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家族で異世界生活  作者: しゅむ
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06. 畑?魔法?いや!獣耳だ!

前回のお話

筋肉おじさんのジェスチャーゲームと和食。


 優剛がテントの中で目を覚ます。

 昨日ヒロに案内されたテントで、寄り添うようにして四人で眠ったのを思い出してから、外の様子を見ようとして身体を起こす。


「どこ行くの?」

 麻実は既に起きており、優剛が身体を起こした事で声をかけた。


「寝られた?外を見るだけだよ。」

「少しだけね。」という返事を聞いて、優剛は外に続く出入口に向かう。

 この状況で少しでも睡眠が取れれば、麻実にしては頑張った方だと思った。


 麻実は落ち着いている時やサポートがある環境では、何に対しても驚くような優秀な能力を周囲に見せる。しかし、サポートの無い状況でプレッシャーを受けると、その大きさに比例して能力の落ち方もまた、驚くような落ち方をする。


 優剛はそんな麻実をいつも「豆腐メンタル」とイジっていた。


 そんな麻実とは逆に優剛の落ち着いている時の能力は非常に低い。サポートがあればそれに甘えるダメ人間だ。

 麻実はそんな優剛を「怠け者のボッチ」とイジり返していたが、優剛は「ボッチじゃない。ソリストだ。」とカッコイイ言い回しで否定するボッチの優剛。


 外は薄暗いが日が出てくる直前の薄暗さであった。テントから顔を出せば二人の騎士風の男が出入口の前にテントを守るようにして立っていた。

(僕たちの護衛?それとも見張り?両方?)


 すぐに三つの可能性を思い浮かべたが、守ってくれていたと考えるようにして、お礼の意味を込めて頭を軽く下げた。

 すると、二人も軽く優剛に頭を下げてから何やら会話を交わして、一人はどこかに行ってしまった。


 外を見るだけのつもりだったので、すぐにテントの中に戻ると、三人は身体を起こして座っていたので、水でも飲むかとカバンに手を伸ばす。


「水飲む?」

 全員が飲むと答えるので自分を後回しにして、ペットボトルを渡した。


 日本に居たころは食器等の使い回しでも虫歯菌が移ると言われていたので、ペットボトルの共有も自分が使っていた食器で食べ物をあげるといった行為もしてこなかった。

 さらには、熱い物を冷やす為に口から息を出して「ふーふー」する事もなかった。


 しかし、そんな事も言っていられない異世界に来ているので、子供たちには初めて「気にせず飲んで良いよ」と言った。


 歯磨きもしてないと思い、カバンからウェットティッシュを取り出して子供たちの歯を拭いた。自分も余裕が無かったなと、昨日の事を思い出す。


 煙で汚れを落としたりとか出来ないんだろうか。優剛はそんな事を思いながら煙を使ってテント内で遊びだした。


 丸い形で飛ばして、真人に当てたり、ハートの形を作って由里に投げたら手で叩き落とされたり、次第にわーわー、きゃーきゃー朝から騒ぎ始めた。


 そこに外から声がしたかと思ったらヒロが入ってきて、三人が騒ぐ光景を見たのか、驚愕の表情をしていた。


 座っている優剛の肩を掴んで何やら不明な言語を興奮気味に言われても、優剛には驚いているな、程度にしか伝わらない。


 やがて伝わらない事に顔を顰めて顎髭を触りだすヒロは、外に行こうと優剛たちを連れ出す。


 昨日の晩御飯と同じような食事だが、朝食を用意してくれたらしい。


 真人は昨日のジェスチャーゲームを思い出して、ヒロの手を握って歩く真似をすると、ヒロは「ガッハッハ」と笑って、ウィンクをしながら親指を立てた。


 優剛はウィンクの似合う筋肉おじさんに感謝しつつ、食事を始めた。

(ありがとうヒロ!異世界でも食べられる和食最高!)


