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兄様は最強…

次話には説明を…!!説明しますので、いやさせます…!!



「主、十分に寝たでしょうに拗ねないで下さいよ…」


ダイニングからフラードが紅茶を持ってきて、まだ膨れっ面のザハルにため息をついた


「拗ねてないわよ」


「ムキュッ!」


そう言いリーヴァを縫いぐるみよろしく膝の上でギュッと抱き締める、当の本人には締められた圧迫でアヒルの玩具のような鳴き声を上げた


反動で前を見ると


「…誰?」


黒髪のドレットヘアーの美形…ワイルドな彫りの深い感じの顔だが誰かの友達だろうか、ごく当たり前と言った様子でたたんずんでいるところを見ると隣に座ってるプロクスの友達かな…?


「え、わかんないのかー…そんなに違うかね?」


「あえて言うなら石と鉱石ですね」


「あ、宝石ではないんだな」


「まぁ、多少は煌めいてるから良いんじゃないの

それともなに石のままにする?」


「主従揃ってワシにきつくない?」


憐れ炎と酒の突っ込みを軽々と伸し花の主従は話を進めていく



「まぁこのぐらい変わっちゃうと判んないもんよー

ね?ウィッキス」


「あーあ…あっさり言っちゃったー」



当ててほしかったのに~とガックリ大袈裟に肩を落とすがそこまで残念な表情はしていない張本人にリーヴァはやっとウィッキスだと認識をはたした


「ウィッキス?」


顔は、信じられないと言ってるけど


「そう、ウィッキスさんです信じて」


ウィッキスの目がうるんと輝k「やめてリーヴァに悪影響が起きちゃうわ!!」…前文の為に本当マジな涙目で訴える(地の文にセリフ食い込ませないでくれェエエ!!)



「そっか…ごめんなさい、気付かなくて」


リーヴァの中では(えー?!何あれ神様ってなんでもありなの?ズルくない?…あれ、なんだろ自分のキャラが薄くて惨めになってきたんだけど?…グスッ)などとまったく今の自分を理解できていない持論のせいで勝手に落ち込み、心の外=外見的にまで影響を及ぼしていた



「なにリーヴァ?…泣かないで?ほらウィッキスなんてボコボコに締め上げてやるからな?」


「うぅっ!!…じぬぅ…」


「兄様…ストップ!ウィッキスは悪くないから、俺が勝手に落ち込んでるだけだから…」


「…リーヴァ…わかったわ

よしよし大丈夫?」


リーヴァの説得によりザハルの魔の手から解放されたウィッキス


「痛?!」バターン!!グキ!!


…落とされたの間違いだった



この様に無敵のザハル(ヤンデレ装備)の守護に加え自身の神力もそのヤンデレに規格外と言わしめた濃さもさるとこながら滑らかな黒髪に涙目のうるるんっとしたオリーブ色の瞳はネコ目で各々のパーツをバランスよく配置した顔は正に美人といって良いものである


しかも前の女としての動作をそのまましてしまっている為けして細過ぎない白いスラリとした筋肉がついて男として主張している手足…身体は性別不詳としたものとなっている



これの何処がキャラ薄いんじゃあボケェエエ!!!(切れんなよ)



「うん…なんか、ごめんなさい」



天の声により落ち込みから持ち直したようだ(介入して良いのか天の声)



「リーヴァは謝らなくて良いのよ!あー可哀想に繊細だからこその葛藤に悩まされちゃったのよね!?」


「…葛藤?…いや、本当に俺が勝手に」


「良いのよ、きっかけはウィッキスでしょ?」


「まぁ、うん

てかどうなってるのウィッキス(の顔)」


「ウィッキスはね?酔いが覚めると顔が改善される体質なのよぉ」


「改善?!すんげぇ失礼だなオイ」


「へぇー…スゴいね」


こうして流されていくのがリーヴァの良いところであり悪いところなのだが…今は突っ込まないでおくことにする



落とされ、ぎっくり腰を発症したウィッキスはリーヴァの向かいのソファで横になり見た目もあいあまってまさにアラブの王といった感じである



「んでさぁ…ザハル」


「なによ」


「今回の依頼内容って教えたっけ?」


「…ふふ!



