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夏生詩集

苦しむに値しない

作者: 夏生

自分で自分をとりころして


しまいそうな時があった


ささいなことさえ、棘や


刃のように感じて


血を流しながら



生きていくことが辛い



抱えこんで


さ迷っていた



わかってほしい


わかってほしい


毎日、毎日


繰り返し求めた




わかってくれる人はいたのだ


手をさしのべてくれた人も



拒んだのは


濁った眼で歪んだ顔をした


もう一人の私にとりつかれた


私自身



誰でもない



苦しみも辛さも


育てたのは


私自身なのだ



いちばん手強くて


容赦ない



脆くなった心を餌に


大きく大きく育ってしまった



ふっと降りてきた言葉



誰も喜ばないことは苦しむに値しない



私にとりついた歪んだ私は


風に吹かれてどこかへ消えた
























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