 食事を食べ終えると、ヒロは出発のジェスチャーをするので、優剛はテントに戻ってカバンを取ってくれば準備完了である。ヒロの荷物は近くの騎士風の人が持っていた。


 ヒロと騎士風の人が合わせて十人が、一緒に向かうようで、野営地の端まで一緒に歩いて行くと、十人はそれぞれが馬に乗った。そして馬の管理人のような人が、優剛に馬の手綱を渡そうとしてくる。


 優剛は馬上から見下ろしてくるヒロに全力で首を横に振った。

(馬に乗った事がありません!)


 そんな事が伝わるわけもなく、優剛は走る!走るから!とジェスチャーして、昨日と同じように三人を抱えた。


 しかし、ヒロは困ったような顔をしてから、「マコト」と呼んで自分の馬に乗せようと手を伸ばしてきた。真人はなんの抵抗もなく、ヒロの手を掴んでヒロの前で抱えられるように馬に跨った。


(くっ。馬に乗れて羨ましい!)

 優剛がそんな事を思っていると、様々な馬上の騎士風な人たちが手を伸ばして、由里と麻実に乗れとジェスチャーしてきた。


 しかし、二人は首を振って優剛にしがみつくので、少しだけ俯いて諦めたのだ。

(ふふん。麻実と由里は渡さんぞ!)


 ヒロも困った顔をしているので、麻実と由里に少し走る事を伝えて、野営地から離れるように走り出した。速度は飛行機から出た直後と同じくらいで、マラソン選手並みであろうか。


 そしてすぐに戻って、ヒロに問題ない事をアピールして渋々了解を貰い、出発する事になった。


 一時間ほど進んだ先の丘を登ると、広大な自然の風景に圧倒される。森や畑のような物も見えれば、森や草原を縫うように、踏み固められた広い道のようなものも確認が出来た。

 所々に櫓のような大きな見張り台も見えた。


「おぉ。凄い風景だね。」

「はぁー。異世界に来ちゃっているわね。」

「あっ。魔法ってあるのかな?」


 景色に圧倒される優剛に溜息を吐きながら異世界を実感する麻実。そして魔法を思い出す由里。三者三様の感想を述べ、優剛も魔法には期待しているので「あると良いね」と返事を返す。


「でも身体強化は魔法だよね。」

「違うよ。魔法は変身が出来るんだよ。」

 優剛たちは景色と同じような、ほのぼのとした会話を続けた。


 優剛が気になって真人を見れば、ヒロと言葉の壁を越えて何やら会話をしていた。

(もうあいつは平気だろ・・・)


 馬にも乗って、現地人とも馴染んでいる真人に嫉妬を覚えつつ、優剛は馬のペースに合わせて走り続けた。時折ヒロが心配そうに見てくるので、ペースを上げて良い。というジェスチャーを伝えて、速度を上げさせた。その度にヒロが驚きの表情を見せるが、何に驚いているのかよくわからなかった。


 優剛の異世界の基準は最初に遭遇した三つ目の狼もどきである。消えるような速さで動ける事が、異世界で生き残る為の基準になっている。その基準が優剛とヒロの認識にズレを発生させていたが、言葉の壁が二人の認識を合わせる事を阻んだ。


