第一話 属性
僕は恵梨香さんに自己紹介をする。
「洋平くんね、まずは夜も近いしこの森で夜を迎えましょう。
この森の魔物は私がある程度倒しているから問題ないと思うわ。
後、これ」
恵梨香さんはポーチっぽい物から短剣を取り出し僕に渡した。
「これはあげるよ、冒険者でなくても武器の1つくらいは持っていないとね」
恵梨香さんはそう答える。
「ありがとうございます」
僕はお礼を言う。
「あ、そうだ!」
僕はコンビニの袋を持っている事に気づき中を漁る。
中にはカップ麺が2つあった。
しめしめ、予備に買っといて良かった。
「あの、カップ麺あるんで食べます?」
僕はカップ麺を取り出し恵梨香さんに渡す。
「カップ麺懐かしー!この異世界に来てから日本の食材一つも食べてないから嬉しいわ」
恵梨香さんは嬉しそうに言う。
「えっと、でも・・・・お湯も無いし、鍋も」
僕はその事を忘れていた。
お湯が無いとカップ麺を食べれない。
「ふふ、任せて」
恵梨香さんはポーチから器のようなものを取り出した。
そして
器を持ち
「ウォーター」
恵梨香さんが魔法を唱えると
器の中に水が現れる。
「そしてファイア」
続けて火の魔法を唱えた。
すると
ブクブク。
水が沸騰しお湯となった。
「わ~凄い、恵梨香さん凄いですね」
僕は恵梨香さんを褒める。
「そ、そう?普通よ」
恵梨香さんはまんざらないような嬉しそうな顔をしている。
僕はお湯を貰いカップ麺にお湯を注ぐ。
そして恵梨香さんもお湯を入れて3分待った。
「ねぇ、何から教えてほしい?魔法?剣術?」
恵梨香さんが聞いてきた。
「まずは魔法を教えてもらいたいです。
多分ですけど属性があるんですよね?」
僕は恵梨香さんに聞く。
大体の異世界アニメやゲームでも属性はある。
「あるわよ、まずは火ね。
その次に水、そして雷、そして土、氷、風、闇、最後に光があるわよ」
恵梨香さんはそう答える。
「上級属性とかもあるんですか?それとか、合体属性とか」
僕は恵梨香さんに質問をする。
「あるにはあるわよ、これも説明するとまず火属性何だけど上は火炎属性と呼ばれるものがあるわ。
火炎属性は火属性よりも強く、森一つ焼くほどの魔法も覚えられるわ。
次に水属性、上は剛水よ。
剛水属性は大量の水魔法を使えるわ、例えばウォーターウエーブとかあるわよ。
その次に雷よ、雷属性の上は雷命属性よ。
当たれば即死級の雷を落とせるわ。
他にも雷を落として電気としても使っている所もあるらしいわ」
恵梨香さんはそう答える。
「へぇ、次は土ですよね。
土属性の上級は土神とかですか?」
僕は恵梨香さんに向かって聞いた。
「ううん違うよ、土の上級属性は流土よ。
流れる土って書いてね。
流土だと、相手を四方八方囲む土がためって技もあるわよ。
で、次に風属性。
風属性の上級属性は暴風よ、暴れる風で。
暴風属性だと竜巻を起こせるわ。
あと、トルネードやサイクロンも使えるって聞いたことあるけど見たことは無いわ。
で、次に氷属性、上級属性は氷結よ。
何となく分かると思うけど、相手をカチコチにして凍らせる魔法が多いわ。
永遠に溶けない氷を使えるって聞いたことあるけど、それも見たことがないからよく分からないわ。
最後に闇と光ね。
その2つの属性の上級属性は無いんだよね」
恵梨香さんはそう答える。
「え、どうしてですか?」
僕は恵梨香さんに質問する。
「それは〜・・・・あ!カップ麺・・・麺が伸びるから食べてからね」
恵梨香さんはカップ麺を持ちそう答えた。
「そうですね、食べてからの方がいいですよね」
僕はそう答え、恵梨香さんと二人でカップ麺を食べる。
いつもは一人寂しく、食べていたけど今日は隣に食べてくれる人が居る。
何だか今日はぐっすり眠れそうだ。
僕はそう思うのだった。