第二十九話 神様は沢山います
「そう、私は神なの。
人間では無いんだよね」
シルファさんはそう答えた。
「え?神様って4人以外も居るんですか?」
僕はシルファさんに向かって聞く。
「そうよ、貴方が考えている4人。
破壊、慈愛、知的、剛心でしょ?
それ以外もあるのよ、例えば私、私の力は再生の力を持っているの。
だから、再生の神様ってわけなのよ」
シルファさんはそう答えた。
「他には?」
「他?う~ん、あまり言っちゃだめなんだけどもう一つは誕生の力を持つ神様も居るわ。
私とは似てないようで少し似ている力なのよ」
シルファさんはそう答える。
なるほどな〜、てことは魅了の神様だったり、不信の神とか、笑いの神でもいるのかな?
「なるほどね、でもどうして僕の元で一緒に居たいの?
何かあったの?」
僕はシルファさんに向かって聞く。
「実はね、知的の神と剛心の神がいるでしょ?」
「うん、その人の元に向かうつもりなんだ」
僕はそう答えた。
「手遅れなの、もう既に奴の中よ。
やられちゃったの、二人共」
「えー!!!!そ、そんな!じゃあ世界は!?」
僕は慌てながらシルファに向かって聞く。
「ヤツは多分だけど、破壊はしないわ。
私の力、再生の神ともう一人の神、誕生の神が居る以上破壊した所で直される。
だから次の狙いは私や誕生の神様なわけなの」
シルファさんはそう答える。
「なるほどね、だから洋平達のパーティに居れば狙われたとしてもやられるリスクが減るってわけね」
メルはそう答えた。
「ですがいつ襲ってくるかわかりません。
どこから狙っているかも分かりませんし」
シルファはそう答える。
・・・・。
メル、シルファを頼めるか?
ええ、ヤツね。頼むわよ、洋平くん。
「シルファ様、バリアを付与しますね」
メルは魔法を唱えバリアを付与した。
「おい、狙っているのは分かっている。
勇人!出てこい!」
僕は言う。
すると草むらから現れたのは綺麗な装飾をした、男。
そう、勇人が現れたのだ。
「おや、バレてしまいましたか。
我は勇人、再生の神よ我とは初めましてですよね?」
勇人はシルファに向かって言う。
「あ、貴方なんかに私の力は奪わせません!
絶対に渡しません」
シルファはそう答えた。
「だからこいつを選んだというわけか。
再生の神よ、賢いなこいつを選ぶとは、こいつは竜馬の息子だ。
今の我でも倒せるかどうかくらいだろ、しかし、我だって作戦の一つや二つ位はあるぞ」
すると空間からなんと少女を取り出した!
「な!あの子は!」
それはブラック街で助けた女の子だ。
「貴様!子供をどうするつもりだ!答えによっては斬り殺すぞ!」
僕は勇人に向かって言う。
「おいおい、そう怒るな。
そこに居るシルファと言う神をよこせば渡してやる、どうだ?悪い考えではないだろ?」
勇人はそう答える。
「ふざけるな!シルファを渡すわけにはいかない!渡せない!」
僕は言う。
「そうか、ならこの子供は殺すことにしよう。
悪いねお嬢ちゃん、死んでもらうよ!」
勇人は剣を抜き斬り殺そうとする
しかし
・・・・・・・・・時よ、止まれ、そして動け。
!?
僕の手に女の子が居たのだ。
「な、何が起きた!?き、貴様何をした!」
勇人が驚いている。
「どうやら形勢逆転のようだな」
僕はそう答えた。




