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第13選択

長編小説

選択

第13

その男は選択を迫られた。どちらを選ぶか、1人は物静かで自分のことをよく思い、しかし自分のことを縛り、自由を許さなかった、もう1人は刺激的で活発的だった、いつも自分を惑わせ、何を考えているのかさっぱりわからなかった。男には信念があった、優しくあれと、それは別に誰かに教えられた訳ではなかった。その男は自分でその考えを身につけた、その道は誰も進んだことがないような茨の道だった普通の人なら精神が崩壊するか逃げ出すそんな険しい道をその男は進んできた、だからこそ手に入れた心であった、だからこそ、その信念を無視することは生きることを否定することと変わりはなかった。男は悩んだ、男は日々悩み苦しんだ、男は選択できなかった、毎日悩み、そして選択ができなかった。いや本質的には選んだ、男は信念を曲げることができなかった。だがそれはまた茨の道であると知っていた苦しみ悲しみ、命を削ることだと、男は信念を選んだ、人は選ばなかった、もうその男は人ではない、いや人生そのものが人であることをやめている、もうすでにひとならざるものであった、その男にはもう影がなかった、その男の目には光がなかった、その男の心臓はもうすでに止まっていた、だがその男は生きている、男はいつも自分を犠牲にする、いつも他人を優先する。男はもう人ではなかった、男はいつも選択をする自分の信念に従って、だからこの男は人ならざる者になってしまった、もう人ではない、もうそれは概念であり物語であった、男は本当に芯にある信念を曲げることはこの先も一度だってないだろう今までも何があっても曲げなかったようにその信念は血に流れ脳に流れそして体を作っている、信念によってそいつは生きているから、もし信念の鼓動が止まればそいつは死ぬだろう、だが信念を通すことは死ぬよりも辛いことだと男は知っていた、だが男は信念を曲げないどんなに追い詰められ、精神が崩壊しようとそれだけは忘れなかったどんなに藁を失ってもどんな苦痛を受けようと男はそれだけを考え生きてきた。だから男は選択した、信念が選択をした、人が選択したのではない、それは概念が選択をした、もう男は人をやめた、その男は生きてから死ぬまでこの世の全てを受け入れるだろう、全てだ、それは途方もない情報であり、感情であり、物事を男は常に浴びている起きてから寝てから寝ている間まで男は常に世界と会話をしていた、男はもう人ではない、だが男は全てを受け入れる、それは天国でもなければ地獄でもない、それは誰にも表現することが許されないものだ、神ですらその男の行動原理がわかっていない、創造主ですらその男の行動は予測ができない、男は誰にも悟られず、誰にも理解されない道を進んだ、理解しているのは自分の心だけ、いや理解できるのが心だけと言ったほうがいいだろう、男は常に心と会話をした、男は知っている世界の美しさも、醜さも、全部見てきたそして全て覚えている、それはもう人をやめた、それは人ならざる道だ、誰にも理解されず、誰にも悟られず、誰にも受けいれられることはない、その男は神そのものになろうとしているのだろうか?概念そのものになろうとしているのだろうか、男はこの先選択出来ないものが来た時どうするのだろうか、男は出くわしたことがない、選択ができない、本当の信念を曲げることになる究極の選択を迫られたことがない、それは常に自分を犠牲にすることで成り立っている選択だからだ、常に自分を殺し信念を優先した、男はもう人ではない、普通の人ならもうすでに究極の選択を何度も要求されている、男は人が選択出来ない、自分を犠牲にすると言う自分が幸せにならない唯一の選択をしている、簡単な話だ目の前に一つだけドアがあるとするそこには2人いたそのドアに入れるのは1人だけだ、残った人には苦痛と苦しみが降り注ぐ、だが男の選択はこうだ、君がドアを開けなさいと、その回答はまるで自然のように出てきた、この男はもうすでに狂っていた、いや頭がおかしいだけなのかもしれない、何も躊躇なく何も思考することなく、まるで当たり前かのようにもう1人に譲った、いや男からしたらそれはもう必然であり概念なのかもしれない、トロッコがあり右には君の彼女が左には家族が、普通この回答はどちらかにしなければいけない、普通の人は精神が崩壊するか選択が出来ない、男が選ぶ道は自分の体を持ってトロッコを止めることだった、それは反則だって?