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第27話 硫黄島沖海戦

皇紀2602年(1942年)4月18日


~独立連合艦隊 独立第一戦隊 旗艦瑞樹CIC~


「敵艦隊を捕捉。報告通り、戦艦2隻を確認」


電測員の言葉に刹那が頷く。


「敵はノースカロライナ級戦艦でしたか・・・艦長、砲術長、勝算は?」


「勿論あります。乗員の士気も十分。この瑞樹が負ける筈ありません」


「主砲、射撃管制装置ともに良好。何時でも撃てる」


琴音と一真が答え、


「長官、全艦から通信。{全艦攻撃準備ヨロシ}以上です」


通信士からの報告を受けた紫織の報告に頷き、


「通信、硫黄島に通信を繋いで下さい」


通信士にそう告げ、硫黄島に通信を繋がせた。


『基地司令の河凪です。如月長官如何しましたか?』


「河凪少将、これから我々戦隊は作戦行動に入ります。防空支援が出来なくなりますが、基地の防衛よろしくお願いします」


『はい、お任せ下さい。基地には爆弾一発着弾させません!』


「そうですか。では、宜しくお願いします」


刹那はそう言って通信を切ると、


「全艦増速!これより、敵艦隊に砲撃戦を挑みます!」


刹那が命令を下し、全艦は敵艦隊へと急速に接近し始めた。





~アメリカ海軍 第4特務艦隊 旗艦ノースカロライナ~


「司令、航空隊を出すには頃合いだと思います」


地図で距離を測っていた航空参謀がデヨにそう進言する。


「よし、軍港攻撃隊は発艦!敵の主要施設を吹き飛ばせ!但し、俺達の獲物も残しておけよ!」


デヨがそう命じ、レキシントンとサラトガから戦闘機48機、艦爆62機、艦攻50機の合計160機が飛び立った。


「よし、我々水上打撃部隊も増速。イオウジマを砲撃s『て、敵戦艦を確認!艦種は・・・ミ、ミズキクラス!?』何!?」


デヨ達が慌てて艦橋の外に出て双眼鏡を覗くと、数隻の戦艦が確認できた。


「馬鹿野郎!レーダーは何をしている!?見つけたのならさっさと報告しないか!」


受話器を手に取り、デヨが怒鳴り散らす。


『レーダーには何も・・・あっ、敵影を発k・・・なっ!?敵影が画面に映ったり、消えたりして正確な測定が出来ません!』


「故障か!?しっかり整備しておかないか!くっそ、駆逐艦を伴って空母は撤退を開始しろ」


デヨは、レーダーに敵戦艦が映ったり、消えたりするのを故障と決めつけたが、アメリカ軍のレーダーはしっかりと機能していた。では何故、鮮明に写らないのか?理由は瑞樹型戦艦は2025年に建造された戦艦であるのに理由がある。今日の艦艇はレーダーに見つかり難くするために艦橋や武装のステルス化が一般化されている。瑞樹も同様に艦橋や兵装も徹底したステルス化が施されている。その為、この時代のレーダーには映り難く正確な測定が出来ないのである。


「ちっ、主砲、光学照準で主砲を撃て!」


デヨがレーダー管制から光学照準に変更を命令し、主砲が準備に取り掛かる。


「前部主砲発射用意完了!」


「ファイアー!」


ズドオォォーン


デヨの号令で、ノースカロライナとワシントンの前部6門の40.6cm砲が火を吹いた。





~独立連合艦隊 独立第一戦隊 旗艦瑞樹~


「敵艦隊から高速飛翔体が射出。主砲が発射された模様!同時に敵編隊が硫黄島へと向かいました」


電測員の報告がCICに響き渡った。


「弾着予想開始。同時に主砲射撃用意!敵編隊は澪達に任せましょう」


「了解。弾着予測を開始。主砲射撃用意!弾種、徹甲弾Ⅱ型。目標、敵1番戦艦!瑞穂は本艦と共に敵1番艦を、瑞波、羅刹は敵2番戦艦、金羅と駆逐艦群は巡洋艦を牽制しなさい!」


