第十四話 アズマと恵梨香
僕とメルは疲れから深い眠りに落ちた。
そして翌朝
「メルさん、朝ですよ」
僕はメルさんを揺すり起こす。
「ふわぁ〜、もう朝なの?早いね、どうしてこんな朝早く?」
メルさんは眠そうに目を擦る。
「昨日マーズさんが言っていたじゃないですか、お城に来てくださいって、僕は初めてだから早めに起こしたんですよ」
僕はメルさんに向かって言う。
「あ!そう言えばそうだったわね。
あ、でも服は」
メルさんは自分のドレスを見て言った。
「はい、これ」
僕は女性用の服を渡した。
「え!?これって!?も、もしかして洋平さんってそう言うご趣味が?」
メルさんが聞いてきた。
「いやいや、そんな趣味ありませんよ!
これは昨日メルさんが寝た後にマーズさんが来て服を僕に渡してくれたんですよ。
これはマーズさんが持ってきてくれたものですよ」
僕はメルさんに向かって言う。
「そ、そうだったのね。
ごめんなさい、き、着替えるから部屋の外に居てくれる?」
メルさんが言い僕は部屋を出る。
数分後
「いいよ入って」
部屋の中からメルさんの声がして部屋に入る。
ガチャリ。
「あ・・・」
僕は言葉を失った。
そこには綺麗な水色の服とスカートを着たメルさんが。
「え!?変だった?」
メルさんは心配そうにしている。
「いいえ、綺麗だったので思わず言葉が出なかっただけですよ」
僕はそう答える。
「あ、ありがとうございます」
メルさんは少し頬を赤くする。
僕とメルさんは身支度を済ませ、メルさんに案内されてお城へと向かうことに。
そこはアクア街を少し出て少し歩いた先にある白いお城だ。
まぁ、大体のお城って白だよね。
城の城門には門番が。
「あ、おはようございます。
メル様、洋平様」
門番が言う。
「おはよう」
僕とメルさんは挨拶をして門を開けてもらった。
そしてお城の中へと入り、メルさんに案内されてお城の奥へと進む。
お城の中にはメイドや執事、兵士や騎士団みたいな人達が居た。
やっぱ、お城ならこの人達がいるのは当たり前だよな〜。
そして大広間らしき場所へとたどり着く。
「あ!」
そこには王様のアズマと王妃のアルマさんが居た。
「おお、来てくれたか。
少し早いがまぁいいだろう」
アズマは僕に一つの剣を渡してきた。
それは銀色に輝く剣だ。
「これは?」
「これは、この城にある銀の剣だ。
洋平どのを見るに鉄の剣だったので銀の剣を贈呈しようと思ってな」
アズマは僕に向かって言う。
「ありがとうございます」
僕は頭を下げ受け取った。
「メル、貴方にもこれを」
次にアルマが空間から杖を取り出し渡した。
「これって!」
「そうよ、炎の杖よ。
貴方がほしいと言って居たからね洋平さんと共にいると言ったので冒険にでも役立つかなって」
アルマはそう答える。
「ありがとうお母様」
メルは嬉しそうに受け取った。
「あ、メル少し必要な物を渡したいから一緒に来てくれる?」
アルマがメルに向かって言う。
「いいですよお母様」
そう言いメルはアルマと共に奥の部屋へと向かった。
「洋平くん、君はこの世界の人間じゃないね」
?!
突然アズマさんが聞いてきた。
「え、どうしてそれを」
僕はアズマさんに向かって聞く。
「スタート街の近くに城があったろ?
その王様から召喚された男がゴミだったと手紙があってな。
多分だが君のことだろ?」
アズマさんが言う。
「はい、その通りです。
その金髪の王様に言われました、ゴミだと」
僕はそう答える。
「ステータスが低いのかね?」
アズマさんが聞いてきた。
「いいえ、恵梨香さんと言う僕と同じ日本人の女性に鑑定してもらったら違いました」
僕はそう答えた。
「恵梨香さんか・・・」
アズマさん、恵梨香さんのことを知っている?
「恵梨香さんは今何を?」
アズマさんが聞いてきた。
「スタート街で暮らしているそうです」
僕は答えた。
「そうか、彼女に鑑定スキルを教えてあげたのは誰がなんと言おうと私なんだよ」
アズマさんは僕に向かって言う。
「え!アズマさん、恵梨香さんに会ったことあるんですか?」
僕はアズマさんに向かって言う。
「ああ、森の中で倒れて居る所をな。
その時は彼女は身ぐるみを剥がされていた状態だったよ。
服もビリビリにされていたしまぁ、話したくはないが女性としての威厳の所もな。
私は彼女を救いお城で看護してあげていた。
そして彼女が完全に体力も戻ったので色々と教えてあげたのだよ」
アズマさんはそう答えた。
「そうだったんですね。
その時に鑑定スキルも、あのスタート街の王様は
なんであんな性格なんですか?」
僕はアズマさんに向かって聞いた。
「あの城の王は元からあの性格なのだよ。
だから、他の城の者と会う時に必ず自慢してくる。
召喚された男がゴミだとか、女はいいぞだとか。
人として終わっている者だ」
アズマさんはそう答えた。
やはりあの性格は元々か。
「そう言えば召喚された時洋平どのともう一人いたはずでは?」
アズマさんが聞いてきた。
「あ、そう言えば女性が居ました。
でも王様が連れて行ったんです」
僕はそう答えた。
「そうか、ならその女性は終わったな」
アズマさんはそう答え窓から外の景色を見つめていた。
「どうしてですか?」
僕は聞いてみた。
「あの王様は女性を好み、満足したら森に捨てるヤバいヤツなんだよ。
だが王だから追放することも出来ぬから見て見ぬふりをするしか無いのだ」
アズマさんはそう答えた。
「もしかしてもうあの女性は」
「ああ、満足して捨てたと思う。
あの森には魔物がよく出る、そんな場所で武器も服も無い人間などごちそうが目の前にあるのと同じだ。
それが例え同じ人間だとしてもな」
アズマさんはそう答えた。
・・・・。
「いずれあの王には天罰が下るだろう。
女性を食い物にしたんだ、即刻首切りが打倒だろうな」
アズマさんが言う。
「どうして天罰が下るんですか?」
僕がアズマさんに向かって聞く。
「・・・・、神が来るからだ」
アズマさんはそう答えた。
か・・・・み?・・・・神?




