担当:蛍
ファイル・0 キャラ雑談5
「杏さま、ご気分はよろしいでございますか?」
「まだすぐれぬのなら、まだ寝ていた方がよろしいかと」
珍しく、智香から杏に声をかけて来た。
今までは、いつでも智菜からかけてくるのに。
「ありがとう。もう、大丈夫ですよ。……あの、理奈さんは……」
智菜と智香を交互に見ながら、杏が問う。
「杏、おはようござます。理奈なら、寝てますよ」
「正確には俺が寝かせた。強制的にな」
幸と蛍の声が上からふってくる。
「でもあいつだけが悪いんじゃねえ……俺たち皆が、駄目なんだよ……」
蛍の声に沈む一同。
どんがらがっしゃあああああん!!
「い、痛いっすよ〜理奈はん〜」
「じゃかぁしい!アタシの方が痛いんだっての!」
「セーカ君を下敷きにしといて、その台詞はないっすよ〜」
「なぁくぅなぁぁ……蛍に殴られたとこまだ痛いんだから!」
寝室から出てきた理奈と星花が、見事に落ちたらしい。
しかも、盛大に音をたてて。
星花の上に落ちた理奈が、大嘘の演技をしているのがなんとも悲しい。
「あ、皆どしたの?空気が重いよ?」
「なんかあったんすか?」
きょとんとする理奈と星花の質問に答える気になれない。
蛍が無言で5本目のビデオを入れた。
「”起動”」
とは誰も言わない。
ここは、赤い夢。
どんな人間でも持っている世界。
そこに彼女達はいた。
そこで待機していた。」
自分達を呼ぶ、人間の助けの声を。
7人で話しながら、助けの声を待っていた。
迷える子羊達の声を。
助けの声を彼女達は、迷える子羊の声と言っていた。
7人は能力を生かして、迷える子羊を己のやり方で解放していくのが役目。
姿を見せることも、隠すことも、その者の勝手。
どう助けるかは、7人とも違う。
さあ、7人7色始まりです。
なんで?
なんでみんな助けてくれないの?
私のこと、見てくれないの?
理由分かってても、願わずにいられない―――
ファイル5 担当・蛍”KEI”〜対の存在は必ずいるの〜
コツコツコツ……
女教師の後ろについていく少女がいた。
真っ黒のランドセルに、おかっぱの髪。
顔立ちは整っていて、日本人形を思わせる顔だった。
「はい、ついたわよ。3年1組。ここが今日から貴女が勉強する教室よ」
教師はニコリと笑いかけ、ドアを開ける。
ガラガラと五月蝿いドアが開くと、生徒たちは一斉に席に着こうと慌てだす。
「はい、みんな。おはよう。今日は転校生を紹介するわよ」
そう言って、教師は片手を少女の肩に置いて、お決まりの台詞を吐いた。
「今日から皆と一緒に勉強する、綾小路 蛍さんよ。 仲良くしてね」
子供たちが元気よく『はあい』と返事をすると、やはりお決まりのように 「ヨロシクお願いします」 と蛍は頭を下げる。
どことなく顔が引きずっていたのは言うまでもない。
****
「――――なんだか、蛍さまが可愛らしいでございます」
「いつも、武将姿しか見たことない故、新鮮でございます」
智菜と智香はどこか嬉しそうに言っている。
というか、この住人達、着替えと言うものをしていない気がするが……まあそれは置いておこう。
さて。
今回の子羊は小学3年生の坂元百合、♀。
本来なら身長で言っても智菜や智香が行くのがいいのだが、このファイルに2人もいらない。
智菜と智香は2人でいつもファイルをこなしていた。
その姿はまるで大切な何かを守るために見えてくる。
その大切なものが何か……それはわからないが兎に角、この時期に一番ストレスが溜まっていて、
坂元百合の援護が出来る人物を相談した結果が蛍だったのだ。
まあファイルの内容的に、理奈でもよかったかもしれないが。
