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糠漬け

作者: 詩織



梅雨がはじまる頃、畑にキャベツの珠が太り始める。


葉牡丹を思わせる広がった葉が白緑の珠を


しっかり抱いて朝露に濡れているさまは清々しい。


渦巻いたキャベツは、大きくて目方もあって


欲張って採っても 二つ、三つ、籠に入れると一杯になる。



「もう、いいんかい?まっと持ってけば、」


「ん、十分。重いし(笑)」



畑のあいだを蝶が絶え間なく飛んでいる…



白い浮雲が6月の風に流れてゆく。









夏の美味しいお漬ものは

胡瓜や茄子の浅漬けときまっています。



朝、胡瓜や茄子を糠床に漬けて、

夕食に取り出します。



朝、忙しくて漬けられなかった時は

野菜に塩を揉み込んで

夕餉の支度をしながら

小一時間も漬ければ大丈夫です。



毎日、糠床を丁寧に掻き回し、

素手を入れるからこそできる味なのです。



ひとつのお皿に黄色、白、青、赤の漬物をたっぷり盛ります。


沢庵の黄色、白菜の白、胡瓜の青、人参の赤


漬ける野菜はなんでもいいんです。


竹の子の黄色、独活の白、キャベツの青、ミニとまとの赤


一年中こうして、


いく種類もの野菜を盛って出すと


季節の移りがそれとなく食卓に上がります。








糠漬けにキャベツを入れる時は、ガーゼに包んだり、蜜柑のネットに入れると取り出すときに便利です。


ミョウガ、プチトマト、生姜、豆腐なども同様に。




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― 新着の感想 ―
[良い点]  三年ほど前。  スーパーで糠床の元を大量に買ってきて、大根や人参などを漬けました。  はじめのうちは良かったんですが、すぐに糠床が変な臭いになってきて食べられなくなりました。  タチの悪…
[良い点]  黄色、白、青、赤。森ノ宮作品は主役とは言いがたい漬け物がテーマでも彩りが豊かですね(笑)  自分は漬け物では白菜の浅漬けが好きです。昆布があれば良いけど、お酢と塩を混ぜるだけでも、市販…
[一言] ああ…………口の中に涎が溜まる。 また感化された。 煮こごりから始まり、大根葉、風呂吹き、湯豆腐、そして糠漬け、明日冬野菜を買って来て、糠はないから浅漬けの元で漬物をこしらえて食べよっ…
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