確かによく考えれば反則だろう、だが誰が自己犠牲を持ってトロッコを止めようとする奴がこの世にいるだろうか、どんなアホでもそんなことを瞬時にすることはできない、そう男が行動に移すまでの思考プロセスはゼロだその質問が出たと同時に漢は行動に出た、まさしく意味がわからない、男はもう人をやめて概念をやめてもう宇宙そのものなのかもしれない、神そのものなのかもしれない、神話に出てくるどこかの神の転生なのかもしれない、男は常に自分に悔いがない選択をしてきた、絶対に本当の信念を曲げる選択をしなかった。それは自分を破滅に追いやる行為だ、客観的に見ればそうだろう、だが男はそれが幸せなのかもしれない、男は確かに不幸だ、確かに不幸だ、誰が見てもたとえ神が見たとしても驚くほどに閻魔もその男を罰することができないほどに不幸だ、だが男は本当の心の奥底で満足しているのかもしれない、これは1人の奇妙な男の話、誰にも理解されず語られず誰の目にも映ることがない宇宙のどこかのある男のお話、男は色々な感情が渦を巻いた、それは人である証拠だからだ、だが行動はすでに人をやめている、そんな奴は誰が想像できようか、もうすでに男は死んでいた、生きているようでそこにはいない、そこで話しているようでもうそこには男はいなかった、男が見えるようでそこにはいなかった、触っているようでそこにはいなかった、もう男はそこにはいなかった、そこにいるようで男は誰にも理解されず、悟られることはなく、そこにいない、男という人はそこにはいるが男という概念はそこにはいない、もう抜け殻であった、最初から?いつからその男は抜け殻だったのだろう、それは誰にもわからないその男の心はもうすでになかった、だから人ではないのかもしれない、人が成せるものの領域を超えたのかもしれない、男はいつか、そう、いつだったか悪魔と契約をした、何者かと契約を交わした、そして男には10個の魂が宿された、男は抜け殻に10個の魂が並んだ、男の器は10個の魂を従わせることができた、男は悪魔と契約した、悪魔は望んだお前の一番求める物を欲すると、男は言った、心だと、悪魔は微笑んだ、そしてその男から本当の心はなくなった、もう男は本当に笑うことはなく、本当に悲しむことはなく、本当に喜ぶことも、本当に楽しむこともできない、本当に愛することもできない、本当に好きになることもなく、本当に人と関わることもできない呪いをかけられた、男は絶対にこの世で幸せになることはできなく、何を得ても何も本当の感情がなく、事実上男はもう死んでいた、目に光はなく、心臓は動いていない、男はそこにいてそこにいない、だが男はそれほどの願いごとをした、男は願った、全世界の全宇宙が幸せになることを男はひとひとりが願ってはいけない物を求めた、悪魔は契約内容を足した、お前が信念を曲げた時それは不幸として全ての物に降りかかると、男は答えた、いやもうそれは男ではなかった、だが答えた、楽勝やろ、悪魔は微笑んだ、そして代わりとなる10個の魂が男の器に入った。男はまず感情の使い方を覚えなければならない。10個の魂はそれぞれ、喜び、悲しみ、憎しみ、苦しみ、嫉妬、怠惰、傲慢、強欲、色欲、憤怒、男はまず憎しみを封印した、これは信念に反するからだ、男は残りの9個の感情の優先順位をつけた一番は悲しみ、2番目に喜びを選んだ、だから男は常に悲しみに暮れているだがそこに嬉しさがあるが、残りの感情も男を襲う、だが決して信念を曲げてはいけない。男の物語が始まったこれが男の始まりの話。男は決して本当の幸せを味わうことを許されない呪いがかけられながらも10個の魂の感情に左右されなければならない。男は常に悲しみに暮れていたどんな時もどんな喜びも心の中で悲しんでいた、男はもう人をやめた、男は如何なる関係も絶った、いや呪いで断たなければならなかったのかもしれない、男は心がないにも関わらず信念に従い本物を探した本物の心を探した、この世に存在しない、いや感じることができない本物の心を探した、あったとしても男には本当の心がないのだから意味がない、だが男は本物を探している昔のも今も未来も男は本物を探している、それはまるで彷徨うゾンビのように、何も報われることのない道を進んでいる、男はただそれだけを目標に生きている、ただそれだけのために男は人をやめた、それが生きる希望になった、決して報われることのないものが目標になった、だが世界は残酷だった、決して平和になることはなく決して幸せな世界は訪れなかった、悪魔は嘘をついたのだろうか、いや悪魔は嘘はついていない悪魔は確かに幸せをもたらした、だがそれは人間の選択によってそれは壊された、人間は悪魔そのものであった、確かに世界は幸せになった、だが人間は選択によって幸せを不幸にしている今ある幸せを不幸にし、誰かが願った思いを踏みにじった、男は悟ったこの世に幸せはないと、男は悲しみに暮れた、だがもうその選択は変えられない、男は本物を求め今も生きている。

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