面倒な暴走再び
第7話にて中級鑑定の説明を入れ忘れていたことに気づきました
今までどうやってゴブリンキングのステータスとか確認してたんだ!?ってなっていたと思いますが一応これ中級鑑定の力です
7話に新たに説明を載せ直したのでよろしければまた読んでくださるとありがたいです
渡部 剛は焦っていた
目が覚めると自分のパーティーがいつの間にか解散していたのだ
魔王を倒すためにレベルを上げて転職をし、更にレベルを上げるを繰り返した
順調だ
このまま頑張ればいつかきっと魔王を倒せる
そう思っていた
しかし、その道はたった一度の敗北で途切れてしまった
目を覚ました後に行った説得でも相手を怒らせるだけの結果となってしまったのだ
渡部 剛が失敗した理由はいくつかあるが最も大きな理由としては二つの理由が上げられるだろう
一つ目は、自分を物語の主役か何かだと勘違いし、万が一の可能性を考えず慢心したこと
二つ目は大きな勘違いである
仲間はゲームのキャラクターのように何回負けても立ち上がれるような存在ではない
それなのに渡部 剛はかつての仲間達に対して
「どうして諦めるんだよ!」
「まだ鍛えれば強くなれるかも知れないだろ!?」
「俺たちは勇者なんだ!俺たちが魔王を倒さないといけないんだぞ!」
と月並みな言葉をかけてしまったのだ
もう少しで死ぬところだった・・・・いや、死ぬよりも酷い目にあうかもしれなかった所をキラが助けてくれただけだというのを剛一人が理解していなかったのだ
もし戦えなくなったのが剛以外の全てのメンバーだったならばまだ剛もここまで言わなかったのかもしれない
しかし、現実では小鳥という戦えるメンバーがまだ残っていたのだ
それも「まだ皆は戦えるはずだ」という剛の思い込みに拍車をかけた
その結果は元パーティーメンバー全員からの非難の渦である
こうなったら剛には最後の手段しかなかった
どうしてもしたくはなかったが自分の目標のためには仕方が無いのだ
それに自分にもメリットはきちんとあるのだ
・・・・この時点で剛は無意識的にも己のギフトがどういう類いのものか気づいていたのかもしれない
俺の目の前で委員長がかなり謎な発言をしているのだが俺はどうしたらいいのだろうか?
俺の隣にいるギルドマスターであるソラさんや後ろで俺にしがみついて隠れているニーナとタマ、副委員長まで「何いってんだ?こいつ」みたいな顔をしている
何がおかしいって委員長が明らかに敵意がバリバリなのである。気配察知で反応が出るくらいに
ついでに俺の今のステータスはこんな感じで委員長のステータスはこんな感じ
佐藤 キラ
職業 義賊+12
Lv.1
HP 480/480(+22)
MP 490/490(+73)
攻撃 458(+30)
防御 457(+10)
速さ 491(+51)
魔力 485(+43)
スキル
気配察知Lv.2 隠密 アイテムボックスLv2 俊足 上級鑑定 パワー ガード スピード ヒール リジェネLv2 初級属性魔法 (フレイム アース ウォーター ウィンド ダーク シャイン)精神集中 転職師Lv2 威圧 魔闘 魔拳 王殺し 魔力ブースト 退魔の祈り エクソシズム 狂戦士の魂 格闘の心得 気弾 中級属性魔法(メガフレイム メガアース メガウォーター メガウィンド メガダーク メガシャイン)ナイフの心得
ギフト
成長限界短縮
アイテムボックスLv2
アイテムボックスの容量が増える
上級鑑定
今までの鑑定能力に加えて隠された能力を閲覧することが出来るようになる
ナイフの心得
ナイフ装備時攻撃力アップ
まぁ、ご覧の通りだが俺は義賊へと転職をしている
後、この上級鑑定だが自分に使うことも可能なため俺は自分の成長限界短縮に使ってみたのだが
成長限界短縮
隠された能力
今までの経験を積み重ねることが出来る
どういう意味だろう?
よくわからないので後でニーナにでも聞くとしよう
そういえばさっきから気配察知にビンビンにひっかかっている委員長のステータスを読み取れるんだよな
一応読み取っとくか
渡辺剛
職業 騎士+2
Lv.21
HP 128/128(+10)
MP 79/79
攻撃 127(+12)
防御 125(+5)
速さ 89
魔力 68
スキル
中級剣術 威圧 限界突破
ギフト
リーダー体質
リーダー体質
自分がリーダーのパーティーのメンバーのステータスが50%アップする
隠された能力
パーティーメンバーを軽度の隷属状態にする
隷属状態はパーティーを抜けた時点で消える
隷属状態の強さはパーティーに入っている長さに比例する
最大隷属状態になった仲間はリーダーの言うことに決して逆らわずどんな命令でも聞くようになる
Oh・・・・・・
これ委員長のパーティー入るとか論外じゃねーか
つまり俺も最初は委員長の奴隷も当然の状態だったってこと!?
こわっ!!
