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呼びだしと報酬

「失礼いたします。ここに佐藤殿はおいででしょうか?」


そう言いながら老紳士が家にやって来たのは告白騒ぎの次の日の事だった


一応俺も家にいたので


「はい、佐藤は俺ですが・・・・・」


と応じておく


「恐れ入りますが王城までご同行願えませんでしょうか?姫様が佐藤さまにご用事があるとおっしゃられまして」


王子様・・・・・というとシフル様かな?


なんの話だろう?


「お連れ様もいらっしゃってもかまわないとのことです」


恐らくこちらを見ていた小鳥たちに気がついているのだろう


まぁ、別に小鳥たちが隠れているわけでもないので


コイツ・・・・・できる


なんてことになったりはしないのだが


こういう気遣いができるあたり流石はシフル様の執事だと思う


「わかりました。すぐに向かえばいいでしょうか?」


「はい、ご準備ができ次第お連れするようにと仰せつかっております」


なるほど、それじゃあ早速準備するとしよう



そして準備を終わらせ、老紳士の用意した馬車で王城へと向かった


そしてシフル様の部屋へと通されたのだが・・・・


「ありがとうセバス。下がっていいわ」


「かしこまりました」


いや、老紳士の名前がセバスだったとかテンプレに驚いてもいいのだがそれよりもこの部屋に驚いた


驚くほど普通の部屋なのだ


王女、S級冒険者


この二つの肩書きを持ちながらも部屋が少し大きいくらいでどこにでもありそうな普通の部屋なことに俺たちは驚きを隠せなかった


「ふふふ。部屋が普通すぎて驚いた?」


シフル様が微笑む


それを見て失礼だったかと部屋をさ迷わせていた視線をシフル様へと戻した


そんな俺たちにシフル様は手を振って気にしてないと伝えてくる


「いきなり呼び出してごめんなさい。ここに呼んだのは二つのお話をするためなの」


「一つ目は今回の事件を解決してくれた事への報酬の話。二つ目は私とキラさんにとって重要な話です」


「ちょっと待って!事件を解決した報酬って・・・・それなら俺だけがもらうわけにはいかないはずだ!他の皆だってこの事件を解決するのに必要だったんだから」


確かに委員長を倒したのは俺だけど、皆の隷属状態を解いたのはシフル様だし、足止めをしてくれたゼンとしずく、アースとソルは報酬を出せないにしてもソラさんにも報酬は出さないといけないだろう


ウォルタに関しては手を貸す変わりに魔王達の命を今回に限って可能な限り見逃すという条件で手伝ってもらっていたため、報酬に関しては気にしなくてもいいとは思うが・・・・


その他にもルーナたちにも報酬は必要になってくるのだ


その辺りの事を全てシフル様に話したのだが


「問題ありません。もう佐藤さん達以外の方への報酬の支払いは済んでいますから」


「あっ、そうなんだ」


「例えばルーナさんとそのパーティーは全員がクラインの街への資金の援助や流通等を望まれたのでもう手配しましたし、ソラさんはキラさんを除くこの国最高の転職師を紹介してほしいとの事でしたので紹介しました」


「ん?転職師?どうして・・・・・・?」


ソラさんがどうしてそんな報酬を選んだのかが謎だ


しかし、その答えはすぐに小鳥によって明らかにされた


「そう言えばソラさんが、忍の職業についたらまた来るってキラ君に伝えてって言ってたっけ?」


その言葉に背筋がゾッとする


「小鳥・・・・・今なんて?」


「え?忍の職業に転職したらまた来るって・・・・・どうしたの?キラ君?すごい勢いで汗が流れてるよ?」


まずいまずいまずいまずいまずいまずいまずい


どうやってかは知らないがソラさんは忍の職業で房中術のスキルが手にはいることを知ったのだろう


ふとしたことからソラさんが房中術のスキルを欲していると知った時は、誰か使いたい相手でもいるのかな?で、すんだ


しかしながら今はソラさんが俺への好意を明らかにしている


つまり、ソラさんが房中術を使う相手と言ったら俺になる


これは早めに答えを出す必要があるな


いや、返事をしても襲われないという確信があるわけじゃないんだが


「そして、私がキラさんに提案したい報酬があるのですが・・・・その前に確認です」


思考の海に溺れていた俺にシフル様が聞く


「キラさんはもし帰れるようになったとしてもこの世界に永住することを希望している。それでお間違いありませんか?」


シフル様の確認に俺は頷く


別に迷うことじゃない。俺は日本では親もいなかったし、この世界にはニーナとタマもいる


帰るという選択肢が今のところないのだ


「それなら安心してこの報酬を提案できますね。私が提案させていただくのは爵位です」


シフル様の声が部屋へと響き渡った

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