 しばらく道を走っていると、一人が集団を抜けて先に走り出す。

「先に行って、門番に話をするんじゃないかな?」

 優剛は広大な自然を見ながら、麻実や由里との会話を楽しむ。


 やがて道の先には木の門が見えてきて、その周りには木の柵も見えてくる。一行は木の柵と木で出来た門に近づいてく。


 門の前では、先に走り出した人が待っており、大きな木の門も開いていた。

 ヒロは門番に向けて何やら話しかけると、直立の姿勢から腰を直角に曲げて、礼をしたままの姿勢を維持した。

 ヒロは「ガッハッハ!」と笑うと再び何やら話しかけると、門番は直立の姿勢に戻り、ヒロを見つめて見送った。


「麻実、ヒロってかなり偉い人なんじゃない?」

「そうよね?門番の人の目が、憧れの人を見るような目をしていたわよ。優剛は気軽にヒロ、ヒロって呼んでいるけど大丈夫なのかしら・・・」

「や・・・止めてよ。到着してすぐに不敬罪とかで牢屋行きとか・・・」

 ブンブンと首を横に振って、そうなったら全力で逃げようと誓う優剛であった。


 門を抜けるとすぐに、少し広い場所で一行が足を止めた。どうやら昼食のようだ。

 すっかり仲良くなった真人とヒロは二人並んで座った。

 この集団で一人だけ袋を持っていた騎士風の人は、少し大きめのノートパソコンと同じくらいの袋から、次々とお米や鍋、果実などを出し始めた。


 そして最後に袋よりも長い筒を出して、筒から水を出して鍋に入れたお米と一緒にした。


「あの袋って魔法の袋じゃない?」

「そうよね?明らかにあの袋の容量と出てきている物の量が合ってないもの・・・」

「み・・・見たい・・・」

 袋の容量とは全く一致しない量の食料が、次々と出て来るのを見た優剛は、初めて見る魔法の袋に意識を奪われてしまう。


「魔法見つけたの?」

「変身の魔法じゃないよ。」

 むぅっという表情になる由里だが、魔法を見つけた優剛は非常に機嫌が良さそうだった。


(容量は?重さは?他にどんな魔法があるのおぉぉ!?気になって仕方が無い!)


 そんな優剛を知ってか知らずか、少し軽装の男性が組み上げた木と石の近くでしゃがみ込むと、小さな袋から大きな手と同じくらいの大きさで先端が細くなっている四角い物体と金属板と石の3つを取り出した。


 地面に置いた四角い物体の先端からは短い紐が出ていて、紐の先端に向けてカツンカツンと金属板に石を打ち付けると、火花が飛んで、紐の先端が燃え出した。


(おぉ!火打石ってやつだ。アルコールランプみたいに紐の先端は油でも染み込ませていたのかな?)


 その紐の先端を組み上げた木の下にある小さな木片に近づけて火を付ける。

 火が付いたのを確認した軽装の男性は紐とは反対の手を火にかざす。


(ずっと手綱を持っていた手が冷えたのかな?あれ?手から不思議な煙を出しているな。)


 優剛がそんな事を思いながらなんとなく見ていると、どんどん火が大きくなっていく。それは不自然なほどに早く広がる大きな火で、周囲の組木にも火を移していく。


(えぇぇぇ。何したのぉぉ!?)


「優剛、見ていたよね?」

「うん。バッチリ見てた。」

「火ってあんなに急に燃え広がるの?」

「その辺で拾った木片って水分を含んでいるとかで燃えにくいはずなんだ・・・」

「え?じゃあ、あれも・・・?」

「たぶん・・・思っていたのと違うけど魔法じゃない?手から煙も出していたし。」


 優剛と麻実の真剣な会話に由里が割り込んできた。

「火の魔法あったの?」

「あったと思うけど使い方がわからない。」


 再びむぅぅっと不機嫌な表情を作って優剛を睨む。

「やり方わかったら教えるから怒らないでよ・・・」

「怒ってないもん。」


 その後「うーん。うーん」と唸りながら手から煙を出して、様々な形にして火を発生させようとする優剛だが、食事が出て来るまで火を出す事は出来なかった。


 しかし、魔法の可能性に心躍らせながら、食事を終えると、再び一行は走り始めた。


 食事をした場所からは見えなかったが、少し進むと高く大きな石壁が見えてきた。

「これだよ!これ!木の柵と門を見た時はガッカリしたけど、やっぱり石壁があったよ。作り方は知らないけどね。」


 遠くに見える石壁でもその高さは高い事がわかり、横の広がりも終わりが見えないほどに石壁が横に続いていた。さらに石壁の付近からは水田や畑が広がっており、非常に広い範囲で米や作物が育てられていた。


