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2/1 -いちぶんのに-  作者: 藍内
変わっていくもの
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身辺整理

 しばらくして落ち着いてから、村山美久さんに会ってみたいと母が言い出した。

「その子もあなたなんでしょ?」

 急な展開で驚いたが、退院して落ち着いてから連れてくることになった。




 姫路行きの翌日、タイミングよく二人きりになれたので美久に姫路行きが無事終わった事を報告した。

「それで、気持ちは整理できた?」

 僕はゆっくりとうなずいた。

「そう、か」

 美久は天を仰いだ。姫路に行って心境にどんな変化があったか、美久はそれ以上聞いてこなかった。美久も同じような気持ちなのか質問することもできたが、止めた。

 杉本さんの兄弟が妹だった事を告げると、美久は自分と同じように驚いた。

「自分達も性別違うのに、どうしてそう言う発想にならなかったのかな」

「本当だよな。思い込みって怖い」

「杉本さんのお母さんとの問題はけしかけた手前、悪い方向に行ってないみたいで安心したよ」

 それも同意見だ。あの人には色々とお世話になったから。

 ――母へ秘密を告白した事について話す時は、聞いている美久の顔が緊張するのが分かった。

「思い切ったことしたね」

 と言った以外は、美久は打ち明けた事には肯定も否定もしなかった。ただ、伝え終わると少しの間だけ涙を浮かべていた。

 母が会ってみたいと言っていた事には、

「願ってもない話。絶対に会いたい」

 と乗り気だった。

「予定立てておくよ」

 しかしその流れでした、美久の両親に対してどうするのかという問いには、

「打ち明けるかどうかはまだ決めていない。ただ、……とりあえず今は止めておきたい。今回の事故で負担をかけているから、余計な心労をかけたくない」

 と慎重だった。仕方がない。誠側と美久側の両親では考え方も状況も異なる。受け入れてもらえるかどうか簡単には予測出来ない。

 美久の方からは退院が近いので見舞いは控えた方がいいという申し出があった。手伝いよりも変に怪しまれないようにする方が今後の為にもなるからだという。

「遠慮してる?」

「全然」

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