八百万の神、一柱
凄く今更感があるのですがここって書かなくても別に投稿できたりします?…
「いらっしゃい、迷える子猫ちゃん。今日はどうしたのかしら?」
少女は面妖な笑みを浮かべる。
「あ…えーっと…」
「誰か来たー?プル姉ー」
教会の奥の扉から一人の少年の声がした。
「げ、クリームのお姉ちゃん。」
誰かと見てみれば少しボロい格好をしたあの時ぶつかった少年。つまりは
「あ!お前、あの時のクソガキ!!」
「あら?レオ知り合いですか?」
少女は不思議そうに首をかしげた。
「いや?こんな変な人知らないよ?」
レオはきっぱりという。
変な人。。。
「はて、ではなんのご用でしょうか?」
少女はじっとこちらを見つめた。
「えー、ファンタジーぽかったので特に理由なく入ってみました。」
とは、流石に言えるわけがない!
一体どこの狂人だよ。
「えー...っと」
少女の視線から逃れるようとレオをちらりと見る。
少女はそれを見て何か思うところがあったのか俺をじっと見た。
「ん?もしや。ちょっと失礼します」
スンスン。
少女は、遠慮なく俺に近ずき体のあらゆるところの臭いを嗅いだ。
突発的なわけの分からない行動。
だが美少女の顔が近くにあると自然と心拍が跳ね上がる。
やばい、何このラブコメ。
「やっぱり、臭いますね...」
「え!嘘!?」
また、一段と心拍が跳ね上がった。
俺はそんなわけがないと自分の体のあちこちの匂いを嗅いだ。
いや、確かに言われてみればちょっと魚臭いかもしれないけど...
そんなに臭わないでしょ?...
...臭わないよね??
「レオ、この人はどうやら私に用があるみたいなので、その間子供達の面倒みておいてくれますか?」
「へいよー」
少年は、物分かり良く教会の奥へと戻っていった。
「さて、...そんなに自分の匂いが好きなんですか?」
「そんなわけあるか!」
自分の匂いを嗅ぐのをやめ少女をジロリと見た。
「フフ、臭うって別にそういう意味じゃないですよ」
少女は、近くに備え付けてある木でできた背の低い長椅子の背もたれへと腰を下ろした。
「まずは、自己紹介を、私はプルームといいます。皆んなからはプル姉とかプルーとか呼ばれてますから、あなたも気軽に呼んでくれていいですよ」
プルーは手を自分の胸に当て自己紹介をした。
「あ、ご丁寧にどうも。俺は...リンて呼ばれてます。」
やっぱりまだ少しこの名前になれない。
「ふーん。それで?リンさんは私に何の用ですか?」
用なんてない。
ただなんとなく入っただけ...
本当のことを言うのが気まずく話を変えようとする。
「あー...あ!そういえばなんでプルーは、俺が、自分に用があると思ったの?」
「いや、だってあなたも私と同じ神でしょ?」
「...え?神?」
かなり変わった子だとは思っていたが、まさかリナと同類??
なるほど、だからそんななのか。
妙に納得できる。
「何か失礼なこと考えてません?」
プルーはむすっとした顔をした。
「いやいや、まさかそんなことないよ」
「ほんとですか?」
プルーは疑いの目を向けて来る。
「ま、いいでしょう。そんなに強い神の匂い約して神臭を漂わしてる神様なんですからさぞ大層な物を司ってるんでしょ?」
「司る?」
「...あなたもしかして生まれたばかり?」
プルーは目を大きく開き驚いた様子を見せる。
「まぁ、そうっちゃそうかな。多分」
「はは〜、生まれたての神は初めて見ました。と言うことは、あなた自分が何をしたらいいかわかってないんじゃないですか?」
彼女は俺のことを物珍しそうに観察した。
ピカッとちょうどいい理由を思いつく。
「そう!それ!神臭がしたから先輩の神様に何をすればいいかを聞きたかったんだよ!」
「んー。なんだか嘘っぽいですがそれで納得してあげましょう。」
長椅子からピョンと飛び降り主祭壇の前へと立つ。
「ここは、神としてでは無く教会のいちシスターとしてあなたに神とはどのようなものか導いてあげましょう」
プルーはニッコリと微笑んだ。
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「神というのはですね始まりの神以外は全て誰かの願いから生まれてるんです」
プルーは主祭壇に置いてあった大きめの眼鏡をかけていた。
「先生!例えばどういった願いがあるのでしょうか!」
俺は教会の最前列にある長椅子に座りプルーの話を聞いていた。
「ふむ、いい質問です。例えば、誰かが愛を欲せば『愛の神』が生まれます。そしてその思いが強く数が多ければ多いほど力の強い神 ー つまりは神力が強く匂いも濃い神が生まれるんです」
信仰する人がいるから神がいるというよりは、誰かがそれを望むことで神が生まれるということ?
んー、確かにそれだと卵が先か鶏が先か見たいな話にはならなそうだけど。
あんまりしっくりこない。
「では、その生まれた神様は何をするべきなんですか?」
「ふーむ、基本的にその願いを叶えるべく奔走することでしょうね」
プルーは少し考えたそぶりを見せた。
「そういえば、あなたはなんの神様なんですか?」
今度はプルーから質問される。
「んー、多分、魔物を救うために生まれた、邪神だと思う」
「邪神?!そんなトンチンカンな願いでそこまでの力があるんですか?!...はぁ、全く願いのニーズというのもわかりませんね。私が言えた義理じゃありませんが...」
プルーは疲れたように手で目頭をぐっと抑えた。
まぁ、確かに魔物を救ってほしいと考える人はかなり少なそうな気はするけども。
「まぁ、神はその願いを叶えるために皆例外なく一つそれに役立ちそうで役に立たない権能を持っています。あなたも持ってるでしょ?」
権能。つまりはチートのことか。
確かに『贈り物』使えそうで使い所に困るチートだ。
「あ、そういえば、プルーはなんの神さまなの?」
話の途中から気になっていたことを尋ねて見る。
「私はみんなの死にたいという思いから生まれた『死の神』。死神ですよ?」
んな、バカな!!
まぁ、前書きあとがきは小説以外での唯一読者と(一方的に)関われる場所なので書きますが…




