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小さく大きな勘違い


やっと説明に触れました…!!





しばらくすると店先の大通りにプロクスがいるであろう集団の密集地から、チクショオオオオ!!!と気持ちが押し詰められた雄叫びが、風にさらわれてきたのかプロクスの服の無惨にも千切り取られた切れ端がヒラリと舞った


すると観戦していたザハルがチラリと周りに視線を走らせた

アリアルアもしきりに店内を見ている



「…いないわね」


「はい、プロクスが釣った奴等以外は裏の方へ行っているのでは?……もう日も沈んでいますし」


突然の兄の豹変にリーヴァは訳もわからず若干混乱した、努めて顔に出さないようにしたが額にはうっすら汗が流れた

なになに?え、なんか虫でもいたの?俺虫とか無理なんだけどなー?!


「…どうしたの、虫?」


そうして、出たこのパパに言い付けられた通りの言葉少なめ口調に男の振舞いは、ここで絶妙な勘違いを産むことになった



ガタッ!!


アリアルアが突然席を立ったその表情は驚愕に染っている


そんないきり立ったアリアルアをザハルが宥め席につかせる



「アリアルア、あんたちょっと落ち着きなさい?そんなリーヴァを凝視して……私の棘が飛ぶわよ?」


ここでそれは脅し!!なんてことは言わないでほしい、物事には雰囲気というものが重要なのである、そう重要なのである(何度も言わんで良いわ)



「リーヴァ、気づいてたんですか?…あんなに小さな気配だったのに」


「いや、いたのかなって…なんとなく」


「そうですか…」



アリアルアは驚愕していたプロクスが服を二日連続で着ていると聞いたときより驚いていた、まったくもって神とは思えぬ不潔なポチ…(ポチ止めろ!!それと今は一日ずつ取り替えてんから!)



思い返せば始めにリーヴァ達と自分、あとプロクスがこの太陽街で鉢合わせた時には既にリーヴァ達には水神の精霊と思わしき者達の監視がついていた


…話に聞いてはいたがここまでアレの好き勝手出来るようになっていたのかと呆れにため息が口の中で霧散したほどである



だが流石に監視とめい打つことあって、まだ年若いウィッキスの精霊も気が付かない気配の希薄さであった、なのにそれよりも幼いリーヴァは気づいたというのか……神力もさることながら思慮も深くさらに気配にもさとい、と…心配です



…これで警戒心もそれなりなら僕も心配しないで良いんですがね


そう苦笑しつつも、まだ自分が必要と再確認でき喜んでしまうのはしょうがないことですよね?そう自分に言い訳をした






この小さく大きな意味を持つ勘違い

勘違いの影に潜む真実に気付いたのは、花たる彼のみ



ーー ちょっとした、けど凄い勘違い ーー



(ふふふ)


(どうしたんですかザハル、なにか面白いことでも?)


(兄様?)


(なんでもないわ、ただ幸せだと思ったの(リーヴァを本当に理解してるのはオレだけだということが))



ガシャーン!!


(どうされました王よ)


(いや、なんか割れたみたいだな……誰かが食器で落としたか?



ん?……ってギャアアアア!!)


(見透しの鏡が割れるなんて……不吉ですね)


(リーヴァの寝顔録画してたのに!!)


(なら割れてよかったです、リーヴァ様も一安心でしょうに)


(……一晩ザハルの神力ジャックをバレないように潜り抜けて撮ったのに、大変だったのに



はっ!まさかリーヴァの身に何か?!)


(突飛過ぎやしませんか)






次回リーヴァ状況理解!

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