追い越したはずが
今から40年ほど前の文章な体験だった。
新潟から長岡までの 国道17号線で起こった出来事。
当時の17号線は、新潟から中之島ICまで高速で約60分、下道(国道17号線)で90~120分。途中の三条迄で40~50分だったと記憶します。
道は三条まで対面の1車線、三条辺りからバイパスとなり 片側2車線で、三条を過ぎると中之島IC迄で対面1車線となる道路状況でした。
今思い出しても不思議な怖い体験でした。
ある日の土曜日 仕事の関連で新潟に行き、午後9時頃 帰宅の為、車を走らせていました。
「明日は休みだから 別に急ぐ必要もない。音楽を聴きながらゆっくり走ればいいや」、下道を40キロで走らせていました。
しばらくすると、前方に同じ様に走る車が有り、勝手に ツーリングする様な感覚で 付かず離れずの運転で付いて行きます。
「ずいぶんと、ゆっくりと走る車だな。」目は、ナンバープレートに向かい、「なになに、T車カローラでシルバー、新 ○ ○△ー○○ 俺と同じで帰り道かな。」と何気なしに気には掛かりながらも 一緒に走っていました。
三条に入ると2車線となるため、ついスピードが出て、「ここで追い越すか」バッグミラー越しに見ながら、確実に越して行きました。
三条を抜けると 1車線に戻る為、スピードを緩め 順調に走っていました。
しばらく走ると、遥か前方にゆっくりと走る車が有り、スピードを更に落として 後ろに着いた時に気付きました。
「何で、この車がここにいるんだ。確かに追い越したはずなのに。」先ほど追い越した車が目の前にいるのです。
「確かにT社 シルバーのカローラ 新 ○ ○△ー○○ だよな。」
急に怖くなり、急いで道を変えて帰宅しました。
今思い出しても、不思議な体験でした。
拙い文章を読んで下さり、ありがとうございました。
感想、評価を頂けると大変嬉しいです。
なお、ジャンル「ホラー」の「少しだけ怖い話」でアレンジした作品が有ります。
そちらも、読んで頂けると嬉しいです。