そんなこんなで、蛍は自らの身長を縮め、黒いランドセルを背負い百合の下へと潜入した。
『死んでも赤なんつー色は、ぜってー嫌だ!!』
赤い夢で連呼していた言葉通りに黒いランドセルを背負って、蛍が挨拶を交わした後、
理奈達は一斉に吹き出したと言う事実を知られたら、十中八九、半殺しにあうだろう。
女武将がものすごい形相で着替えていたのを思い出すと背筋が凍りそうだ。
蛍のプライドが破片も残さずに壊れたのではないかと思うくらいだったから。
「……歳の差が心配です」
「杏、蛍がいたら殴られてると思いますよ?」
「……ですね」
心底心配している杏の声はすぐさま幸の言葉によって消された。
幸の言葉に、杏は安心したようだった。
笑い方が少しやわらかくなっている。
「――――――あんたまで過去にとらわれないでよ?蛍」
理奈は皆から離れて、スクリーンを見る。
その目は厳しかった。
****
「返して!」
「んなこといって、返す馬鹿がどこにいるんだ?」
蛍が声の方へ目をやると、教室の後ろで百合の筆箱がボール代わりに蹴り飛ばされていた。
勿論、お約束のパターンで、パスでまわしながらだ。
今までもされていたのだろう。
筆箱は、異様に黒く、ガタガタだった。
「返してってば!」
百合は、必死で取り返そうと、パスされたと同時に取りに行くが、
やはり、他の男子に道を阻まれてしまう。
「っるっせーなぁ……!」
「則、パス!」
則という男子に、筆箱が渡った。
このクラスを牛耳っている奴だと、蛍は一瞬で見分けられた。
『大将って奴は、どこでも同じだな。いつの時代でも』
則、こと、大家則。目つき悪くて、3年生にしては、デカイ身体。
なにか、習ってるのか、結構体つきがいい。
「なあ、何であの子虐めてんだ?」
唐突に、隣の席で本を読んでいた佐藤瑞希に聞いたが、 答えは返ってこない。
『……こいつ、ホントは助けてーんだな、百合を』
蛍は瑞希の本を持つ指に、かなりの力が込められていることから推測した。
虐められている者が、たとえ親友だろうと 『助けてしまえば、自分も標的にされる』ことが怖いのだ。
『我関せず、見てみぬふり……か……俺の時と、ホント同じだぜ』
反吐が出るとはこういうことを指してるんだと心底思った時だった。
「やめてぇ!」
「―――――ほら、返すぜ」
則の手から百合の筆箱が返された。
ただ、カンペンケースだったため、あちこち凸凹な上、
最後に則が上から踏んづけたことで、もうカンペンケースは使えない状態になってたが。
「明日はもっと丈夫なやつ持って来いよ?」
「俺等の楽しみがへっちまう!」
男子の笑い声が狭い教室に響く。
30人中20人が男子のため、女子は黙って何も出来ない。
ひたすら怯え、ひたすら願うだけだ。
『標的が自分に代わりませんように』と。
「迷える子羊NO・96、坂元百合に接触成功」
蛍の独り言が聞こえたのか、それとも自分に近づく者が怖いのかはわからない。
百合は突然肩を叩いた転校生を見るしかなかった。
しばし無言の時間が流れたが、百合は逃げるようにして走り出す。
条件反射で後を追う蛍。
「幸!百合はどこだ?!」
【その十字路を右手に行ってください】
幸の的確な予知能力で、蛍は百合を見つけることが出来た。
人気のない道を全力疾走していたのだろう、百合の肩が大きく揺れている。
「百合!」
声に驚いたのか、百合はまたもや走り出す。
と同時に幸の声が聞こえてきた。
【左から軽自動車が!猛スピードで!!】
聞き終わらぬうちに、蛍の身体が動いた。
「百合!!」
叫びと同時に、百合を突き飛ばす蛍。
きぃぃぃぃぃぃ!!!
