二人の
お久し振りです!
やっと更新出来ました、待っていて下った皆様……(´;ω;`)ありがとうございます。
少ないですがどうぞ!!
「オッホン!……では僕もお手伝いしますよリーヴァ」
そう真っ白な緩くマーメイドラインを描いている腕の袖を捲り上げて、髪を一つにまとめた
「え、でも」
「良いんですよ、……でもその代わり約束して下さいませんか?」
戸惑うリーヴァのなめらかなクリーム色のシャツを同様に上げて、黒い艶やかな髪は横に纏めて結んだ
「何を?」
真剣なアリアルアの白銀に輝く瞳を見据える、緊張感にじわりと額に汗が浮かんだ
「絶っ対に、独り立ちなんてしないで下さいね!それに……あれですよ!」
「へ?う、うん」
鬼気迫るアリアルアに訳もわからずに頷くリーヴァ
「僕は若い方ですし!リーヴァを子ども扱いなんてしてませんから!」
「うん、あ、ありがとう?」
華奢な手から考えられない指力で肩をぐっと掴み、肉薄した距離まで引き寄せたアリアルア
「では、そうと決まればやりますか!」
「俺なんも言ってないよ?!」
問答無用で非独り立ちを約束させられてしまったリーヴァ
そんな弟を置いて、機嫌良くアリアルアはさっさと泡を吹くプロクスを大の字にして口許を拭き取っていく
プロクスの着る紅い大きくはだけ伸びた襟元を正す、本職の従者顔負けの手際で、さっさと事を進めていく
「アリル兄さん!俺は何をすればいい?」
やることを次々と消費されて、手持ちぶさたになるリーヴァ
ヤバいこのままだと全部持ってかれる!言い出しっぺなのに見てるだけとか!
焦る弟にアリアルアが手を止める、さらりと垂れかかる髪を後ろへ流して思案顔で、数秒考え込む……何を悩んでの、俺ってばそんなに使えない?!リーヴァが落ち込んでいると
アリアルアが顔を上げる
目と目が合い、その場に静寂が過った……
ーーそして
「そうですね、僕にエールを送って下さい」
良い笑顔で仕事を言い渡された
「出来ればちゃんとした労働でお願いで」
「いや、これ本当に大事な仕事なんですよ、これで僕の捗り(はかどり)がかなり違うんですって」
「捗るってか、二人でやった方が早いよ明らかに」
兄はそんなに自分に仕事をさせたくないのか、それとも本気なのかどちらにせよ、これは自分で仕事を探すしかない……!
頑張れ、社会人として働いていた頃のスキルを呼び起こすんだ自分!!そう自分を励ましリーヴァは、早速目に入ったティッシュの屑を片付けようと手を伸ばし
「ダメぇええ!!」
……た、ところで腕をアカン方向に曲げられた
「うぐぅうううう!……こっちの方が、ダメで、しょ、っうに……」
リーヴァは最後の最期、何とか突っ込みを入れ、薄れる意識のなか体が倒れこむ衝撃が伝わった
そして、リーヴァは静かな眠りについた……
ーー 完 ーー
「嘘だろぉおおお!?なんだそんな終わり方?!!前代未聞だろ、終わりたくても終われねぇよ!!」
意識を失っていた筈のプロクスが全筋力を持ってして飛び上がる、文字通り飛び起きたのだ
「あ、起きたプロクス」
倒れ意識を失った重体の筈のリーヴァがけろっとした顔で立ち上がった
「ほら、言った通りでしょう?」
ポチならこれで一発で起きますよ?覚えて損はありませんよリーヴァ、そうなんだー覚えとく、AHHHHHHHHH !!二人の哄笑にプロクスが終止符を打った
「なんだこれ!!おい、なんだか混乱してきたぞ!」
思考が纏まらずに変な冷や汗が出始めたプロクスを、今仕掛人のアリアルアが嘲笑う
「貴方がグズグズしてるから一芝居打ったんですよ、ポチ」
「お陰でプロクスも起きたし、よかったよかった」
ーー 小悪魔 ーー
(主、買って来ましたよ)
(置いといて、ってなにこれ趣味じゃないんだけど)
(よく見て下さい、リーヴァ様の色を取り入れております、これを知っても趣味じゃないと突っぱねられます?)
(良い趣味してんな、早速着させてもらうわ)




