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2/1 -いちぶんのに-  作者: 藍内
誕生と異常
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たった二人

12時までには投稿するつもりでした。

 数学の授業の時間。美久の時の授業と似たような範囲だったのでつい安心して――頭を休めるぐらいに――半分ぐらい眠りの世界に入る。誠の場合、部活で体力を使うせいか睡眠時間が欲しくなる。そういったこともあり、最近は授業を美久の方だけで済ませることが増えた。


 夕方になってようやく涼しくなる。今日の部活は暑さのせいで結構体力を使った。寝つきは良くなりそうだ。明日の6月2日土曜日、美久側では外食に出かける予定だったはず。楽しみにしておこう。



 自分は一人の人間でもあるけど、二人の人間でもある。

 つまり自分の魂――心と言うべきか人格というべきか――、それは一人だが、肉体は二人分あるのだ。

 ただの想像の産物ではない。これは――自分の頭が完全に狂っているので無ければ――現実だ。村山美久は村山美久として実際に存在しているし、同様に飯田誠は飯田誠として存在している。しかしその中の魂は一人分しかない。

 その歪な形の結果は美久と誠としての二重の人生となった。

 朝、目が覚めると、ほとんどの人は毎日同じ天井を見ることになる。自分の場合は美久の部屋の天井と誠の部屋の天井を交互に見ている。切り替えのスイッチは就寝時に行われる。

 ある日――例えば6 月1 日を美久の体で、美久の住む街で、美久として生活を送るとする。そして1日が終わり眠りにつくと、今度は同じ6月1日を誠の側で目覚め、誠の体で誠として過ごす。そしてもう一度寝ることでようやく6月2日を迎える、美久として。そして美久の6月2日が終われば誠の6月2日が始まる。

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