百合は呆然としていた。
何が何だかわからないのだ。
『助け、てくれたの?』
目の前に蛍がうつ伏せに倒れ、右には軽自動車が電柱にぶつかったようで、 車のフロントはペシャンコだった。
『あ、逃げてく……』
軽自動車に乗っていたメンバーは、何とか自力で脱出したらしい。
車の状況を見、蛍がピクリとも動かないのを確認した途端、彼等は初めて顔を青くした。
何度も転びながら、その場を離れていくのを百合は黙って見送った。
『……私、怪我かすり傷なのに……』
百合は白いスニーカーに赤い液体がついていることに気が付く。
よく見れば、すでに靴下が赤く染まっていた。
『これ、誰の血……?』
目の前に答えはでていた。
だけど、認めたくなかった。
しかし、百合の願いは虚しく、蛍の周りに血の池が出来ていく。
「ぃ、いやぁぁぁ!!!」
百合の絶叫を弁当屋のおじさんが聞きつけ、かけつけた。
おじさんの携帯で、119番をし、救急車がきたのは、事故から10分後のことだった。
****
今までも学校に行きたくないと思ったことはあった。
でも、今回のことは百合の心が深い傷を負った。
空は、澄んだ青色なのに、心の中はドシャブリの雨だ。
「百合、そろそろ行かないと」
母の言葉に促され、仕方なく靴を履き、学校へと向かう。
今日は、土曜日だと言うのに。
「綾小路さん、大丈夫だといいけど……」
ポツリと呟き、空を見る。
雲ひとつない、空を。
―――同時刻―――
「だぁかぁらぁ!俺は、もう大丈夫だっていっんだろ!」
「しかしね、綾小路さん。貴女は昨日大量出血で瀕死の状態――」
「このとーり、ピンピンしてっだろ!金はちゃんと払うから、退院させろ!!」
東渡病院の集中治療室では、院長と蛍が言い争っていた。
もう、1時間は言い争っている。
互いに引かないのが原因だ。
【蛍さん、気持ちはわかりますが一応、念のために入院された方が】
【あのな、杏と幸の治療で俺はピンピンしてんだよ!
それに、俺は入院しにきたわけじゃねえ】
杏の忠告を耳にいれず、蛍は退院させろと言い続ける。
【ちょいと、蛍。本当に大丈夫なんだね?】
【理奈まで疑うのか?!俺は―――】
【ならいい。早く学校行きな。百合ちゃんがあんたのことで虐められてる】
理奈の言葉を聞くと、遂に蛍は強制退院……というより脱獄。
風のように跳び、クラスへと向かう。
「おい、幸。なんで百合が虐めにあってるかを簡潔に詳しく説明しろ」
無茶な注文をつける蛍の目は、死んではない。
一方、病室では腰を抜かした院長等数名が座り込んでいた。
「な、なんなんだ?今のは……」
夢であって欲しいと、誰もが思ったに違いない。
****
「疫病神、くんな!」
「転校生が可哀想だよなぁ。お前なんかの為に犠牲になってよお」
しっしっ!と犬でも追い払うように手を動かす奴、一方的に精神攻撃をする奴。
そんな連中に百合はひとりで囲まれていた。
「もし、死んだらお前が責任取れよ?」
ずいっと顔を近づけていってきた。
「わ、悪いのは―――――」
「お前がちゃあんと左右確認すれば、起きなかったんじゃね?」
悪いのは、突っ込んできた軽自動車なのに、全てを百合のせいにする男子たち。
それをひたすら見続ける女子たち。
いつもだったら、誰も見ないが今日は誰もが見ていた。
もとい、見せられていたのだ、強制的に。
標的が問題を起こしたら、どうなるのかを見せ付ける為に。
だから休日なのに教室に皆が集まらされた。
互いを監視する為に。
自分たちの手に、実権が確実にわたるように。
「かけろ」
短い則の一言で、百合は残飯まみれになった。
「うっわ!くせー」
