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2/1 -いちぶんのに-  作者: 藍内
第三者
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トラブル

 こういった大きなリスクが想定できるのに、ここまでして会う必要はあるのだろうか――。会って自分はどうしたい? また考えてしまう。最終的に自分はどうなりたいと思っている? 自分自身がどうか、ではなく人に認めてほしいのでは――。

 結局答えが出ていないまま来ている。

 それでも、こうして動かなければ何も変わらない。


 ふと違和感を覚える。新幹線のスピードが落ち始めている。駅が近づいているという案内はなかったはずなのに。

 荒天のために電車を止めるというアナウンスがスピーカーから流れる。

 ため息をつくけど、仕方ない。それに、この程度の障害が起きることは想定していた。



 予定よりはかなり遅くなり、午後2時に姫路駅に降り立った。帰りの時間を考えると滞在時間は1時間程度しか取れなくなった。それでも、ここまで辿り着けないよりはましと思うべきだろう。雨はかなり強く、騒音のようなレベル。少し冷える。大雨でいつもの状態でないとは言え、美久側で見知った風景を目にすることが出来てほっとした。美久のいる世界と誠のいる世界は非常に似ていても、実は別々のパラレルワールドで、お互いの世界が交わらないという想定もしていた。美久の生活する『姫路』と誠の知っている『姫路』は名前こそ似ていても、実際に見ると別物ということもあると。

 もちろんざっと見ただけで、しっかりと記憶の中の風景と見比べた訳ではないので可能性は消えていない。同一の世界であるなら、お互いの色覚に大きな差がないことも改めて確認できたのだけど。

 待ち合わせ場所へ急ぐ。駅に隣接しているバスターミナルが見えた。そこが待ち合わせ場所。でも美久はいない。

 周りを見渡すけど、どこにもいない。雨で視界が悪く、念のため近くを歩き回ったけど駄目だった。どうして? 強い失望感に襲われる。やっぱり美久の側でもトラブルがあったのか。誠が着くはずだった時間の30分前には到着するように計画していたはずだったのに。

 どうする? どうなっている? 少なくともこちらに向かっているのであれば――携帯がいつもの様に繋がらない以上――当てもなく探し回るより、ここで時間いっぱいまで待つのが一番のはずだ。

 けれど刻一刻と時間が過ぎていく中、ただ待ち続けるのは焦りだけが募る。美久がこちらに向かってくるはずの道へ駆け出したくなるが、その場合は容易にすれ違いを生じさせられてしまう。

 結局だめなのか――。やはり厄介な神様が会わせようとしないようだ。一人と二人の誤謬を正さず隠蔽しようというなら、それに抗う事はどうせ出来なかったのだろう。


 雨足は一向に弱まらない。それどころか遠くもはっきり見えないぐらいになっている。軒下にいるのに靴の中にも水がしみてきて冷えてきた。

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