襲撃と油断
「えっ!?ちょっ!?なに!?」
いきなりのことに思わず声が出てしまう
しかし、ソラさんとの訓練は想像以上に俺を戦う人間にしていたのか、無意識的に襲ってきた人間・・・レオパルドさんに負けたハリーさんを迎撃する
『キラ君、こっちにソラさんがいた!でも様子がおかしいの!』
その時小鳥から念話が入る
『いきなり襲ってきたのかい?』
だとしたらかなりヤバイ状況だ
『うん・・・・今はコヨミさんが対応してる』
『わかった!こっちが終わったらいくよ!』
まぁ、コヨミさんならソラさんを倒せるだろう
何せソラさんは闘舞祭で毎回コヨミさんに負けているのだ
俺は俺でさっさとこちらの9人を無力化していくことにする
さっき襲ってきたハリーさんは反撃で放った勢いだけの回し蹴りでぶっ飛び壁にぶつかってから動かなくなったし、あんな状態でも気絶はするんだろう
とりあえず片っ端から気絶させてその部屋にあったロープで縛って置くことにする
・・・・レオパルド相手の時だけ攻撃する力が少しだけ強くなったのは秘密だ
そうして9人全員捕縛が完了したとき
『キラ君!助けて!』
と小鳥からのSOSだ
『どうしたの!?』
『コヨミさんが・・・・・やられちゃって・・・今私一人で凌いでいるんだけど・・・・そんなに長くは持たない!』
コヨミさんがやられた!?いったい何があったんだろう?
『わかった!すぐに向かう!』
俺はニーナとタマを担ぐと小鳥たちのいる部屋に向かって全力で走った
~時は少し遡り小鳥視点~
キラ君と別れた後、私とコヨミさんは目的の部屋の中に入っていった
その中にいたのは椅子に座っているソラさんとそのソラさんの頭に手をかざして何かを呟いているおじさん
なんだろう・・・・・・あれ、すごく嫌な感じがする
ソラさんの頭にかざされている軽く発光している手を見てそんな感想を抱く
本来なら部屋に入った瞬間に一つ気づかなければならないことがあったのだが、嫌悪感があまりにも酷すぎて気づくことができなかった
「貴様!ソラに何をしている!」
コヨミさんが声とともにおじさんに殴りかかる
おじさんはぎょっとしながらも大きく飛び退くことでそれを回避した
「貴様等・・・・・どこから・・・・まぁよい。もうすでに終わっておるし、貴様もいずれは私の同士になって貰うつもりだった。それが早いか遅いかの違いだけだ」
コヨミさんを見ながらおじさんがそう呟いた
「一体何を言って・・・・・ぐっ!」
コヨミさんがいきなり吹き飛ばされた!?
コヨミさんがいたところをよく見るとそこには足を振り抜いたソラさんがいた
どういうこと!?念のためにキラ君に連絡を送っておく
『キラ君、こっちにソラさんがいた!でも様子がおかしいの!』
よく観察してみると目はどこか虚ろだしなんだかここ一ヶ月の間何度か会ったソラさんらしくない気がする
『いきなり襲ってきたのかい?』
キラ君からの返事に私は瞬時に察する
向こうでも襲われているんだと
『うん・・・・今はコヨミさんが対応してる』
吹き飛ばされた後のコヨミさんはソラさんとの戦いを開始していた
正確にはおじさんを叩きのめそうとするコヨミさんをソラさんが邪魔している感じだけど
『わかった!こっちが終わったらいくよ!』
そう言ってくれるキラ君に安心した
それにしてもソラさんもコヨミさんもすごいと思う
時折ソラさんが風の魔法を使って相手のバランスを的確に崩そうとするがコヨミさんは体感がかなりいいのかバランスを崩さない
しかし、コヨミさんはコヨミさんでソラさん相手に戦うことに戸惑いを覚えているのか、その表情は芳しくない
そんな攻防の中でソラさんがバランスを崩した
その隙にコヨミさんが一発打ち込もうとする
その時だ
コヨミさんの後ろに黒ずくめの男が現れたと思ったらコヨミさんに攻撃した
「なっ!?」
いきなりのことで私もコヨミさんも反応することができなかった
ソラさんを倒すことだけに集中しすぎて皆忘れていたのだ
キラ君が最初に「3人の部屋と9人の部屋」と言っていたことを
しかし、それだけだとどうしてコヨミさんがやられたのかわからない
コヨミさんも気配察知は持っているはずだから不意打ちなどはできないはずなんだけど・・・・・
そんなことを考えるよりと今はもっと大切なことがある
今のこの瞬間にもおじさんがさっきソラさんにかざしていた微かに発光している手を今度はコヨミさんにかざし始めたのだ
かざされた瞬間にコヨミさんの体がビクンと反応する
あれをやらせちゃいけない
そう考えた私はコヨミさんに当たらない範囲でフレイムを連発する
「くっ!」
おじさんの方へと飛んでいった分は全部ソラさんが纏っている風によって防がれてしまった
なら今度は・・・・・・
ソラさん達の上からフレイムを打ち込みそっちに気をとられているうちに地面に手をつき、アースを発動する
それにより向こう側にいる二人の足場を片方陥没させバランスを崩す
そして、そこにフレイムを撃ち込んだ
・・・・・って二人!?
私はそれを知覚した瞬間に前転の要領で前に体を投げ出す
後ろを確認すると先程の黒ずくめの男が立っていた
結局フレイムはどちらにもあたっていたようで二人とも少し吹き飛ばされていた
そこにフレイムを沢山撃ち込み、動きを牽制しながらコヨミさんに駆け寄る
「ふむ、貴様も少しはできるようだ・・・・それにその容姿の美しさ・・・・是非とも我が物としてやろう」
なんだろう・・・・背筋がぞくぞくして鳥肌がたってきた
つまり・・・・アイツに捕まったら私は・・・
あんまり考えないようにしよう
あの死すらも覚悟した絶望的な状況から救ってくれた時からずっと好きだったキラ君以外に・・・・・なんて考えたくもなかった
とりあえず私一人でこんな状況を凌げるはずがないのでキラ君に連絡を送る
『キラ君!助けて!』
『どうしたの!?』
返事はすぐに返ってきた
『コヨミさんが・・・・・やられちゃって・・・今は私一人で凌いでいるんだけど・・・・そんなに長くは持たない!』
『わかった!すぐに向かう』
キラ君のすぐに向かうの言葉に私は少しだけ安心する
だって私はキラ君のすごさを知っているから
「どうした?諦めて我が同士になる決意ができたか?」
おじさんは何か勘違いをしているようだ
だって
「彼がすぐっていったらこんな距離無いも当然だからね」
「何?」
ほら来た
私が呟くと同時にすごい勢いで女の子の絶叫が近づいて来る
さっきから念話でタマちゃんがはしゃいでいたから何があったのかとは思っていたがどうやらニーナちゃんとタマちゃんを抱えて走って来てるようだ
おじさん達もその声に気づいたようで扉の方を凝視してる
やがて扉が開くとそこには対照的な表情をしたそっくりな容姿の美少女二人を背中に背負った私の大好きな人が立っていた
ヒロインが惚れやすすぎてワロタ
↑
それは言わない約束




