幽体離脱21
松本 彩(14)
身長:153㎝ 体重:42㎏ 誕生日:11月22日 血液型:O型 家族構成:両親のみ
一言:「あ、えーと。.....よろしくお願いします。」
私は、また懐かしい白い空間にいた。
「また、来てくれたんだ。嬉しいなぁ。」
どこからともなく彼は現れてそういった。
しかし馬上の言った事が本当ならばわかっているはずだ。なぜ笑っていられるのだろう。
もしかしたら違うのかも知れない。そんな考えが現実であって欲しいと願う。
「残念だけど、君達は正解。」
「嘘だ!!なら、君は本当に....」
そっと、彼の冷たい手で口を塞がれる。
「言わないで。聞きたくない。わかってる、どうせ僕は一人なんだ。....彩ならわかるよね。どんなに苦しくても誰にも頼れない辛さが。」
以前の私ならわかると言っていたのだろうか。孤独な人が集まれば一人じゃないとか、僕は君を絶対一人にしないとか、そんな言葉に惑わされていたんだろうか?
もう、終わりにしよう....?
「わからない。」
彼は予想外の答えにきょとんとする。
「人間はいつだって一人だどんなに綺麗事を並べても、人間じゃなくても、それは変えられない。」
彼は苛ついたように、ならわかるだろ!と声を荒げた。
わかるよ。誰でもわかるよ。
でも、それじゃ前に進めない
「違う。頼れないんじゃない、頼らなかっただけだ。誰だって一人だ。だからこそ寄り添い、助け合うんだ。」
私は、そっと彼の体を抱いた。
「私は、一人じゃなかった。私には馬上も、清水さんも、君だって居てくれたんだ。神様じゃなくたっていいよ。一緒に居ようよ。」
耳元でしゃくり上げる声が聞こえた。
そして彼は小さくありがとうと言った。
いやーやっと終わりました。
え、いやいやお話はまだまだ終わりませんよ?
これからは、なぜか恋愛の話しになっていきます。