突撃訪問!!
読んで下さっている読者の皆さま!!
これからもよろしくお願いいたします\(__)
「………う…………ぐ?」
朝 起きると一緒に寝ていたはずの兄様が何処にもいないことに気が付く
「……え…?」
昨日の事もあったせいか不安になり、夜着のまま兄様を探しに屋敷を早歩きで回る
「兄様?隠れているなら出てきて下さい……兄様…?」
浴室、トイレ、リビング、キッチン、まさかと思い研究室まで確認したが結局兄様は見つからないまま
一人で帰ってしまったのか?いや、昨日の兄様の様子からしてそれはないだろう
……もしかして何かあったのか?
「そんなまさか、いや…でも……!」
最悪の事態を想像した時、玄関から何やら言い争う今まさに探している兄様の声が
本当に何かあったのかと慎重に玄関に忍び寄ると……こちらに背を向けて仁王立ちしている兄様と神らしき二人組が対峙していた
飛び出そうにも空気があまりにも険悪なためにタイミングを見計らっているとと、突然 大声が響く
「だから!!昨日 お前が連れていた奴を連れてこいって言ってんだろが!」
昨日って俺のこと?
そう言って紅く撫で付けてある髪を少し振り乱しながら、壁に拳を叩きつけて美丈夫な青年が兄様を睨みながら唸る
髪同様深紅の瞳が鋭い光を称えていてまるで肉食獣のよう
「静かに出来ねーのか堕犬
リーヴァは今寝てんだよ」
そう言う兄様は男気溢れている
昨日までの兄様は一体?
てか、起きてます
すみません
「確かに煩いですよ堕犬」
えぇー…
意外にも兄様の言葉に頷いたのは、美丈夫の連れの……あれ美神じゃね?前 見たよ?あれ
あの女が死にたくなるような白磁の肌に、俺とは対象の白銀の髪に瞳を持った美青年に激しく見覚えを感じ、思わずまじまじと見てしまう
ーーそれが仇となった
美神がこちらに気付き、歩いて来たのである
いきなり動き出した同行者に驚きつつも、紅の青年がこちらに目線を向け
兄様は俺が居るのに気付きこちらに駆け寄ってくる
俺にはそれらの動作が妙にゆっくりに感じた
まぁ、間一髪 兄様より早く俺の手を美神に引かれた瞬間 現実に戻りましたけどね
あー、引っ張り出される~
「あーー!やっと見つけたぜ!!てか何で隠れてんだよ?!」
紅の青年は俺を見ると目潰しをするかのような勢いで指を指す(こっえーな!眼球抉る気かあんたは!!)
「黙れ堕犬」
「俺は犬じゃねー!!」
「リーヴァ大丈夫か?」
「無視っ?!」
けれど兄様がまたも男らしく助けて下さいました(カッコいいな!おねぇキャラどこに置いてきた?!)
あぁ、もう収集がつかないなと諦めてパパの城の方を見ていると
「すみません、僕 いい加減立ち話も疲れたんですけど」
その時、時が止まったと言っても過言ではない
兄様だって固まってるし
……この喧騒の中、冷静にかつ我が儘を通した美神が少し、ほんのちょっぴりですが輝いて見えるのは俺だけかな
「ちっ、仕方ねぇから上がれ
……リーヴァはこっちよ?」
「あ、復活したんですね兄様」
どうやら兄様のおねぇスイッチが入ったらしく、そそくさと俺を引っ張りながら、先導して行く
フローリングでよかったわ、お陰で引き摺られても痛くない
そんな俺の後ろには押し掛けコンビが着いてきている
二人の視線を不本意ながら独り占め
どうなる?!俺!
ーー 来ちまったぜ!!ーー
敢えて突っ込まなかったけど
ここ俺の家だからね!
後、喋らせて!!主人公だから!!