表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
飛べないトリビト  作者: アルグ
第十話『敵対』
101/111

あの女を選ぶの?

「……」


……心が…崩れそう。


「うぅっ…」


賢いノワールなら……あの女を選ぶの?


下等生物の私よりもあの美女を選ぶの…?


「やだ…ノワール……」


私はノワールが好き。誰にも渡したくないっ。

ノワールと…結婚したい。

でもノワールは…?ノワールは……やっぱり自分と寿命が同じくらいの…ミチコを選ぶ?同じガルーダのミチコを選ぶ?


「やだよぉ…やだ…」


昨日、愛し合ったのは嘘なの?


私を妻と呼んだのは嘘だったの?!


「…うるさいっ。俺にはもう妻がいる!」


開けっぱなしのドアから聞こえて来たのは愛しいノワールの怒鳴り声。


「カノン!」


「ノワ…」


ノワールが浴室に入って来た。


「待ってノワール!そんな下等生物のどこがいいのよ!」


ヒステリックに叫ぶ声はミチコだろうか。湯気は開けっぱなしのドアから逃げて視界はいいはずなのに…涙でそこまで見えない。


「下等生物?誰の妻に向かって言ってんだ?」

ノワールは裸のままの私を抱き上げ、濡れるのも構わずにぎゅっと抱きしめた。


「その貴方が抱いているゴミよ!ノワール。爵位のない貴方はこのミチコ公爵よりもそのゴミを選ぶの?!」


「……」


ノワールは…どっちを選ぶの?

私は心の中で呟く。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