似た者親子
あれ?
話が進まない……これ、これがスランプだとでも言うのですかぁああ!!神よ!!!
ガチャ…パタン……
「ごめんなさい、リーヴァ
リビングが少し汚れちゃったの…だから上に行きましょ?」
「え、でもリビングにはパパ達が……」ガチャ
扉を開けると
ーーなんということでしょう!黒と青で統一されていたはずの部屋が匠《兄様》の手により黒と紫色のコントラストで調和されたミステリアスな部屋に大変身を遂げたのです!ーー(劇的ビフォー〇フター?!)
理由は恐らく、料理に使用したトマトの赤と思われる、てか思いたい
そして中央には元凶であろう三体の屍が……バタン
「上に行こうな」
「了解した兄様」
恐ろしや兄様(疑問符が無かった…!)
そうして俺は黒い兄様の何かに屈して上の自室(研究室)へ向うことに
「リーヴァ!!
ハーブでローズマリーとペパーミントのアロマオイルって出来るかしら?」
「それは良いかもしれない!
やってみる兄様!!」
いやー兄様がどんどんアイデアを出してくれるから手が止まんないわ、本当
え?何か忘れてる?ナイナイ何も忘れてなんかないから
《忘れてるわぁああ!!
思い出して!我らを忘れてる!!》
自己暗示をしていると下で屍と化していた筈のパパ達が扉から現れる
「うぉ!(やっべ!……せっかく忘れていたのに)ーー思い出してしまった…!
こうなったらもう一度っ…!」
《どんだけ必死?!》
「それより、下の部屋はちゃんと片付けたんでしょうね?」
「はっ?!ありゃあザハルが……「あ"?」…ウソ、ウソだから!!お、俺達がやりました!」
「何を戯れ言を…!
ざ、ザハル僕は何もしていませんよ!」
「証拠隠滅しようとはしてたわよね?……こちとら全部見てんだよ、逃げられると思うなよ?」
あかん、あかんわあれ
兄様っておねぇキャラという設定があった筈はのにどんどんヤーさんキャラに染まっとるがな!!
「ははは!おらよ!!何か言うことあんだろ?」
兄様……兄様ってさ花神じゃなくて本当はドS神じゃないの?
《我もそれ思った》
「………やっぱり?」
そうお互いの見解に頷きあっていると
「なぁに?二人ともないしょ話してぇ……なに話してたの?」
魔王様が降臨なされた
「《イヤイヤ、ナニモ
あ、それよりもプロクス達に掃除に行かせなくていいんデスカ?》」(生け贄?!)
「あら、そうだったわね♪
…逝くぞ?バカ共」
「漢字!漢字がダメだ!イケナイどころへ行っちゃうからそれ!!!」
「本当に似てますよ君達!!
特に長いものに巻かれる主義の所とかが!!」
そんな突っ込みはズルズルと兄様に引きずられ遠ざかって行った
(パパ、新しいアロマオイル創ったんだ)
(どれどれ?おぉ!これ良いな!)
(ありがとう)
(なに、それはこっちのセリフだ)
うふふ、あはは~
恐怖により壊れかけた俺達が正気に戻ったのは兄様が来てからの事でした
ーー平和って良いなーー
((あいつら覚えてろっ!))
(ふふ、あんたたちが覚えてたらの話だけどね?)