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決着と帰還

俺は部屋を開けて中の様子を確認する


部屋の中にいたのはおっさんが一人に先程の9人のように虚ろな目をしたソラさん、そして倒れているコヨミさんとコヨミさんを庇うように立っている小鳥だった


その体には特に傷などがあるわけでは無いがかなりギリギリだったのだろう、少しだけだがしんどそうな顔をしている


「ふむ、貴様も我が同士になりに来たのか?しかし、それなら後にしてもらおうかの。今はこの美しき者を我が物とするのに忙しいのだ」


おっさんがそう言った瞬間になぜかはわからないが俺の中で何かが切れた


「キラ君!」


小鳥が警告するように叫ぶが問題ない


俺は拳を後ろに撃ち込む


・・・・・・手加減抜きで


「がはっ!」


グシャという音と共に男が沈黙する


今度は無言でソラさんが向かってくるがソラさんを流石に傷つけるわけにはいかない


「ごめんなさい」


俺は身体中にオーラを纏うと、手加減してソラさんの鳩尾に一発叩き込んだ


俺と試合していた後で消耗していて、MPがほとんど回復していなかったということもあるだろうが何より動きが悪すぎる


おそらくコヨミさんソラさんが相手だということで戸惑った隙をさっきのやつにでもつかれたのだろう


なんだかアイツ気配が極端に薄かったし


「さてと、後はお前だけだな?」


おっさんを見据えてそう呟くと


「くっくっく、やりおるわ・・・・ただの小僧と侮ったのは私の失敗だったな」


いきなり笑いだしたただと?どういうつもりだ?


「今回は引いてやろう。しかし、覚えておくがいい。この世界を手にいれるのは我らが主だ!」


そう叫ぶとおっさんが黒い靄に包まれる


「なんだあれは!?」


何かわからない以上迂闊に手を出すわけにも行かず、見守ることしかできなかった


しばらくして黒い靄が晴れるとそこには誰もいなかった


「逃げられた・・・?」


おそらくそうなのだろう


気配察知にも反応がないし


「とりあえずこれで終わりかな?」


なんだかまだ少しむしゃくしゃしているような気がするけどそれをぶつけることの出来る相手がいるわけでもないのだ

 

せめて、あのおっさんを一回ぶん殴っておけば少しはスッキリしたかもしれないけどな


とりあえず気絶している皆をほっておけないので全員背負って転移魔方陣から元の場所に戻る(レオパルドだけは放置しておくか本気で考えたのだが小鳥の説得により連れて帰ることになった)


その後、またパーティーが解消されていたので今度はコヨミさんを抜いてパーティーを組み直す


コヨミさんは気絶していたのでパーティーに入る承認ができないし、今回は手伝って貰うためにパーティーに入ってもらったのだからパーティーに入れ直す意味がほとんど無かったためだ


家に帰ってきて皆を寝かせているといきなり小鳥が


「それにしても相変わらずキラ君は凄いね。10人も運んできて平然としているなんて」


と言ってきた


正確に言うならタマもくっついて来ていたため、11人なのだがそれは言わないことにした


相変わらずこういうところでは自分が人外に片足突っ込んでいるどころかもうすっぽりとはまってしまっていることを感じてしまう


「そういう小鳥だって、普通の女の子は女性とはいえ二人も背負ってくることなんてできないはずなんだけどな」


気絶していたソラさんとコヨミさんを背負っていた小鳥がハッとする


「そんな・・・・・いつの間にか私もキラ君みたいになっているというの!?でも、それはそれでありなのかも・・・・」


酷い言われようだがいつものことだし本気で言っている訳ではないのは知っているので軽く流しておく


最後に何か言っていたようだが聞こえなかったし


それにまだ小鳥はギリギリとはいえ人外に片足を突っ込んでいる程度(S級に比べたらなので普通の人から考えたら十分に人外)なのでそこまで心配することもないと思う


それにしてもこの無駄に大きな部屋が役に立つときが来るとは・・・・・・複雑な思いだ


念のために操られていたと思われるメンバー全員を動けないように拘束してから俺は小鳥を伴って王女様に報告に行くことにしたのだが、夜遅くということで門前払いされてしまった


そりゃそうだ


一晩明けて目を覚ますと、気絶していた皆も目を覚ましたようで「ここはどこだ!?」とか「はなせぇ!」とか騒いでいた


ソラさんは普通に黙っていたが目を左右に油断なく動かしていた


まぁ、俺を見つけるとホッとしたような顔をしていたのだが


「ひぃ!お前は!?」


レオパルドを筆頭に皆も俺に気づいたようだ


っていうかレオパルド怯えすぎだろ


まぁ、仕方ないか


あそこまでやったんだし


その皆に事情を説明していくが皆魔方陣に乗ってすぐに気絶させられそれからのことは覚えていないようだ


その気絶させたと思わしき犯人の黒ずくめの男だがこいつもここからは遠い宿屋で寝てから記憶が無いようだ


話を聞いていくと-絶影-の二つ名を持つA級冒険者で1年くらい前から行方不明になっていたそうだ

 

それも含めて報告するために今度はソラさんも連れて王女様に報告にいった


そこでソラさんに聞いたのだがあのおっさんの名前はカーズベルトという名前の公爵らしい


公爵ってことは王族だったのか・・


とてもそうは見えなかったんだが


そしてなんと同士とやらを集めてこの国を征服しようとしていたようだ


バカじゃないのか?と切り捨てたいところだったが実際それなりに強い人たちも洗脳みたいな状態にできていたのだ


まぁ、その人たちも気絶させれば元に戻るみたいだけどね


しばらくほっておいたら本当にこの国が征服されていた可能性もあり得る


そう考えるとカーズベルトを逃がしてまったのは痛い


これからどんなことをされるかがわからないからだ


王女様はさっそくカーズベルトを指名手配してくれるそうだ


報告も以上で終わり、後は帰って6日後になった決勝戦に備えるだけだ


ゆっくりと休もう


そう思ったのだが


「キラ・・・・待って」


ソラさんに呼び止められた


ソラさんはいつになく真剣な表情だ


「どうしたんですか?」


「一つ大切なことを忘れている」


何か忘れていたっけ?


俺は一人考えたが結局何を忘れているのかを思い出すことができなかった

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