第四十七話 ライVSアイゼル
これは王城が潰される前の話だ。
「なんだ?急にスミスすごい力を身につけてるけど流石に五人の瞳の勇者相手するのは無理っしょ。」
レシラを含めもう殆ど、皆は瞳の勇者を相手するのは諦めていたが呼び出されて不機嫌そうだ。
ソフィアやアイゼルも呼び出された。
スミスはデスゲームに至るまでの作戦の説明をした。
「そ、それ本当にやるのですか?
スミス様は勝てても私達に勝てる見込みが…」
「そこでこれを託したいと思う。
この武器は持ち主以外が触れた場合即失神するという効果を持つ。
これはわしの紫眼の力で作った。」
〜
「おまえ、邪魔、エルリア、殺れない」
僕、ライは巨漢の明らかに読み取りやすい心を読んだ。
こいつエルリアと戦って武器を使い気絶後なんか変なことする下心まで丸見えである。
「僕を倒せばエルリアちゃんと仲良くやれるよ。
でもそれはできない
君はここで死ぬからね。」
〜
ボク、ノアはライの言った言葉が気になった。
殺める、死ぬ。
それって馬車の中で仲良く話してたアイゼル君、エルリアちゃんと仲良かったアイゼル君を殺すってことだよね。
僕はエルリアちゃんに少し焦りながら話しかけた。
「ねぇ!エルちゃん!お友達だったんでしょ!?
本当はアイゼル君望んでないよ
それにこのままだと殺されちゃうかも
ね…、ねぇ!」
そんなエルリアちゃんはこちらを見向きもせずそして答えは淡白だった
「そんな過去忘れたわ。」
〜
「じゃあ君に選択肢を与えよう。
君は僕の幻術に必ずかかる
これは絶対に逃れられない。
そこで君は自分を殺すという選択肢か
それともリベリオンであるということを忘れエルリアの友達になるかという
選択肢を選ぶ。」
「え!?」
一番に声を上げたのはエルリアちゃんだった。リベリオンの方でもざわざわする声がする。
アイゼルが固まる。
僕、ライは話を続ける。
「僕も人を殺める事は本当はしたくないんだ。大切な人を失った時の喪失感が分かるからさ。
エルリアちゃんの幼馴染を奪うという事はエルリアちゃんを悲しませる事。
ただ僕にとってリベリオンは敵対する存在
でもそこから切り離した個人では
君はただのエルリアちゃんの友達なんだ」
「おでは」
僕は快楽を感じることで白眼の力を引き伸ばせる
そう、これから始める事をする事を考えるだけで愉悦感で堪らない!
「ね、ねぇ。ライの髪が!」
エルリアの声に僕は気付いていた。
これを行おうとすればなるだろうと思っていたが第二形態になっていく。
髪を引っ張ると真っ白に染まりさらに白いオーラを纏っているのが分かる。
僕はニコッと笑ってエルリアに話しかけた
「もし、彼がエルリアちゃんの友達になるって選択肢をしたら
僕も彼とお友達になれるんじゃないかなって思って
そしたら髪の色が変わったよ!」
「おでわぁ!」
なんと醜い姿だ
嫌悪感を募らせながら周囲に白い霧がかかる。
さて面倒だし君にはこれから1つ暗示をかけた上で先程の質問をしようか。
「地獄門の扉!」
「これが、第二形態の力!」
エリックが真っ先に反応した。
霧でよく見えなかったが巨大な扉現れそれが開く
「君は死を選ぶか、幼馴染を選ぶか!」
「お、おでは」
彼の心が見えた。幼い頃身を呈して守るエルリアの姿、落ち込んだ時に励ましたエルリアの姿、そして殺すとは言ったが本心ではない、本当はこんなリベリオンを辞めて仲良くしたいアイゼルの姿。
「おではエルリアと生き…」
『リベリオンとして死ぬ!!』
「そうか、判決はおりた
死刑だ!」
僕は親指を下向けて強い口調で言う。
周りからは開いた扉にアイゼルが吸収されるように見えた。
〜
「こ、これは!!」
スミスは目の前の光景に驚く、アイゼルは自分の首を鎖で締め自らを殺めていたのだ。
観客席からも悲鳴があがる。
「あはは、ごめんエルリアちゃん、
しつこく言ったんだけど彼、
聞いてくれなかったよ」
エリックは僕の力に驚いた表情を見せ
ライはやるじゃん!と肩を叩いた。
ノアは…泣いてるようだ。心を読むと知人であった為相当なショックならしい。
僕はおどけてエルリアちゃんには笑いかけた。
しかし彼女は全くの無表情で淡白に返事をした。
「あら、そう」
と信じてない表情に加えかなり怪訝そうに見つめ返してくる。
こちらは第二形態になった事で彼女の心が少しだけ読めたがやはり疑心感を感じる。
次の相手は相手側もショックで決めかねてるようだ。
だが立ち上がる人が居たレシラだ。
「アイゼルの仇は必ず取る!」




