厨二病とネコミミ魔法使い
明けましておめでとうございます!!!
お久しぶりです!!!
忙しいのもありましたが、スランプというか、なかなか思いつかずすいませんでした!!
でも、誰一人ブックマーク外されてなくて本当に、泣きそうになる程感動しました!!
本当にありがとうございます!!!!
光が雷を飲み込み終わりを告げた。
「くそッ」
ペインは堪らず羽を羽ばたかせ空へと逃げた。
光は建物を完膚なきまでに破壊して肉球型の痕跡を残していた。
後で弁償しろとか言わないでくれよ...
ステッキから出ていた線は徐々に細くなりやがて消える。
いつのまにか、ネコミミマジカル女神になってしまった俺は、いつもの雅ナントカさんの短剣を使うエセ剣士から、おもちゃステッキを使う夢の魔法少女へと転職していたのだ。
至急、働き方改革を求む。
ペインは、空を飛んで悠々と俺を見下ろしていた。
上への攻撃は圧倒的に当てづらい、だから俺は出し惜しみなく魔法を発動させる。
「空駆ける翼よ、我に力を貸したまえッ!ネコミミマジカル!『ウィング』ニャ!」
それぞれの赤い靴の外側に1枚の大きな白い羽が生えた。
右足で地面を軽く蹴る。
それだけで体は空を飛ぶ。
次は左足、右足と交互に宙を登る。
それだけで体は空へと駆け上がった。
空から眺める地上の景色は、いつの日か飛行機から見た煌びやかな日本の町の夜景とは違い、月の灯りだけが頼りのか細い町の夜景。
街灯も最低賃金も生活保護もないとんでもない世界の夜景。
そんな夜景を見て、健康で文化的最低限の生活を営む権利すら無いとんでもない異世界に来てしまったんだなぁ...としみじみと感じた。
が!とにかく今はそんなとんでもない世界を守るため目の前の悪魔を倒す王道少年漫画の主人公みたいな事をしなくてはいけない!
でもその主人公も、ネコミミ邪神ミラクル冒険者魔法少女とは...設定過剰すぎませんか?
「貴様意外にやるな!」
ペインが、やけにいい笑顔で言った。
「楽しい最終決戦になりそうだ!行くぞ!『狂気の爪牙』」
ペインは、手を頭の高さでクロスさせ振り下ろす。
すると、鋭く伸びた爪が現れた。
ペインは、その不気味な爪を持って迫り来る。
横一線。
月明かりに照らされたペインの爪は、テラテラと怪しげな光を反射していた。
見を翻して避ける。
爪は横腹ほんの数ミリの所を服を裂いて通り過ぎた。
だが、ペインには別の腕がもう一つある。
直ぐに次の攻撃が右上にから迫り来きた。
つい、いつもの癖で手に持った物で受けようとするが今手に持つ物は、短剣ではなくおもちゃのステッキだ。
そんなもので受けてしまったらステッキが真っ二つに切り裂かれてしまう。
だから咄嗟に『ウイング』の魔法を解除して、重力に逆らわず落下する事で回避に成功する。
自由落下する中、もう一度魔法を唱える。
「空駆ける翼よ、我に力を貸したまえッ!ネコミミマジカル!『ウィング』ニャ!」
新たに生えた翼でどうにか地面との衝撃的出会いが起こる前に体制を整え宙へと舞い戻る。
魔法少女の今、接近戦はまずいと足で宙を蹴るのと同時に翼で追ってくるペインに強風を送りつけながら後ろに距離を取る。
しかし、後ろを見ると必要に接近戦に持ち込もうとするペインが追いかけてきていた。
「しつこい男は嫌われるって言うけどほんとにその通りだと思うかニャ!」
宙をかけながら滑るように腕を横に凪いだ。
すると、複雑に変化する丸い魔法陣の上に二つの三角形の魔法陣が乗っかったネコミミ形魔法陣がいくつも宙に浮かび上がる。
「ネコミミマジック!『キャットアローズ』ッニャ!」
ネコミミ魔法陣から幾重もの二つの正三角形の魔法陣がちょこんと乗った光の矢が放たれる。
「チッ!深淵の先に根ざしたる更なる闇!全てを飲み込め!『シュワルツシルト』!」
ペインは両手を前に広げた。
すると、真っ直ぐに放たれた矢は、ペインの前に突如、ベンタブラックのように真っ黒の壁が現れ矢は吸い込まれるように飲み込まれ消え去ってしまう。
「無様にも逃げ回るだけか!?」
「残念ニャ!そっちは本命じゃないニャッ!!」
空中で足を一歩前に出して反身を乗り出し、尻尾を振りながら魔力を集中させる。
そして、クルリとステッキ回してから意気揚々と声高々と不本意にも全力全霊で呪文を唱えた。
「ネコミミマジック!『マジカルキャット砲』ニャッ!!!!」
爆音轟き響き渡り、ステッキの先から放たれた光の線が空を突き破る。
「チッ」
すぐさまペインは体をそらして回避しようとする。
狙いが甘かったのか、ペインが速かったのか、光は惜しくもペインの羽を掠るだけだった。
「フフ...面白い!面白いぞ!!未だ貴様を侮り油断していたようだ!!だが、それもこれまでだ!ここからは全力で行かせてもらう!」
ペインは大空に手のひらを掲げる。
「いや、ずっと侮ってもらってた方が良いニャ...」
ペインの瞳が怪しく紅く光る。
「我、契約せしは世界破滅の盟約なり!我、捧げしは世界の宝玉なり!盟約の黙示!!『オーバー・ワールド』ッ!!!」
突然、月が雲に覆われ、街は明かりを失う。
しかし、失った光の代わりに街を覆うほど巨大な紅い魔法陣が空に浮かび街を紅く明るく照らした。
「ニャ!?」
『猫の予感』がズキズキと悪い予感を知らせてくる。
「来たれ滅亡の力!!我が元に!」
ペインの掛け声とともに一筋の光の柱がペインを貫いた。
光の後には、4対のコウモリの様な羽が新たに生え、頭の角は羊のように蜷局を巻きながら長く伸び、朧げに揺らぐ紫の光を放っていた。
「わぁお...」
初ボスもまだなのにいきなりラスボスと出会ったのでした。
「...ダサいニャ」
「う!うるさい!!!」
2020年、今年も頑張って書いていこうと思いますのでこれからもよろしくお願いします!




