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飛べないトリビト  作者: アルグ
第十話『敵対』
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初めて聞いたぞ

神殿の前の広場には何匹ものヴァルカーンが羽を休めている。


「一匹一匹特徴が違う。ジャンヌの愛竜はこの中にはいない」


大小様々だが、どれも似たような感じだ。


「そっか…ちょっと待ってみよ?」






それからたぶん1時間くらいノワールと待ってみたけどジャンヌは来なかった。


「おかしいな。姉さんは毎日欠かさず朝の礼拝には参加するのに」


もう朝の礼拝の時間は過ぎ、皆自分のヴァルカーンに乗って空へ飛び立っている。


「やっぱりジャンヌの身に何かあったのかな…」


最悪の予感が頭を過ぎる。


「そうだ。フランツさんにも話を聞いてみない?」


「…父に、か」


明らかにノワールは嫌そうなのか眉間にしわが寄る。


「私も…自分の父親は苦手だよ。

ウチのお父さんは他に女作って出ていったし、お母さんは私より少し年上の男を作って私を邪魔にした。

でもノワールのお父さんはいい人じゃない。ノワールを邪魔になんかしてないでしょ?」


「はっ?なんだそれ……初めて聞いたぞ」


そういえば、ノワールに私の家族の事を話したの…初めてな気がする。

今まではノワールと一緒にいて忘れてた。でも、父親の話をして思い出してしまった…。


「うん…ノワールと一緒にいて幸せで忘れてた。でも…思い出しちゃった」


「カノン……分かった。父に会おう」


ノワールは優しく私の背中に手を添え、神殿の中に一緒に入る。 

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