俺あのとき委員長のパーティーから追い出されてて正解だったかも
ってか委員長のギフトも十分チートだと思うんだけど・・・・
俺のみたいに使い方がわかりにくくて軽く絶望感味わうような事も無いだろうし
まぁ、こんな物を見てからじゃ「パーティーに入れてやろうか?」なんてお誘いに頷く訳にはいかなくなったな
・・・・元から入る気も無かったけど
「ごめんけど委員長。俺は入らなくてもいいや。今の俺には魔王を倒すよりも大切なことがあるからね」
と答えておく
これなら委員長だって反論は・・・・・
「はぁ?何言ってるんだ?佐藤・・・俺たちがやるべきことの中で魔王を倒すよりも大切なことなんてあるわけ無いだろう?」
なんかすごいこと言ってる
委員長ってたまに馬鹿なこと言うなとは思っていたけど・・・・・もしかして自分の考えは皆の考えと同じで当然とかそんな感じの考え方の人だったのかな?
「いやいやいや、それは委員長の考えだよ。俺にとっては違う」
「ふざけるなよ!?ならお前は元の世界に帰れなくても良いとでも言うのか!?」
「うん」
即答した俺に委員長が口をパクパクさせる
今まで何度か考えたことだ
俺達は魔王を倒したら元の世界に戻れる
これが召喚魔法の効果らしい
まぁ、今まで魔王は倒されても勇者達が戻ってくることは無かったからほんとかどうかはわからないんだけど
一応魔王が倒されたという報告の後調べてみるとその時までいたはずの城下町にいたメンバーまでもが忽然と姿を消していたためそう考えられているだけのようだが
それはそうとして俺は魔王を倒したら元の世界に戻れるが、俺にはもっと大切な約束がある
「俺はニーナとタマの面倒を最後まで見ないといけないから。少なくとも二人が俺の認めるような男に嫁ぐまでは面倒を見るつもりだし」
これを聞いたニーナが何やら複雑な表情をしていたがなんでだろう?
それに俺は元の世界でもとっくに父と母を亡くしてる
それなら家族のいるこちらに残ろうと考えるのは当たり前だと思うんだけど
「なっ・・・・くっ、だとしても小鳥!君は俺のパーティーメンバーのはずだ!誰の許可をとって佐藤なんかのパーティーに入っているんだ!」
どうやら今度は副委員長に狙いを定めたようだ
「許可も何もまず許可って必要なの?」
まぁそれは当然の疑問だよな
「俺はパーティーのリーダーだぞ!?パーティーに入るときや出るときに許可が必要なのは当然だろ!それに雑魚の佐藤なんかと一緒にいても良いことは無いに決まってるだろ!早く戻ってこい」
なんか凄い暴論吐いてる
耐えきれなくなったのかソラさんが前に出てきた
「パーティーは原則としてお互いの同意のもと組まれるもの・・・あなたの言っていることはおかしい」
「なんだ!このちびっこは!部外者は黙ってろ!!」
委員長が今度はソラさんに向かって暴言を吐いた!?
ほんと委員長って怖いもの知らずなんだね
「ちびっこ・・・・?キラどころかコトリにすらかなわないひよっこの分際で」
「はぁ!?俺が小鳥よりも弱いだと!?適当をぬかすな!」
「副委員長って今レベルいくつだっけ?」
俺はソラさんと違って気配察知で反応が出たものしかステータスを読み取れないから副委員長は読み取れない
なので直接聞く
「ええーっと・・・・確か59かな?今」
あっ、それなら楽勝で副委員長の方が強いわ
多分委員長は自分のギフトと限界突破使っても遠距離からの勝負じゃ勝てないんじゃない?
えっ?俺?普通にステータスの差で押し潰せると思う
「なっ!?なんだと!?それならむしろ俺のパーティーに戻ってくるべきだろ!?魔王を倒すためにその力は必要になってくるはずだ。少なくとも雑魚の佐藤よりは俺の方が魔王を倒せる可能性は高いんだ!どっちのパーティーにいるべきかなんて決まっているだろう!!」
委員長ってば俺に襲いかかってきて一瞬で無力化されたことを忘れているのだろうか?
いや、理解していないだけかもしれない
「私の言葉を聞いてなかった?貴方はキラより弱い。というよりもキラには遠く及ばない」
ついに額に浮いた青筋を隠そうともしなくなったソラさんが「遠く及ばない」を強調する
「言わせておけば・・・・このクソガキが!」
と、叫んでソラさんに襲いかかった委員長だったがソラさんに触れることさえできずに地面に叩きつけられる
「・・・何が起こったんだ?」
委員長はどうやら気絶してるらしくピクリとも動かない
「放っておけばいい。行こ」
そのソラさんの剣幕に押されて俺たちはギルドへと向かっていった
しばらくしてソラさんによって気絶させられた剛は目を覚ますと立ち上がり
「くそっ!くそそくそくそくそくそ!コケにしやがって!思い知らせてやる!」
そう叫んで王都から出ていった
その台詞がどう考えても悪党でしかないということに本人は気づいていない




