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腹黒女神、時給10万円

もう一つ小説書いてるんですけど…

そっちは暗いんでこっちは明るく明るく書きます。

もう一つ小説書いてます!(ステマ)

【あらすじ、話しは→話は】「起きて!ねぇ!起きてってば!」


 俺は体を揺らされ急かされた。


「後五分…」

「起きて!ねぇ!起きてってば!」


 俺はやれやれと内心ぐったりと思いつつもぐっと背を伸ばした。


 ・・・・・・


 朝、超可愛い幼なじみから朝のモーニングコールを受ける(夢を見ながらの)気持ちのいい起床。(妄想的)


 俺は背伸びをしてお気に入りのキャラの目覚まし時計を止めた。


「ねぇ!起きてってば!」


 おかしい。

 止めたはずの時計が鳴り止まなかった。

 壊れたかと思いバッと!勢いよく目を開ける。


「うぁぁ!!ど!泥棒!!」


 パチン!


 爽快な平手打ちが決まった。


「な!何すんじゃ!!こらー!!!」


 コスプレではない本物のシスターが着るような ー つまりは白色の修道服を着た真っ赤に燃えるような長髪の少女が赤くした頬をさすりながら俺の顔を覗いていた。


「ど、どちら様?…」


 目をパチクリとさせた。

 当然ながら無宗教主義の俺にこんな知り合いに人間はいないわけで。


「こほん。私は神。美と美しさと美容と慈愛と優しさと恋愛を司る。女神。」


 自称女神はわざとらしく咳払いをしてから話した。


 この女神ちょっと欲張りすぎじゃないですかね。


「こほん。俺は人。サイコパスと泥棒と犯罪者と殺人鬼と()()()に気を許さない。人間。」


 俺はわざとらしく咳払いをしてから話した。


「まぁ、不審者に気を許さない事は大切よね」


 女神は、うんうんと首を小さく縦に振る。


 不審者はお前だよ。


「で?その美の泥棒さんは何しにきたんですか?」


 俺は警戒心を緩めずそう訪ねた。


「何だか人から美を盗み取るみたいなニュアンスね。でも、いいわ、あなたに異世界転生の話をしにきたのよ」


 サッとテーブルを拭き冷蔵庫よりお茶と貰い物の美味しく無かった茶菓子を用意する。


「詳しく話を聞きましょう。どうぞ」


 女神様をテーブルへとご案内した。


「あら、気がきくじゃない。」


 女神はごくごくと茶を飲みボリボリと菓子を食べながら話し始める。


「あなたには異世界に行ってもらいたいのです」

「わかりました」


 俺は一も二もなく返答した。


 そりゃ、もちろん勇者や英雄になってモテモテになりたかったから。


「うん、いい返事ね。じゃ、この紙にサインして」


 ドンッ


 どこにしまっていたのか契約書とそれに付随する物であろうすごく分厚い書類の束を取り出した。


 俺は書類を手に取り、それを一枚一枚と丁寧に読み始める。紙には細かい字で小難しくどうでも良さそうなことが書かれていた。


 ペラ


 紙を一枚捲る。


「あんさん。そんなん真面目に読んでも時間の無駄ですよ」


 女神はいつの間にかスーツに着替え大きめのサングラスをかけていた。


 ペラ


 また紙を一枚捲る。


「はあぁぁ。ほんと、はよ読んでくれませんかなぁ!こっちも色々と忙しいんですわ!」


 女は激しく貧乏ゆすりを始めた。


 ペラ


 そしてまた紙を一枚捲った。


「ふぅぅぅ。」

「うわ!煙た!て、何してんじゃ!」


 顔にモクモクとした煙がかかった。


 あろうことか、ヤクザは線香の煙をフーッと吹きかけてきていた。


「だって!最後まで読まれたら、危ないってバレるじゃ無い!」


 女神は机をバンと叩いた。


「危ない?」

「う!…大丈夫。何とかなる」


 女神は、そっと目をそらす。


「はぁ…そんなこと隠すためにこんなにも長々しい文書を…その程度だったらわかってるって。異世界転生だろ?となれば剣と魔法のファンタジー世界。危険もつきものだろうさ」


 女神は首を傾げこちらを伺う。


「ほんと?」


 トントン


 女神は契約書と書かれた紙の名前を書く欄を細く白い指で叩いた。


「はぁ、わかったよ」


 俺は読んでいた分厚い書類を置き。ペンを持ち丁寧な字で名前を書いた。


「よしこれで契約完了!もう取り返しはつかない!」


 名前を書き終わると同時に契約書をバッと奪い取った。


「そう言われるとなんか後悔してしまうな。でもまぁ、これで勇者になってスローライフ楽しいでやる!」


 そう言い終わるやいなや床に大きな魔法陣が光り輝いた。ふと、女神を見ると不思議そうな顔を浮かべている。


「ゆうしゃ?」

「ゆうしゃ。」


 ふと出た、女神の言葉をおうむ返しで返してしまった。


「あなたが生まれ変わるのは勇者でも英雄でもまして人ですら無い、()()って書類に書いてたけど」

「…」


 床の魔法陣の輝きがさらに強く光り始めた。


「よ、読んでねぇ!!!」

「えぇ…そんなこと言われてもねぇ?ちゃんと書いてましたから?」


 肩をすくめやれやれといったポーズをとる。


「じゃ!これももしかして知らない?」


 女神は無邪気な笑顔を浮かべる。


「聞きたく無いです。」

「そう!じゃ言うわね!危ないっていったのは、あなたが転生する時、身体のあちこちから想像を絶する痛みが来るから危ないってことね!私は一言も異世界での生活が危ないなんて言ってないからね!」


 女神は今日一の笑顔を見せた。


「ふ!ふざけんな、、、あぁ!い、痛だだ!!」


 もう取り返しのつかない魔法陣の光が私の視界を貫いて、私に激痛を残したのでした。

大切な時間ありがとうございました!

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