 興奮する優剛は魔法の事を忘れて、しばしの間、石壁と広大な水田や畑に見入ってしまう。


 時折、すれ違う農民や作物を運搬する荷車や馬車などは、一行が近づくと足を止めて道の横で通り過ぎるのを待っていた。


 そんなヒロの集団の中で、二人を抱えたまま馬と同じ速度で走っている珍しい服を着た優剛を、農民たちは物珍しそうに見つめていた。


(やっぱりヒロは偉いんだよ。ひぃぃぃ。)

 道の端に避けて、さらに止まって一行が通り過ぎるのを待つ農民たちの光景を見て、再びヒロの影響力に優剛は冷や汗を流し、農民たちの視線には気づく事がなかった。


 門が近づけば、再び一人が抜け出して門に向かって駆けていく。

(門の前に列が無い!?現実はこんなもんか?もしかして、ここの門って住民専用とか?この先って畑しかないし・・・)


 石壁の近くには門があり、街に入る門の前では様々な人たちが列を作って、早く街に入れろとイライラした表情で待っている。そんな異世界の定番を想像していた優剛の期待を現実の異世界は打ち壊していく。


「なんか色々思っていたのと違う・・・。」

「不味くない食事は想像と違ったわね。」

「それは嬉しい誤算ってやつだね!食事は大事。昔に日本人が来ていたのかもね。」

「その辺に転移していたらすぐ死んじゃうわよ・・・」

「僕たちも危なかったね・・・」


 なんやかんやと緊張が解れてきた麻実と優剛は会話を続けて、時折割り込んでくる由里に癒されつつ、開いた門の前に到着した。


 ここでもヒロが門番に声をかけると、門番は直立のまま腰を九十度に折ったまま固定される。「ガッハッハ」と笑った後に何やら話しかけると、直立に戻ってヒロを見つめたまま見送る。


 僕たちを見る門番の表情は驚きと、少しの警戒感だけで、ヒロのご威光もあってか街に入るのを止められる事はなかった。


 街に入ると木造の二階建てや平屋の家屋が所狭しに建っており、門までの道ですれ違った農民と同じような服を着た人が出入りしているのが見えた。


「この辺は農民の人たちの家かもね。」

「ここからならすぐ畑に行けるわね。」

「職場まで歩いて十五分とか?」

「遠くの畑は遠いわよ。」

「むぅ。石壁近くはお金持ちの農民とかなのかね?異世界の庶民も通勤事情は世知辛いね。」

「自分のペースで歩けるし、ギュウギュウ詰めの電車に乗るより良いと思うわよ。」


「そろそろ降りる?街に入ってからは馬も走ってないし。」

「そうする。」

 優剛の背から降りた麻実はキョロキョロしながら歩き続けるが、由里は「やだ」と言ってそのまま抱っこを続ける。


(大きくなってからは抱っこもしてなかったし、ええよ!父ちゃん抱っこしたるよ!)


「由里も歩きなさい。優剛が疲れちゃうよ。」

「やだ!真人だけ馬に乗ってズルいもん!」


「確かに!」と優剛が同意すると麻実がジト目で睨んでくる。

「あぁ。うん。僕は大丈夫だから・・・。」

「ほら!お父さん平気だもん!」


 向けられるジト目に優剛の目が泳ぎつつも一行は広い大きな通りに出てきた。


 通りには石壁で作られているかのような飲食店や宿、何を売っているのかわからない木造のお店などなど、様々な種類のお店が軒を連ねて立っており、行きかう人も多く、馬車もガタゴトと音を鳴らして大きな通りを進んでいく。


