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やきもち

更新いたしましたm(__)m



「え?……ごめん、もう一回言って?」




目の前でニコニコと笑っている兄様……聞き間違いか?

俺、まだ寝ぼけてんのかな?

目覚ましに飲んでいる珈琲をチビチビ飲みながら思う





「あらあら、仕方いわねぇ~リーヴァったら!

だ~か~ら……うちにお泊まりに来ない?長期で」




やっぱり、聞き間違いじゃなかったー!!

兄様の家に泊まるってことは街に出るってことだよな…しかも長期…













はい、無理ですな

人…違うな、神見知りナメんなよー?(ヒッキーなだけだろう)

俺なんか神々の視線でノックアウトだよ?!










「兄様…俺、神見知りで…それはちょっと……」



頼む!察して兄様!!


「嫌 (はぁと)」





即答かよ!!危うくソファのクッションを投げそうになる自分を抑える



「…なんで?」



相対する兄様は涼しい顔でアリル兄さんとお紅茶を啜っている…プロクスに給事されながら



「なんでって…リーヴァと一緒にいたいからよぉ~」




兄様はね?とアリル兄さんと相づちをうちつ




「そうですよリーヴァ、もちろんリーヴァがザハルの邸に泊まる間は僕も出来るだけ遊びにいきますから、怖がらなくても大丈夫ですよ?」





昨日から…兄様もアリル兄さん妙に結託するね…?


並ぶ二人を見てまたもや昨日と同じように心にモヤモヤとした気持ちが立ち込めてきた





なんか嫌だなぁ……見たくない




「…兄様もアリル兄さんも俺をだしに使わないで二人で仲良くしてればいいんんじゃないの?」




俺の突然立ち上がり言い放つとキョトンとする二人、プロクスなんか紅茶を溢してる…あ、パパがイスから滑り落ちた





《リリリリリーヴァ、それって…!(嫌だって、見たくないってまさかぁ!!!!)》




「……え?ど、どうしたのですか?リーヴァ」



アリル兄さんが心配顔でこちらを見てきて、何故かパパの表情には焦りが浮かんでいる






そんな二人を見て

あ…八つ当たりだ、これじゃあとハッと我に返る





兄様もアリル兄さんも……誰も悪くないのに…俺が勝手に空気を悪くしてる…




「ごめん…何でもない」



自分がここにいたら、また同じようにしてしまいそうで、目線を上げればいるであろう兄様の顔も見れず俯きながら踵を返すと…




「リーヴァ…」


兄様の声が聞こえたと思うと後ろから覆い被さるように抱き止められる





「は、離して…」


嫌だ嫌だ!これじゃあ、惨めじゃないか…


離してくれるよう抗う、が




「嫌、ねぇリーヴァ?

…お前もしかしてオレがアリアルアをかまってるからやきもち妬いたのか?」




首に兄様の息がかかりくすぐったいような不思議な感覚が俺を襲う




「…んっ……何でもない」


図星をさされ意地になり、一貫としてしらを切る


「何でもなくないだろう?」



優しくまるで甘い睦事のような声に気恥ずかしくなる



「何でもない…!」



「本当に?」



どこか楽しむような兄様の様子にしらを切るのは無理だと悟り




「~~っ!そうだよ!

やきもち妬いたよ!!悪い?!これで満足だろ!離せ!!」




はんば自棄で叫ぶように言った俺の期待に反して返ってきたのは強い拘束感と



「…クスッ

そんなこと言われて話すやつがいるかよ?


ごめんな?リーヴァ…お前が一番大切だよ」




甘い束縛の言葉だった



暫くして頭に上がっていた血が下がった俺はまず兄様に謝る




「兄様…ごめん、

俺嫌なこと言った」





「良いよ…気にしてないから

寧ろ、嬉しかったぞ?」



「…嬉しかった?」





兄様の指先が肩を型どるように撫でる



「あぁ…それだけ俺の事が好きってことだろ?」




そして、脇を差し掛かり…



《ストォーップゥ!!!!!!!

ザハル…それ以上はダメだぞ!!泣くぞ?!》



パパが制した



そこで流されそうになった自分にハッとしながらもアリル兄さんやプロクス、そしてパパにあやまったのである






ーーお泊まりとやきもちーー




(リーヴァったらかっわいいな~っ!まったくよぉ!)


(……いつまでも抱き締められるのだろう?)



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