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マジカル女神リンちゃんの誕生祭、4日目

もうすっかり夏ですが皆さんは花火大会とか行きますか?


感想ください。

※パソコン壊れましたーー!!!!!

しばしお待ちを…。

2019/10/9

「ごめんって!」

「どうせ私は信用ない女神ですよーだ」


 リナは、腕を組み頬を膨らませわかりやすく怒っていた。


「んー?こっちじゃ!」


 俺たちは、今ミアのウンチャラ水晶に連れられ悪魔の大将の元へと歩を進めていた。


「いや、嘘だって!信用してるしてる」

「何よ!そのテキトーな答えは!」


 リナは、未だに信用してないって言ったことを怒ってるらしい。


「あーもう、分かったよ!!町に帰ったら最近オープンしたとか言うケーキ屋のショートケーキ買ってやるよ!!それで許してくれよ!」

「...3つ」

「ん?」

「ショートケーキ3つで手を打ってあげるわ!」

「ダメ高すぎ」

「じゃ、ケーキ2つでいいわ!」

「ダメ!ケーキ1つとビスケット1枚!」

「ケーキ1つとシュークリーム1つ!」

「ケーキ1つとクッキー4枚ッ!!」

「うーん」


 リナは手を顎に当て考えるそぶりをした。


「いいわ!今回はそれで妥協してあげる」


 目を細め、艶のあるピンク色の口を大きく歪め笑った。


「感謝しなさい!」

「はぁ...」


 思わずこいつの豹変ぶりに今までの怒ったそぶりは演技だったんじゃないかと疑ってしまう。

 と言うか、こいつなら全然あり得るから怖い。


 まぁ、どうせ食べるならリナだけじゃなくみんなで一緒に食べよう。

 ミアとリナは同じ町だからいいけど、アリスとアートはどうだろう。

 アリスは猫ぶりだけど本物のお姫様だし、アートは、株式会社騎士団の役員だし来れるかな。

 ドロシーは...まぁ、どこでもついてくるか...


「どうせならミアも今度一緒にケーキ食べに行こっか」

「ケーキ!」


 ミアは、分かりやすく純真で満面の笑みを浮かべた。

 うんうん、奢る側はこの素直な笑顔が見たいだけなんだけどなぁ。

 それに比べ...


 俺はリナをジロッと見た。


 こいつもミアの髪の一本ほどの素直さがあればいんだけどなぁ。


「なによ?」

「いや、ミアは可愛いなって」

「ロリコン」

「違う」


 全く一言、冗談を言っただけでえらく高い出費になってしまった。

 口は災いの元か...。


 あとで、バージルおじさんに請求しよ。

 ケーキいくつかで国を救ってあげるんだから安いものだと思って欲しい。


 と言うか、さすがに全員分奢ると今回仕事して赤字になる...

 まったく、世知辛い異世界だ。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



 先頭を歩いていたミアが立ち止まった。


「ここじゃ」


 建物の陰から指をさした。


 そこには腕を組み不機嫌そうな表情で佇んでいる悪魔が一人でいた。


 どうやらドロシーとルナはしっかりと他の悪魔を引きつけてくれているようだ。


「うわ、本当にいたよあの中二病」

「サクッと倒して、最終日のお祭りを満喫してケーキ食べに行きましょ」

「うむ、そうじゃな!フワッと倒して早くケーキを食べに行くのじゃ!」


 ミアの頭の中にはもうケーキのことしかないようだ...


