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舞鶴怪談  作者: かわむら
18/20

必死の捜索

千本松は早速、地蔵が並んであった場所まで車を走らせた。

その場所に着くと、千本松は身震いした。

地蔵の立っていた場所には、地蔵が消えていたのだ。

あいつら、首を盗まれて怒り狂ったのだろう。

改めて、自分はとんでもない過ちをしてしまったと、悔やんだ。

酒に酔った勢いでやってしまったと言い逃れは、出来ない。

しかし今は後悔しているよりも、智恵美の命を救う事が先決なのだ。

どんな犠牲を払ってでも、智恵美を助け出す。

千本松の頭の中には、その一念しか無かった。


   ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―


その日の午後・・・。

千本松は親父に内緒で、漁港から第二龍星丸を出港させた。 

この事は親父には、決して話すべきではない。

すべて、自分自身の責任だ。

自分の蒔いた種は、自分で刈り取る。

親父に迷惑をかけるつもりは無かった。

この前に来た海域まで、千本松は船を走行させた。

この下に、あの化け物地蔵の首が転がっているのだ。

もはや、一刻の猶予もない。

早速千本松はウェットスーツに着替え、酸素ボンベを背負った。

絶対に、見つけてやる。

不退転の決意のもと、千本松はスキューバダイビングをした。

海に潜って行くと、目指す地蔵の首は難なく発見出来た。

だいぶん砂に埋もれているが、半分は露出していたからだ。

千本松は砂から首を一つずつ掘り起こしていくと、魚網にいれた。

だが海底に横たわってる地蔵の首は、5つしかない。

千本松はライトで周りを照らした。

何度数えても、5つだ。

残る一体の首がない。

全部揃わないと、智恵美は奴らに殺されてしまう。

千本松は焦った。

必ず近くにあるはずだ。

無い分けがない。

潮流で流されたのか?

千本松は近辺をライトで照らし、くまなく探した。

エアの残量が少なくなっている。

これ以上の捜索は出来ない。

港まで戻ったら、往復六時間はかかる。

レンタルしてきたのに、一つでは足りなかったか。

よし、今度は酸素ボンベを2、3本レンタルしてこよう。

千本松は船まで浮上すると、舞鶴の港まで戻った。


   ― ― ― ― ― ― ― ― ― ―


午後4時。

千本松は酸素ボンベを3本レンタルしてきて、海へ潜った。

見つかるまでは、戻らない。

智恵美の命がかかっているのだ。

酸素ボンベの残量が少なくなると浮上し、また新しいのに交換しての繰り返しになった。

残るボンベは一本になってしまった。

時間ばかりが経ち、千本松は焦った。

このまま、時間ばかりが経つのか?

否、絶対に見つけてやる。

見つけれるはずだ。

執念で探す千本松の熱意が届いたのか、ついに残る地蔵の首を発見した。

その首は潮に流され、岩の下に埋まっていたのだ。

これで6つすべての首が揃った。

首を取り出そうとしたが、岩と岩の間にガッチリ挟まって、びくともしない。

あきらめてない千本松は船に戻ると、道具箱を探した。

ハンマーとノミを取り戻し、再び海中へ潜った。

挟まれている部分の岩を削るべく、千本松はハンマーで叩いた。

だが水中では地上と違って、ハンマーの動きが鈍い。

段々、エアの残量が少なくなってきている。

火事場のクソ力を出し、千本松は何とか岩を削った。

無事、地蔵の首を取り出すと船に戻った。

急がないと、時間がない。

奴らの指定した時間は、今日までなのだ。

急いで第二龍生丸のエンジンをかけると、港目指し、全速力で船を走らせた。


       ― ― ―― ― ― ― ― ― 







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