刹那の言葉を琴音が復唱し、通信員は各艦と通信を行い、砲術員は主砲の発射準備、弾着予測を行う。


「弾着予測の結果、本艦隊より後方に着弾予定。本艦隊に支障は有りません」


一真の報告に頷き、


「主砲発射用意よろし!」


砲術員の報告員に琴音は頷き、刹那を見る。


「主砲放て」


「主砲放てー!」


シュッドオォォーーン


刹那の言葉を琴音が復唱し、前部9門の50.8cm砲が蒼白く光、砲弾が射出される。


「次弾装填、弾道の軌道修正を急げ!日頃の訓練の成果を見せろ!」


一真が叫び、砲術員が更に素早く動く。


「次弾装填、軌道修正よろし!」


「第2射、撃てぇー!」


シュッドオォォーーン


瑞樹から第2射が発射され、各艦も主砲を撃ち続ける。





~硫黄島特務軍港 戦闘指揮所~


「敵編隊を確認。数160!」


「如月長官達の母港には爆弾1発落させません!対空戦闘用意!対空誘導弾発射準備始め!」


澪が対空戦闘用意を下令し、ミサイル発射用意を整える。


「ミサイル発射用意よし!」


「発射!」


バシュウゥゥゥーー


硫黄島の対空陣地に設置されている24式垂直対空誘導弾発射機から120発の対空誘導弾が敵編隊に向かって飛んで行く。


「弾着まで5・・・4・・・3・・・2・・・1・・・弾着今ッ!」


電測員の言葉と同時にミサイルを表す青い光点が赤い光点と重なる。


「敵機、120機の消滅を確認!残り40機依然接近中!後1分で速射砲の射程圏内に入ります!」


「速射砲発射用意!射程圏内に入り次第迎撃開始!」


澪の言葉に従い、防護壁の上に設置されている127mm連装速射砲がその砲身を敵機が接近している空へと向ける。


「敵射程圏内に入りました!」


「撃ち方始め!」


ドン ドン ドン ドン ドン


防護壁上に設置された127mm連装速射砲が火を吹いた。


「敵編隊の全滅を確認!他に反応も有りません!」


「そうですか。この基地は防衛成功したみたいですね引き続き対空警戒を続けて下さい」





~アメリカ海軍第4特務艦隊 旗艦ノースカロライナ~


グワアァーン


「敵弾被弾!」


「ダメージコントロール要員被害報告を急げ!」


戦闘を開始して数十分、ノースカロライナとワシントンも主砲を発射するが、レーダーに頼っていた為に、光学照準では敵に命中弾どころか夾叉も出来ず、日本艦隊に圧倒されていた。


