お通夜の夜に
過去3回この斎場を利用している。
20年前の叔父、5年前の義母、2年前の義父と。だが来る度に 嫌な違和感を感じていた。
怖い、何か言い知れない恐怖感。その為、過去2回のお通夜は、斎場に泊まらず 一人で妻の実家に泊まっていた。しかし、義父は施設で亡くなった為、数年間空き家の家に泊まる事が出来ず、初めて斎場での一夜。ここで小さな恐怖の一夜を体験する事となった。
お通夜は、妻の弟夫婦と妻と息子の5人だけの家族葬。
夕食後、たわいもない話で 夜が更け、弟夫婦は就寝。自分達も寝る為に布団を敷いてのですが、イビキを理由に、自分だけは 僧侶控え室で寝るはめに。
斎場職員も帰宅し、斎場にいるのは 5人だきになっていました。
控え室は、6畳の為 広さに問題はないのですが、何故か廊下から 変な違和感、恐怖感が有り 布団は、廊下を背にして就寝。時間として、午前1時半を廻っていたと思います。
電灯を消して布団に入り、うとうとしかけた時に 廊下から「キャッキャ」と幼い子供の笑い声。「ひそひそ」とはなし声が聞こえて来ます。
怖くて 布団を頭から被り 息を潜めていたが、いつの間にか寝て、気が付くと朝になっていました。昨晩の不可思議な体験の話をすると妻も同じ声を聴いており、夢はなかったのです。
今まで本能的にこの斎場を避けていたのでは無いでしょうか。自分達、弟夫婦も県外に住んでいるので、この斎場を二度と使う事は無いでしょう。
拙い文章を読んで下さり、ありがとうございました。
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なお、ジャンル「ホラー」の「少しだけ怖い話」でアレンジしております。
そちらも、読んで頂けると嬉しいです。