教えてねぇよォオオ!!」




何処からか現れた棘がしなりブォン!!ピッシャーン!!と音を奏でた


「痛てぇえええ!!…とでも言うと思ったかぁー!」


「やせ我慢しないで良いんで進めません?僕そろそろ外行きたいんですけど」


「涙目なんだけどウィッキス」


「良いんだ…気にかけてくれてありがとねぇリーヴァ…スズッ!」


「あー…気にせんで良いんじゃ、僕が何とかするから、な?(めんどうだから)進めてくれ」


涙ながらの抵抗はアリル兄さんの要望とアルコの補助で早々に流されるのであった



「ザハルは太陽街の砂漠化については…知ってる~?」


「知ってるわよ、昔はゲートの周りには青々とした緑地が広がってたもの…それに比べて今はミニチュアオアシスだなんてお笑い草よ」


「言うね~…耳が痛いよ」


すっかりお馴染みの兄の膝の上、真面目な顔で話を咀嚼する弟の頭をザハルの手はかいぐりかいぐりとまたしてもお馴染みの動きで撫でまくる…もうこの状態にリーヴァは疑問すら持たなくなったのである


怖いなー慣れって、最近すっかり兄に毒され始めたリーヴァである


「じゃあ…、前までゲートの周辺に緑があったんだ?」


それがあのオアシスかぁー…今まで自分がどれだけ恵まれた環境にあったのかはっきりと分かる


「そうだよ~でもねぇ

…あ、リーヴァちゃんには百年前のこと…」


そう言うウィッキスとチラ…チラリとザハルに良いの?言っちゃうよ?良いんだね?と無駄な意味ありげ視線を送るが送信先の彼は弟に愛情たっぷりの視線を注いでいるので一方通行である



「リーヴァも知ってるわよ」


チラとも見ずに返事をする兄にリーヴァが苦言ツッコミを申し立てた



「兄様、せめて目を合わせてあげて涙目だから、ウィッキスめっちゃ涙目だから」


「リーヴァ…こんなヤツになんて優しいのかしら!!」



「お前が厳しすぎるんだろ…

あ、すんません」



プロクスの久々なツッコミにザハルの鋭い眼光が放たれすぐに折れた(心が)



フラードに煎れてもらったローズティはちょうど冷めきっていて


今目の前のザハルと対峙してHPを削られまくったプロクスはそれをスポーツドリンクのように飲みほした(バトルもしてないのに?!)



それは生涯の思いを拳に込めて決勝に望んだボクシング選手が如く疲労感を漂わせていた、おそらくここに彼の精霊がいたとしたら間違いなくそして早急に真っ白なタオルを差し出したであろう、退場である


気のせいか何処からか試合終了のゴングが聴こえてきた



その様子にリーヴァは自分をだっこしている兄は最強なんだな…逆らっちゃいけないなと自分に暗示をかけていた、若干遠い目をしていたのはご愛敬ということで見逃してほしい



「これ以上被害者出したくないからさぁー…ちゃっちゃと説明するね~」


「そうですね、こっちに飛び火して二次災害…なんて冗談じゃないですし」



真っ白な灰になったプロクスに薄情な傍観者であり続けたウィッキスとアリアルアの危機感は煽られ、次は自分次は自分…と冷や汗を拭いザハル(魔王)と向き合う…あぁまだ眠たげな目をしている末弟にめっちゃ癒される…


このとき兄達は勘違いをしていた、リーヴァは眠いのではなく現実から逃げていたのである精神は今桃源郷に飛んでいた(どこまでいってんの?!戻ってきて我が子よォオオ!!)


ふと誰かが切羽詰まった叫びで自分を呼んでいるような気がしてリーヴァは無事桃源郷から生還した


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