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非モテはヒガンで刮目する  作者: ウドン9191
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冬の水溪良縁


 雪が降り積もった一面銀世界は日の光を浴び輝き・・・・

雪化粧の大きな緑の巨木が威勢良く元気に聳え立ち・・・・


 そんな光景に二人の男が・・・・・・


 片や黒いコートにスーツ・・・・・

黒い長い髪はオールバックに・・・・


 

 片や動きやすい黒いジャッケットズボン姿・・・・


 ボスと意気の良い青年が向き合い・・・・


 「零夜さん」

「よろしくお願いします」


 「ジョー」

「此方こそな」


 青年は木刀を虚空から取り出し・・・・

正眼に構える・・・・・


 スニーカーが雪に足跡を・・・・・


 そして無機質な声が宣言・・・・

「バトルスタート」



 ボスらしき男は・・・・・・

ゆらりと右手を上げ斜めに振り落とす・・・・・


 ヒュンと刃の鞭が青年を襲う・・・・


 「ジャ」

柔軟に腕がしなり不可思議な動きで鞭を弾く・・・・・


 否・・・・・


 「断つか♪」

「おもしれええ」


 

 ボスは笑い・・・・

腕を振り回す・・・・・・


 瞬間刃の鞭が大量に縦横無尽に青年に襲い掛かる・・・


 「はああああ」

「ジャコウ」


 貌の前に木刀をそして白い光を線に放つ・・・・・

其れは反射し・・・・・


 秒もかからず全ての鞭の刃に触れる・・・・・

群れは即座に動かなくなり・・・・・


 役目を終え光と成り消えていく・・・・


 「断の呪い光か」

「其れを反射させ」


 「触れた物を即座にか断つか♪」


 青年はあきれ顔でヒュンと木刀を振り・・・・・

「其れだとあらゆるものを即死させる」

「マジ呪いですよね」


 「違うのか?」

「違います!」


 「断に食に知」

「穴開けて喰らい調べて」


 「結構難しいんですよ」


 ボスは・・・・・


 「ワーオ」

「内側から棒もかからず捕食」


 「ちょう怖!」


 己を抱いて引き気味に・・・・


 「八卦自在」

「恐ろしいーーー」


 キリに戻り・・・・・

「光無色バーもあるんだよな」


 青年は流石だなーーーと思いつつ

「ありますねー」

「俺は無色好きですから」

 

 「さて娘と妻の手料理できてるだろうから」

「次で終いだ!」


 左手を前に右手を引きどちらも平手・・・・

構えと同時に消える・・・・


 「武極故徹」

「一閃白染」

 

 青年とボスの声が重なる・・・・


 歪んだ事象の中・・・・

ボスは左手を突き出す・・・・・


 青年は居合の構え・・・・



 青年はボスの左手に貫かれ・・・・

ボスは柄で叩かれる・・・・


 青年は無表情・・・・

ボスは口惜し気に・・・・・


 「ち」

「内側から食うよりひでえ」


 「は!」

「染めるか」


 ボスは引き抜き笑い・・・・


 「熱い」

「実に」


 「はっハハハハ」


 狂気に近い笑いを上げた時・・・・

ボウと白い煙がボスから立ち上る・・・・

 

 膝から崩れ落ちる・・・・・


 「バトルエンド」

「勝者」


 「九牙 丈」


 無機質な声が伝える・・・・


 「ち」

「負けた!」


 ボスは何事も無く・・・

悔しさから雪を叩く・・・・・



 「よし勝ち」

木刀を高々と掲げ・・・・

青年は勝ちを喜ぶ・・・・・・


 「ジョー」

「お父さん」


 「出来たわよ」

バトルステージに若奥様姿の彩花が現れる・・・・・


 赤い髪赤い瞳美しい美女は・・・・・

二人を見つめ・・・・


 少し考えたのち・・・・


 「ジョー勝ったのね」

「おめでとう」 

 

 微笑み伝える!


 「ありがとうアーヤ」


 木刀を捨て抱き付く青年・・・・・


 木刀は光と成り消える・・・・


 抱き付かれた赤髪の美女は・・・・・

居やがることなく喜びをまし・・・・


 微笑みは輝き・・・・

「どういたしまして」

「煮込みウドン出来たわよ」

「皆待ってる」


 青年はそうだねと・・・

ボスがいたであろう場所を見つめる・・・・


 「零夜さ・・・・・」

「いない」


 其の時ひらりと・・・・

紙が・・・・・


 映像と音声が流れる・・・・

無いようは先に行くシュガーごちそうさん!


 

 「行こうか」

「そうね」


 共に歩く二人・・・・

  

 光に包まれ・・・・・

バトルステージは閉じられ・・・・・


 玄関前に・・・・


 古い田舎建物は白く雪化粧が・・・・・

山も草木も全てが雪化粧・・・・


 冬の装いの水溪良縁・・・・・

そう冬が来たのである・・・・・・

  


お読み頂き有難う御座います。

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