 通りの横幅は広く、馬車も三台以上は横に並んで走れるほどで、人と馬車など通る道が決められているかのように秩序を持って通りを走っていた。


 そして通りを行きかう人々は人間だけではなかった。


「獣耳だ・・・異世界の定番だ・・・」

「ここが夢と魔法の王国?」


 尻尾の形から犬系や猫系に分類出来るのであろうが、全身毛むくじゃらではなく、少し毛深い?程度で帽子を被って尻尾を隠せば、殆ど人間と見た目に差は無かった。


 呟くような優剛の囁きに、由里が当初の目的地に着いたのかと錯覚する。


「いや。違うけど・・・違わない?麻実、ここどこ?」

「私がわかるわけないじゃないの!」

「ですよねー。」


 キョロキョロと周りを見ながら歩く姿は田舎者丸出しである。


 馬での歩みが止まる事は無いが、ヒロは住民から手を振られて声をかけられれば、同じく手を振って気さくに声をかけるなど、ここでも人気の良さが見て取れた。


 何故か一緒に手を振っている真人にも、住民たちはにこやかな表情で手を振ってくれている。


 既に真人は現地語で何かを言っており、挨拶も出来ているように見えた。


「真人はもうヒロの孫で良くない?ヒロの年齢的に少し若いか?」

「うちは、お爺ちゃんもおばあちゃんも居ないから良いかもね・・・。文化水準としては日本みたいに晩婚じゃないと思うし、ちょうど良いんじゃないかな。」


 優剛と麻実がヒロをおじいちゃん認定していると、少し通りが狭くなり、通りの先には石壁と何本もの鉄棒で作られた門のような物が見えてきた。


「また門があるね。」

「あれじゃない?あの先はお金持ち専用の地域で防犯には良いのよ。海外でも似たような門ってあるのよ。」

「へぇー。そうなんだ。異世界事情に詳しいのかと思った。」

「知るわけないし・・・。」


 門では三度目の直角姿勢を見つつ、優剛たちはさらに歩を進める。


「かなり歩いたし、この街も広いよね。」

「この街で仕事を見つけて、家を探して・・・。はぁー。憂鬱。日本に帰れないわよね?」

「どうやって来たかもわからんのに帰り方なんてわからんよ・・・。あのゲームクリアしてないのに・・・。」

「そこ?あっ。私も海賊の王様の続きが知りたいわ・・・。」


 優剛と麻実は現実的な会話に混じって現実逃避の会話を続けて歩みを進める。


「少し垂れている耳が可愛いの。」

 大きな屋敷の前では獣耳を生やした門番が立っており、そんな人たちに由里は興奮気味で新しい獣耳を頭に生やした人を見つけては、じーっと見つめている。


「麻実、獣耳系って差別とか無いのかな?この辺はお金持ちエリアなんでしょ?」

「知らないわよ・・・。優剛の方がファンタジーには詳しいでしょうが。」


 まぁそうか。と納得顔の優剛に少し疲れた表情の麻実。そろそろ麻実の精神は限界か?と優剛が心配していると、一行は大きな砦のような屋敷の前で止まった。


 ヒロや騎士たちも馬から降りて、真人もしばらくぶりに優剛の元にやってきて、あれが凄い。これが凄いと、一気に捲し立てた。


「真人は馬に乗れて良かったね。」

 優剛が真人に告げると、真人の「ふふん」と言ってドヤ顔が決まる。


「いや。お父さんも乗るから!」

「ボクも一人で乗る!」


 屋敷の前で楽し気に会話していると、屋敷からゾロゾロと人が出てきて、騎士が乗っていた馬を回収していく。そして、その中の一人で優剛と同じくらいの年齢の男性が、優剛たちに優雅な所作で一礼すると何やら話しかけてくる。


(一礼の所作は素晴らしい!だが、何を言っているのかわからん・・・。)


 そんな首を傾げる優剛に困惑気味の男性は、ヒロに肩を優しく叩かれると、再び一礼して優剛たちを案内するように屋敷に向かって行く。


 そんな彼を追ってヒロと共に優剛たちは屋敷の中に入っていく。


最後まで読んで頂きありがとうございました。

皆様の読んでいた時間が良い時間であったなら幸いです。


次回もよろしくお願い致します。

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