「あ、そうだ。ミア、あのくじやでもらった魔法のステッキ持ってる?」

「持っておるぞ?」

「ちょっと貸してくれない?」


 ミアはローブの中からおもちゃのステッキを取り出し、疑問を浮かべつつも貸してくれた。


 ステッキをくるくると回し、その感触を確かめる。


「こんな時に何遊んでんのよ」

「なぁ、リナ。一つ頼みごとをしてもいいか?」

「な...なによ改まって。謝罪の(甘味)下げ交渉には乗らないわよ?」


 一つ大きな深呼吸をする。

 それは戦いの前の緊張を抑える意味もあるが、


「俺の服、魔法少女にしてくれない?」

「...は?」


 空気が死んだ。


「いや!勘違いするなよ!?このままの服装だと俺だってことが、色んな人にバレるかもしれないからイかれた服装を着ることによってイメージを服に集中させてカモフラージュをするんだよ!それと今から俺はとある技を使うんだけどそれにもまたイかれた副作用が」

「そんなにまくし立てなくても分かった。分かったわよ。変態ロリコンコスプレイヤー


 リナは軽蔑するかのような顔で俺の方に手を乗せた。


 ポンッ


「おおぉ!!」

あなた(コスプレイヤー)のために特別製よ。髪の色に合わせ白と黒を基調として、プリーツ加工を施したスカートにはフリルをふんだんにあしらってあげたわ」

「すごく似合っているのじゃ!!」

「どう?お気に召しましたか?ミラクル女神リンちゃん?」

「今猛烈に鏡を見たくない」

「賢明な判断だわ」


 足が、肩が異様に涼しい。

 猛烈に自分を想像したくない。

 だって、普段訳のわからない服を着ているミアが褒めた服装だよ!?


「服は、いいけど肝心の顔が隠れてないわよ?」

「その点は大丈夫」


 俺は、密かに持って来た秘密兵器を取り出し装着した。


「いつぞや、お前から貰った鼻メガネの仮面があるから」

「...アーハッハ!!いい組み合わせね!素晴らしいセンスしてるわ!!」


 そらそうだろうな!

 両方お前のセンスだからな!


「どうせお前のことだから笑われると思ってたよ!!でも、これからが本番だ!いいか!!よく聞けよ!これから俺は、とある技を使う!その技にはそれはそれはやばい副作用があって俺が俺じゃなくなるんだ。言動が縛られると言う恐ろしい副作用がな!だから今から話すことやることは俺であって俺じゃない!いいな!?」


 俺は念には念を入れた。


「本当に大丈夫なのじゃろうな?」

「ありがとう。ミア。でも大丈夫」

「も...もうなんでもいいわ、早くしなさいよ。あんたの顔見ると、ブフッ」


 リナはまた笑い出した。


「はぁ...じゃ行くぞ?」


 この技は、プルーに稽古をつけて貰っている時にふと思いついてできた、禁術(黒歴史)


 俺は天を仰ぐように手のひらを掲げる。


「我は、幸せに生きるための(すべ)を求める」


 俺の全く使えない権能『贈り物(ギフト)』は、()()()にだけ力を与える力。


 手のひらから白い光が零れ落ちた。


「我は、過酷な世界を生き抜くための力を求める」


 なら、邪神、つまり魔のトップのような存在である俺自身には使えないのかと思ったのが運の尽きだった。


 光は、次第に俺の体を包み込んだ。


「我に、今を乗り越えるだけの(チート)を授けたまえ!!」


 俺の推測どうおり確かに使え、しかも、三大悪魔とも言われるプルーを圧倒できるほどのありえないくらいの強さまで得ることができた。


 俺は、天へと掲げた手を力強く振り下ろす。


「『贈り物(ギフト):ノーレッジ』ッ!!!!」


 だが、その代わりありえないくらい酷い副作用...いや呪いがあった。


 俺を完全い包み込んでいた光が宙へと霧散して行く。


「...リン大丈夫か?」


 ミアが心配そうに声をかけてくれた。

 俺は答えようとするが、それよりも先に副作用(呪い)で体が勝手に動く。


 手に持つステッキをバトンのようにクルリクルリと回し


「ネコミミマジカル!!魔法女神リン!さーんじょッ!!(ピース)」


ビシッとステッキを下げ、顔の横でピースをした。


「...アーハッハッハッハッハッ!!!!」

「おおぉ!!すごくかっこいいのじゃ!!」


 リナは腹を抱え馬鹿笑いし、ミアは食い入るように見つめていた。


 ...もういっそ殺してくれ。

と言うかもう夏ですね...

一年前から王都編やってません?....


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