由は……地球には私の居場所がなかったからです。
目が覚めるとノワールのベッドに寝ていました」
「うんうん、それから?それから?」
目をキラキラと輝かせ、ジャンヌは話の続きを催促する。
「それで…ノワールに怪しまれて、殺されそうになった時にニードさんが来て、それからニードさんとお茶をしていました」
我ながら酷い説明だなって思っていたが、ジャンヌはうんうんと首を振り聞いてくれる。
「え~…あの子ったら、なんでそこで貴女を押し倒さないかしら……」
「……えぇっ?!」
なんでそんな発想になるのよ?!