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ゴキブリの方がまだマシだ

フゥ〜〜(タバコを吹かす)


ハァ、、

俺の名前は金丸海斗'カナマルカイト'

29歳

どこで人生を間違えたんだ、

小、中学校の時は運動神経が良くルックスもそれなりに良く女子たちからも

人気があった。


正直、女に困った事なんてなかった。


俺は人とは違う!きっと将来、ビッグになって'綺麗な奥さん'

'可愛い娘、息子'に囲まれて

一戸建てマイホーム!!

連休には海外旅行!!



そんな日々を過ごす事を疑いすらしなかった


そう思っていたのに、


気づけば29歳工場勤務  手取り17万の

1日10時間労働


19歳の時に親友の拓也に誘われたばっかりにパチスロに

どっぷり浸かってしまった、、、

当時付き合っていた彼女とデキ婚し

早すぎた結婚に俺は大人になれなかった、、

給料が入れば

パチスロ三昧で3年で離婚届をつけつけられた。


今思えば当然の結果だ



他に熱中するものが何もなかった、

俺にはパチスロしかなかったんだと正当化し

開き直ってた。


消費者金融の借金は4社で240万円

クレジットカードは滞納を繰り返し

失った、

完全なブラックリスト


それでもまだ休日にパチスロを打ちに行く

もう戻れない。

あの頃に戻りたい。


あの頃?、、


いつだ?


いつから間違えた、俺の人生


'ススススス'


足元にゴキブリが過ぎて行った。


いいよなー

お前らは

勝手に人の家に入って

飯が食えて、お前らは催促の電話もこないし

いいよなーー!


俺と変わってくれよ人生!


と今の俺にはゴキブリに嫌悪感も何もなく

缶酎ハイ片手に


カビとヤニの匂いがする布団に寝転んだ

あー

明日も工場長の長田にコキ使われるのか

死ね!

クソハゲオヤジ、、、、


と眠りについた。


その夜俺は嫌な夢を見た。


ゴキブリになって

世界を変える夢だ

人間とゴキブリの共存を必死に唱えていた。


目が覚めた、、


はー、仕事いきたくねーな

タバコ吸って歯磨きしよーっと


ん?


異変に気づいた

どこだここ?


リヒトー

おはよー


暗闇の中

めちゃくちゃ可愛い子が話しかけてくる

当たり前のように、


今日は森林公園横の新築に探索に行くのが、リヒトと私のミッションだってー

ボスが言ってたよ!

可愛い子がわけわからない事を、言ってくる


リヒトって誰?


何言ってるのよ

リヒト寝ぼけてるの?なんか変だよー


てか、君は?誰?


何言ってるのよ

G小からずっと一緒じゃない!


G小?


もー

ふざけないでよリヒト


フランの事忘れたの?


フラン?

君はフランて言うの?


もう!

いい加減にして!リヒト!


オイ!!

時間だ

今日の集会始めるぞ!


後ろから低く鋭い声が響いた


リヒト集会よ

フランが小声で言った


集会?

俺も小声で聞き返した。


シーだよ

リヒト


フランは

すごく透き通った可愛い顔で

人差し指を鼻に当てた。


その目に吸い込まれそうなほど

見惚れてしまった。



では

今日の集会内容の説明をはじめる!


再び低く鋭い声が響き渡る


男は淡々と話始めた。


今日我々の生存をかけ

グループごとに食料調達に向かってもらう


リヒト!フラン!

お前たちは森林公園横の新築に探索に向かえ


『リヒト』記憶も曖昧まま説明を受けた。

フランにも記憶がない事、ここがどこで

俺が何者かもわからない事も伝えた。


フランから色々説明を受けリヒトがどんな奴で何をしていたのかも

説明は受けた。

信じがたい事だが

どうやら俺はゴキブリに転生してしまったみたいだ。


転生してゴキブリって、

俺の人生オワタ、、、


でも、

こんなに可愛い子が横にいる現実

このままでも悪くはないかとほんの少しだけ思い


俺は自分が人間だった事をフランに伝えるのをやめた、、、、


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