「両用砲群に敵砲弾が命中!両用砲弾薬庫に注水開始しました。装甲が貫通され、死傷者多数。火災も同時に発生している為、計測が困難な状況になっています」


「報告します!ワシントンから入電。{ワレ、第1砲塔付近ニ着弾シ火災ノ為、注水。第1主砲使用不能}以上です」


ダメージコントロール要員や通信員の報告に司令部は暗い空気が漂っていた。


ガガアァーン


「くっ、次は何処をやられた!?」


デヨが叫び、ダメージコントロール員が報告に来た。


「第3砲塔付近に着弾!弾薬庫付近で火災が発生。注水を開始した為、第3砲塔使用不能です・・・」


「司令、撤退しましょう!このままでは被害が増えるだけです!」


「何を言うか!撃ち続けろ!ジャップの連中に負けてたまるか!刺し違えてでも1隻は貰って行くぞ!」


デヨがそう言って戦闘継続を支持した時、


『ワ、ワシントン撃沈!繰り返しますワシントンが撃沈されました!』


防空指揮所からの報告が司令部に響き渡った。


「この艦と同じ新鋭艦のワシントンが・・・」


「くっそ、巡洋艦は如何した!?」


「敵の巡洋戦艦と駆逐艦に撃破され始めています」


『敵艦隊が我々を囲み始めました。主砲が此方に照準を着けています』


「司令、最早これまでかと・・・」


1人の幕僚の言葉に頷き、


「白旗を掲げろ。発光信号で敵艦に打電。{ワレ、降伏ス}だ」


デヨはそう言うと、長官席に腰を下ろした。





~第一戦隊 旗艦 戦艦瑞樹CIC~


『敵艦隊より発光信号!{ワレ、降伏ス}です。白旗も確認しました』


艦橋からの報告に、


「砲撃止め、本艦は敵戦艦に接近します。引き続き対空、対潜警戒は厳とせよ。それと、保安部とカッターも1隻準備しといて下さい」


「長官自ら乗り込むつもりですか?」


琴音が尋ねると、


「えぇ、敵の司令官がいるのなら会いに行くのが礼儀です」


そう言う刹那に、


「分かりました、私も同行します。紫織、留守の指揮はお願いね」


「了解しました」


刹那がそう告げ、瑞樹がノースカロライナにある程度近づくと、保安部1個分隊と刹那、琴音を乗せたカッターがノースカロライナに乗り込む為に向かった。




~アメリカ海軍第4特務艦隊 旗艦ノースカロライナ~


「敵艦からカッターが降ろされて此方に接近中です!」


艦長の報告に、


「艦長、ラッタルを下せ、私は甲板に言って彼等を出迎えるとしよう」


「危険ですよ!?」


「大丈夫だ。彼等は礼儀正しいとイギリス軍から聞いている」


「そうですか・・・」


「では行って来るよ」


デヨはそう言うと、幕僚を連れて甲板に降りて行った。



~ノースカロライナ甲板~


「結構ひどく砲弾を当てたみたいですね」


砲弾の跡を見ながら刹那が呟く。


「それはそうでしょう。我々の砲弾はレーダーで正確に照準されていましたから」


刹那の言葉に琴音が答えていると、水兵を引き連れた将校が艦橋に続く扉から出て来た。


「アメリカ海軍第4特務艦隊司令長官モートン・リンドホルム・デヨ少将だ。貴様等がIGFから派遣されてきた軍使か?」


デヨの問い掛けに、


「大日本帝国海軍独立連合艦隊司令長官如月刹那大将」


「大日本帝国海軍独立連合艦隊旗艦戦艦瑞樹艦長葉山琴音少将」


「なっ!?本当に女がこの艦隊の司令長官だったのか!?今年で何歳になりますか?」


デヨが驚いて質問して来た事に刹那は苦笑し、


「今年で25歳になります」


「若い、若すぎる。あの新聞の情報は本当だったみたいだな・・・でっ、我々の扱いだが・・・」


「はい。ジュネーブ条約以上の扱いで日本本土にお送りします。その後は捕虜収容所になりますが、御辛抱下さい」


刹那の言葉に、


「有難う刹那長官。では、世話になるとしよう」


デヨは刹那に礼を言うと握手をし、硫黄島から送られてきた輸送船に乗り、独立第一戦隊、独立第一駆逐戦隊に護衛されながら横須賀に向かって行った。




【硫黄島沖海戦】

・戦果

撃沈 戦艦 ワシントン

   重巡洋艦 チェスター シカゴ

軽巡洋艦 オマハ ミルウォーキー シンシナティ ローリー


・鹵穫

戦艦 ノースカロライナ

 重巡洋艦 ヒューストン


・航空機

 160機を撃墜



・被害

小破 巡洋戦艦 金羅

   駆逐艦 濃露 玉露


こうすけ「やっと更新できた~」


刹那「今回は時間が掛かりましたね」


こうすけ「親の年賀はがき作りとかでパソコンが使えないし、補習もあったし・・・」


小夜「大変だったわね」


刹那「それよりも作者さん、お誕生日おめでとうございます」


こうすけ「有難うございます。そう言っても、2日前だったんですけどね・・・」


小夜「また、すぐに投稿できるの?」


こうすけ「出来れば明日もしたいですが、出来なければ日曜日になるかもしれません」


刹那「ご意見・ご感想お待ちしています」

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