コロンとバケツが音をたて、女子たちの方へ転がっていく。
「おい、坂元〜なんで服くせーんだよ?」
鼻をつまみ、笑いながら話す男子たち。
「おいおい、服が臭いんじゃなくて、坂元が臭いんだろ?!」
そんな2人に、ツッコミを入れる奴。
そして、そんな中ひたすら震え、涙を落とす百合。
それを何も言わずに見続ける大家則。
うつむき、百合を見ることが出来ない瑞希。
その手は、硬く握られていた。
「そんだけ助けたいって気持ちあんのに、おしいぜ?瑞希」
窓の方から声がした。
「ちょっ――――」
瑞希も百合も誰もが目を見開き驚く。
青空をバックに窓枠に座っていたのは、綾小路蛍。
いや、正しく言うなら蛍だ。
彼女は、もう、小学3年せいではない。
赤い夢の住人がよく知っている、蛍の姿に戻っていた。
「後一押しで、お前は百合を助けられるのによ。
ま、その『一押し』がどんだけ辛くて怖いかはわかるけどな」
おかっぱの髪が風で揺れる。
整った顔立ちは、日本人形を思わせる。
「―――――綾、小路……蛍?」
初めて則の表情に変化が見られる。
昨日の今日で退院してきた上、無傷で自分より大きめの身体になった蛍に驚いたのか。
まあ、大概の人は驚くだろう。
当の本人は、平然と則の前に立つ。
「お前の父親の会社、合併なんだってな」
無表情で淡々と則に話しかける蛍。
則は何も返さない。
「―――百合の母親の会社だろ?合併先って」
一瞬、則の目が見開かれた。
「会社の規模は、百合の母親が社長の方。
いくら、お前の父親が社長でも、叶わ―――」
蛍が言い終える前に、則の拳が蛍の顎に当てられていた。
怒りからなのか、則の肩が震えている。
「……なんか、女なんか………俺たち『男』のゆうこと聞いてりゃいいんだ!
何で、男が言いなりにならきゃなんねーんだ?
明らかに、男の方が上だろうが!!」
則が一気に本音をぶちまけると同時に、今度は蛍の腹を蹴る―――が。
「ばぁか。調子こいてんじゃねーぞ?あ”?!」
則が蹴飛ばしたのは、蛍が手にした十字架だった。
うっすらと勾玉が彫られている十字架。
蛍が十字架を引くと、則はバランスを崩し前に倒れる。
小さく、舌打をする則に向かって蛍が一喝する。
「男が上だとか、女はでしゃばんなみたいなこと言ってたけどよ。 それって、古すぎだぜ?今は女の独身が多い。
ほとんどが、働いてんだよ。遊んでるんじゃねえ…… 母親のぬくもり知らねーお前に、言っても無駄だと思うけどな」
冷たい目で、則を見る蛍。
十字架を握る手は汗をかいていた。
何故かいているのか、自分でもわからない。
『てか、小学生に何説教してんだ?俺。第一、小学3年でこんな話になるか?!』
とまあ、内心かなりツッコミを入れていたが。
「……っ……たったひとりで、俺たちにた、たてつくのかよ!」
ひとりの男子が百合にカッターの刃を顔に当てた。
彼も怖いのだろう。
声が上ずっている。小さく、小刻みに身体が揺れている。
リーダーの指示もないし、蛍の目つきは悪くなっていく一方なのだ。
なにかをやらなきゃ、誰かを人質にしなきゃ、勝つことが出来ない。
『そうしなければ、自分を保てない』のだ。
「弱いな、まだ心が」
蛍は呟き、男子を哀れむように見た。
その視線は、その男子だけではなく、クラス全体に伝染していく。
「……確かに俺は、百合を助けに来た。
だけど、今、百合を助けられるのは、助けるのは俺じゃない」
十字架を放り出し、静かに笑いかける蛍。
とても、優しい笑顔は心を癒し、勇気を分けてくれた。
「……いい加減に、して!」
声と同時に、十字架が男子の後頭部に当てられる。
当てたのは、蛍ではない。
「……み、ずきちゃ」
