服のクリーニング代、3000アリス
総評価ついに100を超えました〜。
これも全部みなさんのおかげです!!ありがとうございます。
これかも是非よろしくおねがいいたします!
次は250目指して頑張りたいと思います!!
(ポイント評価つけてくれたら最大10上がるのでつけてくれたら嬉しいなぁ)
「大丈夫でしたか?リンさん。助けに来ましたよ」
月の光に大鎌を輝かせプルーはニッコリと笑みを浮かべた。
唖然とした様子でプルーを見上げた。
何が起こったかすぐには頭が働かず理解ができなかったからだ。
しかし理解が追いついた時、絶対的死の運命から逃れたと分かり自然と止めようのない涙と鼻水がドッと触れ出した。
「...プ、プル"ーーッ!!」
それでもなんとか礼を述べようとプルーにしがみついた。
「本当にありがどう!!ありがどう!!」
...ズズズズ
「いえいえ礼には、って!ちょ!ちょ!リンさん!!何どさくさに紛れて鼻水かんでるんですか!この服こう見えても一張羅何ですよ!!?」
一瞬満面の笑みを見せたプルーは一変、血相を変えてどうにか引き剥がそうとするが力の限りしがみつき阻止する。
「まさかあなたは…不殺の死神!?なぜ災いの三悪魔がこんなところにいるのですか!」
突然の乱入者に警戒し距離をとっていた少年はプルーに向かって叫んだ。
不殺の死神?災いの三悪魔??ズズズズ…
「悪魔とは失礼な!だから、私は死神だっていったでしょ!って、いつまで鼻かんでるんですか!後でクリーニング代払ってもらいますからね!」
プルーは俺を引き剥がすことをもはや諦めて居た。
「質問に答えてください!まさか!?あなたもゴーストのメンバーだったと言うのですか!?」
少年は驚いたように尋ねた。
「ゴースト?いや何を言ってるんですか?私は死神。死の匂いがすれば何処にでも現れますよ。それに私はリンさんの友達ですからね!」
プルーは俺の方を向き軽くウインクした。
「プ、プルー...」
プルーのあふれんばかりの優しさに思わず胸が熱くなりまた、涙と鼻水が溢れ出してきた。
リナと同類とかいってほんとごめんなさい。
ズズズズズ...
「あ!ちょっ!!せっかくのカッコイイ場面をっ!!!」
プルーは、憤慨した。
「しかし、なんて運の悪い...だが、あなたと出会ったのも運命。災いの三悪魔の一人、不殺の死神プルー!今ここで倒させてもらいます!!」
少年は勇ましく細剣をプルーに突きつけ睨みつけた。
「はぁ...やれやれ全く人気者は辛いですねぇ」
プルーは軽く肩をすくめた。
「魔力がほとんど枯渇した今の私ではあなたにどうにか一撃浴びせるのが限界でしょう。ならば!!一撃で決めてしまえばいいだけの話!『オーバーヒート』ッ!!」
さっきとは比べ物にならないほどのありえないほどの熱気。
剣にまとわりついていた炎は天高くへと舞い上がり空一面へと伝播する。
天へと伝播した炎は月の光しかなく薄暗かった景色を真昼のような光景へと一変させた。
あまりの事態におもわずプルーの服から手を離し空を眺めてしまう。
「今残っている全ての魔力を使った最大限の火力です。さすがに災いの三悪魔であるあなたといえど無傷というわけにはいきませんよ!!」
少年は威勢良く啖呵を切った。
「ふむ、なかなかにいい神力です」
プルーはその凄まじい熱気の中でもいつもと変わらない様子で佇んでいた。
「しかし、所詮は紛い物。特別に本物の権能の力を見せてあげますよ」
プルーは静かに大鎌に手を当てた。
「魂のあるべき場所へと、命の美しき姿へと『死神の武器:大鎌』」
プルーの持つ大鎌が青白くほのかに輝く光に包まれ、あたりにひやりとした冷たい空気が漂い始めた。
光は次第に宙へと蛍のようにゆらゆらと羽ばたいては消えて行く。
光が大鎌を包み込んでしばらくしてから、プルーは大鎌を大きく振るい光を振り払った。
しかし、そこから現れた大鎌は元の無骨な大鎌ではなかった。
青く鈍く輝く刃、元の大鎌より鋭く長く伸びた切っ先、木で出来ていたはずの持ち手は真っ黒に染まりそこに幾重にも赤い鎖が巻き付いていた。
まさに死神の鎌。誰が見てもそうとしか捉え用のない見事な大鎌がそこにあった。
「さぁ、来なさい」
その言葉を合図にしたかのように少年は勢い良く炎とともに駆け出した。
有り余る炎はあらゆる武器で受けたところで武器ごと全てを焼き灰にしてしまい意味をなさないだろう物。
そんな地獄の炎といってもおかしくない炎の前にはプルーの持つ大鎌がどれだけ豪華になろうともあまりにも矮小に見える。
「プルー!逃げッ」
少年はすでにプルーの目の前にまで迫っていた。
時すでに遅し。
脳裏にプルーを焼き尽くしてもなお止まらない炎がこちらに迫り来る映像が浮かび上がった。
「これで終わりだッ!!」
少年が剣を振り下ろしそれをプルーは大鎌で受けた。
ゴウッ
身を切るような冷寒な風が通り抜けた。
同時に当たりの景色も元の月明かりだけの薄暗い光景へと一転した。
それは炎が一瞬にして掻き消えたことを意味していた。
「ばかなッ!?」
少年は心底驚いたのか弾かれた剣もろくに構えず無防備なまま声を出した。
ニヤリとプルーが怪しげな笑みを浮かべる。
「命なき炎の魂すらも刈り取る。これが本物の権能『死神の武器』の力ですよ」
プルーは風の如く流れるように少年へと近づき鎌を大きく掲げた。
「最後にあなたの魂もいただきましょう」
「な!?」
一筋の凍える風が俺の頬を叩き、少年が音もなく倒れた。
「まったく、紛い物の力程度で死神を倒そうなんて考え甘々です……ハクッシュン!!あぁ...寒い寒い」
プルーは大きなくしゃみをした。
誤字脱字報告を願うことにによって感想をもらおうとする手もまさか失敗するとは...
んー、次はどんな手で感想をもらいに行けば...




