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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

胃だけ!カバエル

作者: 大松小竹

時間があるなら読んで下さい。

人間が住む地上のはるか上に天界があるという。そこはぐうたらしていても働いても自由である。そして、食べることを何よりも善とし、好き嫌いをすることが悪である宗教の理想郷である。

そこの唯一の神カバエルがある日、突然死んでしまった。カバエルは

「我は食べることに最も適した形に変わる」

と言いのこしていた。


ある天使がいつもカバエルが座っていたイスの下をみると、そこには胃が落ちていた。

「もしや、カバエル様であろうか?」

「・・・」

返事はない、するとピクリと胃が動く

「カバエル様〜、お生きになっていたのでありますか。」

天使は踏みつけられない様にカバエルを近くにあった綺麗な皿にのせ机の上におき

「今はカバエル様に続く権力者であったモリエル様がお後についちおいでであります。」

そういうと胃はモゾモゾと動いた。

「どうしたのでありますか!医者を呼んで参ります。」

そういい天使は医者を呼びに行った。


すると、そこにモリエルがやって来た。

「これは何だ」

「わかりません、ナマコでしょうか?」

従者がいうと

「こんなところに、ナマコを残しておくとはどこのどいつであるか。先代のカバエル様に示しがつかん」

と言うやいなや、パクリと胃を食べてしまった。

「これは何と、珍味なものであろうか!これは何と言うものか調べよ」

と言い一行は行った。


それから少しして、あの天使が医者を連れて来た。

「ミカエル様〜どこにおいででありますか!」

「・・・」

返事はない、すると医者が

「ミカエル様でありますか!あのおかたはすでにお亡くなりになられています。私を馬鹿にしているのですが?」

「しかし、胃だけのお姿になって先ほどこちらにおられました」

「何を訳のわからないことを言っているのですか?」

そういうと医者は帰ってしまった。


数日後、モリエル様に異常が現れ始めた。モリエル様は痩せ細り食欲がなくなっていた。

「なぜ、私が食欲がないのであろうか」

「分かりません、最近奇妙なものをお召し上がりになったとか」

医者が尋ねると

「もしや、あのナマコが原因ではないのか。」

「ナマコとはいかに」

「先代のカバエル様の机の上においてあったナマコだ。あれはとても珍味がした。」

「それが、原因である可能性が高いであります。それを悪魔のナマコとしましょう。そして、そのナマコの種類を探し出し悪魔のうちの一つとしましょう。」

そういうやいなや指名手配書が作られた。


次の日、それの詳細と報酬として一年分の食べ物を渡すというものであった。

それをみたある天使はモリエルのところへ向かった。そして、モリエルに

「あなた様がお食べになったナマコは先代のミカエル様の胃になったお姿であります。」

「何、ミカエル様の胃であったのか、私は何てことをしてしまったのであろうか。それで、納得がいった私が食べたものを胃の中で胃が吸収していたのか。しかし、神の約束は絶対である。だから、ミカエル様の胃を悪魔の食べ物とする。」

「お願いです。それだけはおやめください。」

「いいや無理だ。約束は約束である。」

こうして、ミカエルは食べることに対しての最も適した形になったが、悪魔と呼ばれてしまうことになった。

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― 新着の感想 ―
[良い点] いい感じに狂っていていいですね。
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