般若と解説
「ルーナさん!?どうしてここに?」
想像もしていなかった人との再会に、俺は取引をしようとしていた男のことなど忘れてルーナさんの方へと向かった
しかし、男はそれが気にくわなかったようで
「おいおいおい!一体なんだよ!お前!人様の取引を邪魔しやがって!」
強い口調の言葉だったがルーナさんは男をチラリと見て
「あなたこそなんなのですか?基本的にマッパーはマップを譲渡するときは相手の名前の確認のために身分証明ができるものの提示をさせることはあってもパーティーに入れろなんて言うわけが無いはずなのですが?」
明らかに怒ったような感じで男に詰め寄る
「あなたは一体キラさんのパーティーに入って何をするつもりだったのですか?答えていただけますかね?」
なんだろう・・・・・・ルーナさんの後ろに般若の顔が見えるよ
あれ?ルーナさんの二つ名って-聖女-だよね?-般若-の間違いじゃないよね?
ルーナさんの迫力に男も震えている
いい大人が情けない
・・・・・・俺?俺はまだ子どもだから難しいことはわかんない(震え声)
「まっ、マップデータの同期をしようとしただけじゃねーか!何がおかしいってんだよぉ!」
それを聞いたルーナさんの目がさらに細くなる
それに比例してさっきまでぼやけていた般若がどんどん鮮明になっていく
「ほぅ、私が知らないとでも思っているのでしょうか?」
男の顔が蒼白になっていく
「マッパーはマップ内容の入ったダンジョンカードを相手に渡して同期だけしたら返してもらう・・・・・・これがマッパーの取引ルールであり、それを破る相手とはもう取引しないように身分証明書のような物が必要になってくる。つまり、相手にカード一枚渡してすむはずの取引のためにわざわざパーティーに入れてもらう必要があったとあなたはおっしゃるのですね?」
「しっ、失礼しましたー!!」
論破された男はそのまま逃げていった
「ルーナさん・・・・ありがとうございました」
何がなんだかわからなかったが今の流れを見るにルーナさんが俺たちを助けてくれたのだろう
「いえいえ、私もキラさんに助けてもらいましたから。それに呼び方はルーナで結構ですし、敬語も要りませんよ」
「そうですか・・・・それなら俺もキラで大丈夫だし敬語もいらない」
そう言うとルーナは苦笑いして
「すいません。キラ・・・この話し方はもう癖になっていまして・・・・中々に治らないんですよ」
「そうなのか」
「あっ、そういえばキラに会ったら言わなくてはと思っていたことがあったんです!」
そう言うとルーナは俺に向かって頭を下げた
「あのEXP鉱石のお陰で私たちは無事目標を達成することができました。ありがとうございます!」
話を聞いてみるとルーナさんの目標とは魔物に奪われた自らの故郷の奪還で、最大のネックだった乙女座という敵も助太刀してくれた一人の少年と共に戦い、倒すことができたらしい
その少年も最後には名前も言わずに去っていったらしい
「それにしてもその少年・・・・・なんか不思議なことを言っていたんですよね・・・・『クライン王国に永久の平和がありますように』って・・・・私たちの生まれ故郷はクラインの街であってクライン王国では無いはずなのですが・・・・」
まぁ、考えても仕方が無いと言うことでこの話は切り上げられた
その後にも色々なことを話した
俺たちからは闘舞祭のことやこれからの迷宮に潜るときの予定を。ルーナからは一緒に戦っていたギルガメッシュ(戦士の男らしい)や他の皆のその後やこれからの迷宮攻略の話だ
なんでもルーナも俺たちと同じように迷宮探索の依頼を受けていたらしく、俺たちより進んでいて現在27階層までは攻略しているそうだ
ルーナ曰く
「私は攻撃ができる手段が少ないから進む時間が少ないのです」
だそうだ
ちょうどいいのでルーナに俺たちの迷宮探索を手伝ってもらうことにした
俺たちには力はあっても迷宮探索に関する知識は無いのでそれをルーナに補ってもらいたいと思ったのだ
ルーナも快く引き受けてくれた
それで早速さっきの男がしようとしていたことを聞いてみると
「うーん、正確なことはわからないので想像ですが、パーティーに入ることで手にはいる情報の入手か最悪の場合麻痺薬でも使って隷属の首輪をつけるとかが目的だったのでは無いでしょうか?」
なんとなく名前で想像がつくが隷属の首輪とは何かを聞いてみれば
つけた相手を強制的に隷属(強)状態にする首輪だそうだ
隷属(強)とは犯罪奴隷などがかけられる状態で、日本にあった小説などに出てくる奴隷のような状態だそうだ
ようするに主人の命令に絶対服従になると
やべー!まじでルーナが居てくれなかったら終わってたかもしれんわ




