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地に落ちた女神、時給0円

ゴールデンウィーク終盤ですけどもみなさん

いかがわしくお過ごしでしょうか?

私は例年通りインサイドウィークでした。

「何してくれてんのよぉ!!!」


 ゆらゆらと世界が回る。

 似非女神は、いきなり俺の胸ぐらをグラグラと揺らすという女神らしからぬ蛮行を犯した。


「あーはっはー!女神を地に落としてやったぜ!!」


 この儀式は女神が何かしらの奇跡と呼べる大きな偉業を成し遂げるまでは、地上に降臨させるというある種の呪いのような物。

 因果応報、人を騙すからバチが当たる。


 ばたり。


 女神が膝から崩れ落ちた。


「あぁぁ!!!これからどうすればいいのよ!!」

「あーはっはー」


 笑いが止まらない。

 復習を遂げた。

 この世界の苦しみを知りやがれ!


「あんた、これがどういう状態か本当にわかってんの!?食なし、家なし、助けなしの三重無なのよ!?」

「あーはっは、は、は...」


 ばたり。


 俺は膝から崩れ落ちた。


 そうだ、そうだった。

 神殿は崩れた。

 つまりその下敷きになって食料も消えた。

 そして、当然助けはいない。


「どうしよう...」

「どうしようじゃないでしょう!!明日、()()!食べるものは、()()!寝るところは、そして何より、()()お!や!つ!は!!どうすんのよ!」


 青筋を立てるほど怒り狂った女神が攻め立てた。


「えー、っとダイエットということで...」

「できるわけ...やる意味がないでしょ!!」


 俺は、女神はチラリと自分のお腹を見たのを見逃しはしなかった。


「どうしてくれんのよ!」

「だ、大丈夫!確かあのでかい地図にこの近くに街があるって書いてあったから...多分...」


 女神はよろよろと立ち上がり膝についた泥を払う。


「はぁ、わかったわよ、あ」


 突然、何かを思い出したようなそぶりを見せる。


「そういえば、まだちゃんとした自己紹介すらしてなかったわね。」


 俺は、初めてニッコリと満面の笑顔で笑う女神をみた。

 思わず顔が赤くなってしまうほどの可愛さ。


「改めて、私はリナ。美の女神。気軽に『()()()()()()()()()()()』と呼んでくれていいわ。で、あなた名前なんだっけ?」


 思わず顔が赤くなってしまうほどの図々しさ。


「俺の名前は、やま」

「ダメ、全然ダメ」


 俺の言葉を遮り首を軽く振り、肩を竦めた。


「ダメってなんだよ!」

「全然見た目と名前が合ってないのよ。そうね、これから『リン』て名前にしなさい。その方が自然よ。それで?その街とやらはどこにあるのかしら?」


 まぁ...名前の件は置いておくとして、それより問題は。

 辺りをグルリと見回す。

 あたりは木、草、森。


 正直に言おう。街の場所なんてわからない。

 いや方角は、わかるが、あの地図には縮尺なんて書いてなかったからどれくらい遠いのかなんてわかりやしない。

 1km?10km?まさか100km?


「あっちのほう...」


 瓦礫と化した神殿の向こう側の森を指差す。


「そう、なら早く行きましょうか。お腹すいたし」


 そう遠くないことを祈りつつ前人未到の森を歩き出した。



 ーーーーーーー 3日後 ーーーーーーー



「ついた...」

「全く!どこが!!近くなのよ!」


 隣で憤慨するリナを余所に今までの苦労を思い出す。

 ある時は、ドングリらしき木のみを食べ飢えをしのぎ。

 またある時は、野犬の群れから、全力で逃げた日々。


 だが!たどり着いた。

 生きてたどり着いた。

 なんどもダメかと思ったが。


 鼻歌を歌うほど上機嫌で、街の門へと近く。

 あたりはもう夕暮れ、そびえ立つ大きい壁、どうやって動かすかきになる程大きい立派な門それら全て気になるが、早く街に入ってしまわないと門が閉まってしまうだろう。


 スキップをしながら門を通ろうとする。


「おい、あんた通行税を払ってもらわねえと困るな、もし金がないなら食料等の物品でも構わないから」


 若い皮鎧を着た門番らしき人が立ちふさがった。


 さすがファンタジー世界やっぱりあるのか通行税。

 俺は、泣く泣くポケットを漁り楽しみに残して置いた秘蔵の品を取り出した。


「これで許してもらえませんか?」

「な、なんだこれは?...」


 門番が困惑の表情を見せた。


「『異世界産ドングリと採れたて謎キノコの山の幸サラダ 野草を添えて』でございます」


 ドングリとその辺で取れたよくわからないキノコ、そして雑草を毟った手間のかかった秘蔵の一品。


「え?...え?」


 さらに門番が困惑の表情を強めた。


「何やってんのよ」


 リナが大きなため息をついた。


「門番さん。私は聖職者よ。」


 リナがあまり大きくない胸を大きく張って門番の目の前に出た。


 まぁ、確かにそんなシスターが着るような暑苦しそうな白い服を着ていたら見えなくもないが、中身がねぇ。


「あ!、では、この人は、」

「そう、私の下人よ」


 とリナはあからさまな嘘をつく。


「なる程...」


 おい門番!何納得してんだよ!


「では、通ってもいいかしら?」

「はい、もちろんです。お勤めご苦労様です」


 門番は敬礼をして門をくぐる俺たちを見送った。



 ーーーーーーーーーーーーーー



「なぁ、下人っていうのは納得いかないけど置いとくとして、なんで通れたんだ?」

「聖職者は本来、金も、名誉も、全て捨て俗世間から離れた人がなるものよ。だから、普通は旅に出るときもほとんどお金になるようなもを持たないの。それで、聖職者は特別扱いで通行税がないのよ。」


 ニヤリと笑顔を見せる。


 なるほど。

 リナとは縁もゆかりもなさそうな職業だ。


「だからこんな服着てるんだけどね!」


 なんとも手口があくどい。


「なぁ、思ったんだがそんなにこの世界に詳しいんだったら、なんかって手っ取り早くお金稼ぐ方法とか知らないのか?」


 リナは首を傾げキョトンとした顔を見せた。


「私がこの世界の話で知ってるのはこの話ぐらいよ?」


 つ、使えねぇ...

話を書いてる時は後書きや前書きにあれやこれ書きたいと思いつくんですけど

今は何も思い浮かびません。


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