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裏切られて勇者パーティを追放された俺が悪役令嬢婚約破棄な話  作者: にーりあ


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すきくない

俺は勇者のように自家発電で雷を発生させることはできない。


けれども俺には太陽の石がある。


通称トリアファルチェシステム。


雨雲の杖のエネルギー触媒である【ケラヴノス・コア】を手に入れてからというものトリアファルチェシステムのヴァージョンアップが止まらず、今では無尽蔵の電気を生成できるのではないかというところまで進化している。


光と衝撃と振動。三種の核融合を組み合わせたこの素敵発電機。見た目はエレキテル。しょぼい。平賀源内でも作れそう。


でも部品一つとってもマザーマシンをいくつも作らないと辿り着けないので、人類がこれを模倣するには千年かかると思う。


これ、魔王が城の周りに張った光学物理防壁を破壊する為のヤバイ兵器【ビフロスト】(通称虹の雫)のドッキングアームズなんだけど、魔王を倒した後は使い道がなくなったので俺がかっぱらった。


いつか買い手が付いたら吹っ掛けようと思ってたんだが、結局買い手は現れなかったよ。推して知るべしな理由で。


「鉄と鋼の違いは、簡単に言えば含有している炭素量の違いです。鉄は炭素量が0.02%未満の金属で、脆く酸化しやすく加工が困難なため工業製品の材料としては向いていません。それに引き換え鋼は、鉄よりも強度と粘り強さ、加工性に優れています」


職人を育てるべくトットちゃん校舎の一室で鉱物についての授業。


でもどいつもこいつもちんぷんかんぷんな顔。


馬鹿しかいないのか?


こんな簡単なことも理解できないのか?


やはり猿と同じように言葉から教えないといけないのか? あめんぼあかいなあいうえお。うきもにこえびもおよいでるって。


例え意味の分からない単語でもさ、なんとなくわかるだろ? 鉄の話してるんだからさ。お魚の話をしてるわけじゃないんだよ。何で鋼が必要なのかっていう話をしているだけじゃん。鉄じゃダメな理由を話してるだけじゃん。お前らがそんなの必要ですかみたいな顔するからさ、お前らの疑問にこちとら応えているだけなわけ。それなのに何なのそのアホ面。


てな感じで一通りお話しを一コマする。


まぁいいですよ、理解できなくても。理論なんて知らんでも大丈夫。言われたことだけやってくれれば。お前らの思考力が必要ない仕事をフルのも上の人間の仕事です。どうせ産業をオートメーション化させるまでのつなぎだしね。


「若様! 今日のきゅうしょくはなんですか?」


授業を終えるといの一番で来る質問がこれです。


授業には職人を目指す人に出てもらっている。大人も子供も関係ない。朝一の農作業を終えて二時間ほど。正午まで。


職人には衣食住を保証する代わりに勉強をしてもらうという条件を出している。


衣食住保障という甘い話に現地人のほぼ皆が応募してきたけど、俺の授業に参加したのは殆どの人間が一回だったね。二回以上続いているのは二割。三回目はさらにその二割って感じ。


俺の授業は努力ができる遺伝子か閃きで飲み込むのがうまい遺伝子を持ってないとツライと思う。特にここの文明度では。


でもね、遺伝子が適応できない個体を相手にしてもこっちも時間の無駄なんだ。頭の悪い奴は勉強してはいけない。農作業してろ。もしくは戦争で徴兵されて死んで来い。植物連鎖の頂点に位置する人間なら自前の淘汰が必要だ。無能は死んだ方が本人の為だろう。


豆浆トウジャン」と油条ヨウティアオです」


「おおおー!」「あれすきー!」「あれうまいよな!」「しゃばしゃばしてるのにうめーんだー!」「まめじるうめーよな!」「でもおれぱくちーはきらいだな、にがい」「ばか、あれはそれだけでくっちゃだめなんだよ」「なにかといっしょにくうんだぱくちー」「ぱくちー!」


あれうまいかな。


俺はすきくないんだよね。


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