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2/1 -いちぶんのに-  作者: 藍内
それぞれの自分の世界
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自分達の肉体

 一息入れて、氷が大体溶けたオレンジジュースを一口飲む。薄まったとは言え、大手メーカーの慣れ親しんだ味。誠側でもそれは同じ。

 美久と誠の体で感覚の違いは多少ある。例えば味覚は美久が関西育ちで薄味に慣れているせいか、同じようなものを食べてもやや濃く感じる時がある。今日の様に同じメーカーの商品や、全国チェーンのお店の同じメニューを食べてみると比較しやすい。視力は美久がやや下がって1.1だけどそれ程実感はない。比較しやすいものがないからだろうか。美久の家系で眼鏡をかけている人はおらず、そこまでの注意は必要なさそう。

 肉体的な面で言うと、現在14歳の美久と誠はどちらもほぼ平均的な体格で、身長も大きく差はないけど2~3cm程度誠の方が高いぐらい。目線の高さもほとんど差はない。どちらも利き手は右で、利き足は左。効き足は手と比べて左の割合が多いらしいので、一致する確率はそれ程低くはないはず。足のサイズは美久が23.5cmで誠が26.0cm。運動能力は全般的にスポーツをやっている誠が高いけど、柔軟性は美久のが少し上かな。これから先、より違いが大きくなっていくだろうけど。

 これから先か――。少なくとも恋愛や結婚に関してはどうなるのか想像しづらい。

 まず自分はうまく一人の相手を愛することができるのだろうか? できたとして、それは男性だろうか女性だろうか、それともその両方だろうか。生涯一人の伴侶とは限らなくなってきている世の中だけど、少なくとも結婚する時には、一生その人と添い遂げるつもりでいるのが普通だろう。自分の場合はそれが二人になる事もありえるのかな? 現実に一夫多妻制や一妻多夫制も存在しているとは言っても……。

 いっそのこと自分同士、美久と誠で結婚してみようか。お互いよく分かっているもの同士うまくいくのではないかな――などとくだらない想像もしてみる。

 まあそれは置いといて。さっきのような恋愛話みたいに同年代を対象として、美久と誠を個別で考えてみると、美久の方の恋愛対象としては政也はなかなか良いのでは。スポーツもできるし少し気が弱い所もあるけど優しい。勉強はまあ、及第点。逆に誠だったら奈良原さんが割とおすすめでは。付き合いは短いけど性格の良さは伝わってくる。莉子は……うん。

 随分と失礼で勝手な話だけど、想像するだけならなかなか面白いかな。

 ……いつかはこうやって割り切れればいいな。

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