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尋問からの相互理解

おねぇに思わぬ形で暴露することになってしまった今日


何故かそのままパパに手を引かれおねぇと共に城へ入城することに(途中でパパの遣属精霊《使用人》の目線がビシバシ背中に来た)

しかも、パパの部屋に入った途端パパによって命綱とも言えるローブを剥ぎ取られ、お見合いよろしくテーブルを挟んでソファーに座ってしまったのである


「(……誰か、助けてください)」

見てる!もーれつに見てらっしゃる!

つーか、何か話せよ!

何?私が話さなきゃいけないのこれ?

いやいや!無理だろこれは砂漠で白熊捕獲しろって言うようなものだろ




《流石にそこまででは無いだろ、頑張ってみろよ?ほら》


いきなり隣から聞こえた声に驚きつつも見ると、いつの間にかあたかも当たり前の様に隣に座るパパ


「あ、それパパが言っちゃう?

っていつの間に?!隠密か!」


《凄いだろ?》


何故か胸を張って嬉しそうにしているが、

これはほっとこう




「(澄んだ空だなー)」


窓から切り取られた青空を仰ぎみる(逃げんな!)












「ねぇ、良いかしら?」


すると、先程まで空気と化していたおねぇがこちらに声を掛けてきた


はっ!わ、忘れてたー!!(そりゃ酷い!)

てか、意図的に流そうとしてのに!(なお酷いわ!!)





「……どうぞ」

緊張感漂う中、仕方ないのでおねぇの言葉に応える


「ありがとう」


「色々聞きたい事があるんだけれど、取り敢えず貴方それが素?」


「あの……それとは?」


「全部よ、門前からさっきまでの」


「はい、……すみません」


答えるとおねぇの顔には、青筋が……!

こえーよ!


「別に謝れとは言ってないわよ!

それより、お父様の時と随分テンションが違うわね?ーーなんでだよ?」


足組み替える仕草は優雅と言っても差し支えないものなのに、御声が男らしくいらっしゃる


「……(よし、無心になろう)」


……うん、やっぱ無理だ

足が小鹿の様になって、無心以前の問題だわ!

話せないんです、この頃心を読める人としか話してないからってパパだけだわ




《はぁー…、おい、止めてやれザハル》


「だってぇ……お父様」


パパが制すると良い女声のお返事を返すおねぇ


《こいつは照れ屋でなそのうちお前とも打ち解けてるだろう、今はこれで勘弁してやれ》


「嫌よ!ねぇ、聞いて?油神、私別にいじめる気もからかう気も無いのよ?寧ろ初めっから可愛がる気満々だったんだから」



「……え?」


「そう!その態度よ!おどおどして!別に取って食いわしないし、話そうにもフードで顔見えないから目も合わせられないしでイライラしてたのよ!他にも理由あるけど!」


「それで、あれですか」



おねぇに初め貰ったラベンダーを思い出す



「まぁ、私も悪かったけどね?

本当なら末っ子が出来たって知って最初に可愛がりに行こうと思ったのに、お父様が独り占めしてるし!お家が出来たって言うから行こうとしたら迷走の樹海で行けないし!やっと会えたと思ったらこんなってあり?!って思ったら八つ当たりしちゃったのよぉ、ごめんなさいねぇ?お兄ちゃんが悪かったわぁ!謝りたくて決死の覚悟で今日貴方の家に行こうと思ってお土産持ってきたのよ?

………お願い許してぇ~!」



ノンブレス!!

しかも、何気にお兄ちゃんなんだ(そっちか!)



綺麗な花束……私は



「お、俺もごめんなさい、ーーーー兄様」


私も悪かったんだよな、こんなに想ってくれていたのに自分のことしか考えないで


「もう、良いのよぉ!!

流石、私の弟本っ当にかわぃいわぁ!!

ほら、もっと顔を見せて?」


謝ると抱き締めて、頭を撫でられる

髪型がグチャグチャになるとか気にならなかった、寧ろ嬉しくておねぇ……様の背中に手を回す


意外がっしりしてるなあ、背なんて私も高い方なのに顔一つ分高い、これがお兄ちゃん、か


「……うん……ありがとう」ボソッ


「ん?何か言った?えーっと…」


「……リーヴァです、兄様」


「リーヴァね?良い名前じゃない!

私は、ザハルよぉ!よろしくねぇ~!」


《仲良きことは美しかな、だな(思ったより可愛くて末っ子を独り占めしたかったからローブを勧めたなんて言えん……)》





ーー 仲良くして?マイブラザー ーー



あ、パパへのお土産……


進まないっ?!


でも、頑張ります!



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