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第九話 目的と帰るべき場所


 僕は恵梨香さんと同じベッドに入り眠りについた。

 恵梨香さんの暖かな温もり、人生でいつぶりだろう・・・人のぬくもりに触れたのは。



 翌朝




 ツンツン。



 う・・ん?


 ツンツン、ツンツン。


 何かが頬をツンツンしている。


 僕は眠いながらも目を開けると恵梨香さんがツンツンしていた。


 「ひぃ!え、恵梨香さん!お、おはようございます!

 は、早いんですね」

 僕は飛び上がり起き上がる。



 「ふふ、私も今起きた所だよ。

 でね、洋平くんの寝顔が可愛かったからついツンツンしちゃったの。

 嫌だった?」

 恵梨香さんが聞いてくる。


 恵梨香さん、服がだらけてむ、胸が見えそう。

 し、刺激が強すぎ。




 「い、嫌じゃありません。

 そ、その少しだけ嬉しいです」

 僕はそう答える。



 「ねぇ、洋平くんはさこれから旅に出るんだよね。

 目的はあるの?」

 恵梨香さんが聞いてきた。




 目的・・・確かに目的も無く旅に出るのはな。



 「今はなんとも、だけど僕は強くなりたい。

 冒険者ランクも今はGランクだからいつかはSランクになってここに戻ってこようと思います」

 僕はそう答える。



 「それに、あの王様に圧倒的な強さを見せるためでもありますから」

 僕は続けて答える。



 「そっか、じゃあ私もこの街で洋平くんの旅を祈っているから。

 必ず私の元に帰ってきてよね?

 必ずだよ?」

 恵梨香さんが言ってきた。


 心配そうな瞳で、僕を見つめる。


 そんな心配そうな瞳をしないで、恵梨香さんは笑っていたほうが似合うから。




 僕はゆっくりと立ち上がり

 荷物を整理し


 「当たり前だよ、だって・・・・・だって・・・・・・だって!恵梨香さんは僕のパートナー何だから!

 僕は必ず貴方の元に帰るから・・・・笑顔で見送ってほしい」

 僕はそう答える。




 「・・・・ぷっ、あはは!

 洋平くん、私にも色々と言えるようになったね。

 分かったわ、笑顔で見送る」

 恵梨香さんは笑顔でそう答える。



 そして僕と恵梨香さんはスタート街の入口近くで




 「はい、これ。

 この大陸の地図だよ」

 恵梨香さんは地図マップを渡してくれた。



 今いるのはアレス大陸と言う場所なのか。

 

 お、この先を行くと街があるのか。

 行ってみる価値はありそうだ。




 「ありがとう恵梨香さん。

 じゃあ行ってきます」

 僕は恵梨香さんにそう言い地図をしまい街から出るのだった。




 ・・・洋平くん。



 僕は少し進んで振り返り



 「ほら!恵梨香さん、笑顔、笑顔」

 僕は満面の笑みを浮かべる。


  

 「ぷっ、あははは!!!

 もう、笑わせないでよ、また会おうね!洋平くん!」

 恵梨香さんは大きく手を振った。



 僕も恵梨香さんに手を振り歩みを進めたのだった。






スタート街外


 さてと、生きますか!

 新たな冒険、新たな旅。


 

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