「ごめん、ごめんね!ずっとひとりにして!!」
十字架を当てたのは、佐藤瑞希だった。
十字架を放り出し、百合へ抱きつく。
残飯まみれの百合を抱きしめる瑞希。
躊躇していたものの、最終的には身を預けた百合。
そんな2人に微笑みかけると、蛍は十字架を手にし、 宙に大きな十字架を描いて姿を消した。
****
「ようこそ、天地の裂け目に。迷える子羊、坂元百合とその親友、佐藤瑞希。 俺は蛍。この赤い夢の住人のひとりだ」
2人は驚いて声が出ない。
蛍は武将の格好をしていた。ただ、刀ではなく十字架を腰に刺している。
はっきり言って、男といっても通じるのではなかろうか……
「あ”〜その格好については、つっこまない方がいいぜ?俺、殴られたし」
蛍の背後から、聞きなれた声。
頭をさすりながら蛍の背後から顔を出したのは、大家則本人だ。
思わず百合たちは抱きついてしまう。
「んなに怖がらなくても大丈夫だぞ?百合、瑞希。 お前等寝てる間に、十分説教しといたからな」
にやりと笑う蛍の視線は、自分たちとは大差ない笑顔。
つられて百合たちも笑い出す。
そんな百合に則が近づき、 「わ、悪かった」 と小声で言った。則の顔は耳まで真っ赤だ。
とてつもなく、恥ずかしいらしい。
「そんなに恥ずかしい思いするんだったら、最初からやめてよね」
百合はプイッと顔をそむける。
「ホントにもうしないわけ?」
則の目をじと〜っと見る瑞希。
何も言わない、言えない則をからかっているのがみえみえである。
「続きはホントの世界でやってろ。今、お前等を戻すから」
蛍は十字架を則に当てる。
「もう、虐めんなよ」
対して則は親指を突き出し、消えた。
「瑞希、お前はよく頑張った。百合だけじゃねー
これから先も、今日みたいに勇気を出せば、大丈夫だ。助けられるぜ?」
瑞希は笑って消えていく。
「――百合、この世には対の存在がいることを忘れんな。
虐める奴がいるように、助けてくれる奴も必ずいる……どんな形であれ、お前は決してひとりじゃねーからな」
百合は手を差し出したが、蛍は掴むことが出来なかった。
なんで?
なんでみんな助けてくれないの?
私のこと、見てくれないの?
理由分かってても、願わずにいられない―――
願わずとも、キミのこと助けてくれる者は必ず現れる。
だけど、助けを待ってるだけでは、立ち上がれなくなってしまう。
一番の敵は、自分自身だから―――
****
「おかえり、蛍」
「たでーま、理奈」
パンと互いの手を叩いた。
2人とも、いつもの表情だ。
「蛍、貴女の傷は大丈夫ですか?」
「は?」
怪我なら幸と杏が治してくれたろ?という表情をして幸を見る蛍。
「蛍さんが過去に受けた心の傷のことですよ」
優しく杏が補足してくれる。
「顔色からすると、大丈夫っすね!兄貴」
にっと笑いかけてくる星花に、思わず蹴りを入れる蛍。
「〜何するんすか、兄貴ぃ〜」
「……てめえの心に聞いとけ」
すでに漫才になりかけている。
「どうやら、蛍さまはなんとか大丈夫のご様子で安心しました」
「いつもの光景で、わたくしも安堵しております」
智菜と智香が顔を見合わせてニッコリ笑う。
「んじゃ、今から打ち上げしよー!……ってて」
元気よく声を上げると、蛍に肘当てを食らう理奈。
「まだ、最年少組みが残ってるだろ」
グリグリと、こめかみに拳を当てる蛍。
残りの5人は、いつもの蛍で心底安心していた。
お久しぶりなRueです。
リメイクしないまま載せたと言う感じです;
この話、何年前のだろう……
次回は前編後編になります。
最後は誰だかわかりますね?
では、リメイクせずに載せるかと思いますがよろしくお願いします。
Rue